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経済読書会−東京経済政策研究会コミュの活動報告: 投資勉強会(第3回)テーマ:景気循環投資

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投資勉強会(第3回)2011年8月28日開催の活動報告です。


テーマ:景気変動と投資

参加人数:17人
主な参加者属性、職業:国家公務員、ウェブ会社経営、飲食店経営、会社役員、IT会社、不動産会社、新聞社、メーカー、医師、秘書、学生、ファイナンシャルプランナーetc


流れ:
・司会役の三四郎よりTSEPの概要と投資勉強会の趣旨を説明(5分)
・発表役の早馬さんより、課題図書の概要を解説(20分)
・各参加者より自己紹介(15分)
・事前に用意した論点に沿って議論(70分)
 ※途中、休憩と名刺交換の時間を10分はさむ
・→池袋駅近辺のイタリアンレストランにて二次会(交流会)

参加者の投資に対するスタンス:

○参加者の約8割は実際に投資を行っていた。
○実際に投資をしている参加者に以下のような質問をしたところ、以下のような回答が得られた。

Q1.投資のタイムスパンは?

超短期(デイトレード)          1名
スイング(週または月単位で売買)  1名
短期(半年〜1年スパンで売買)   5名
中長期(数年スパン)          6名

Q2.課題図書の著者が主張する「シクリカル投資」をやってみたいか?

やってみたい   6名
やってみたくない 7名
※シクリカル投資の是非については、賛否ともほぼ同数で意見が分かれる結果に


議論:

論点1:そもそも景気循環とは何か。また、グローバル化やIT化が進む現在において、景気循環の性質は昔と比べてどのように変わったか。
(主な意見)
・著者の議論は、「金融」という視点が抜けている。近年では、投機マネーが資産価格を変動させているため、株価などが実需(景気)だけで変動するわけではない。
・鉄鋼価格のように実需で決まる価格と、原油価格のように投機マネーによって乱されうる価格の双方がある。景気の動きをみる上では、実需だけで決まる価格の動きをみなければならないのではないか。
・為替についてみても、昔は為替は国力をあらわすものだったが、今では国力とは無関係に変動するようになってきている。
・グローバル化やIT化が景気変動の性質を変えたか否かという点については、賛否両論が示され、意見の一致は見られなかった。

論点2:景気循環を見極めることは可能か。
(主な意見)
・景気を見極めることは不可能との意見が太宗。民間シンクタンクが公表する景気予測の数字が大きくばらついていることがそれを体現している。
・また、参加者に「景気の先行指数としてどの指標に注目しているか」と質問したところ、以下のような指標が示された。

・ジェット燃料の価格、半導体企業の株価指数(半導体株は景気に敏感)
・ケースシラー指数(米国の住宅価格指数。先行指標ではないが、米国の景気動向をみる上で有益)
・オフィスの空室率、Jリートの実質CAPレート
・世界各地に存在するショベルカーの稼働率(非公表。関連業界にいれば参照できる)
・Googleトレンド(あるキーワードがどの程度検索されているかを時系列で確認できる。ある企業名の検索数が増加している場合、その企業への注目度が高まっているということなので、当該企業の業績や株価が成長していく可能性が高い)
 ※GoogleトレンドのURL
 http://www.google.co.jp/trends
・民間シンクタンクのレポート(無償で公開されている。足下の景気認識や、エコノミストの定性的な景気の先行きの見方を知る上では有用)


論点3:シクリカル投資法は有効か。
(主な意見)
・シクリカル投資も、結局はチャート分析。課題図書では「商品価格が前回のピークを突き抜けたところで買うべし」としているが、この戦略が正しいのかは極めて怪しい。
・シクリカル投資が本当に儲かるなら、すでに皆それをやっているはず。著書の中でも、この投資法によって実際にどの程度のパフォーマンスが得られたのかが書かれていないため、著者自身もシクリカル投資を実際にやっているのかどうか怪しい。
・シクリカル投資法は有効である可能性もあるが、日々の商品市況のデータを記録することはサラリーマンにとって手間がかかりすぎる。費用対効果の観点からは必ずしも採用できる投資法ではない。
・ネット上でチャートが公開されている商品価格(プラチナ等)をベンチマークとした投資法であれば、チャートを自分でつくる手間が省けるので、実際にやってみる価値はあるのではないか。


論点4:今後、景気はどうなるか。
(主な意見)
・米国がさらなる金融緩和をすれば、為替がさらに円高に振れる可能性が高いため、日本経済の先行きはかなり不透明ではないか。
・足もとの円高は、外貨建て資産を購入するには絶好のタイミングと言える。
・国債バブルがいつはじけるのかが最も不安。長期金利が極めて低い水準で推移しているが、復興の関係で国債を大量に増発すると、バブルがはじける可能性も出てくるのではないか。


講評:

 5か月ぶりに投資勉強会を開催しましたが、今回はたくさんの方にご参加いただき、景気認識や投資法について非常に多様な意見が示されました。私自身も、FX、ファンド、株、信用取引と様々な投資商品を保有していますが、震災によって当初描いていた経済、景気のシナリオが完全に崩れたため、投資戦略の再構築をしなければなりません。今回皆さまからお聞きした情報や見方は個人的にはとても参考になりました。
 今回の課題図書では、「景気の先行指標として鉄、金属等の素材の価格に着目する」という投資戦略が提示されていました(シクリカル投資)。この投資戦略については、賛否両論しめされましたが、私自身は、景気の動きをいち早くキャッチする素材の価格に着目することは、景気の先行きを占う上でそれなりに有効とと感じました。
「シクリカル投資」を実践するか否かは別としても、日経新聞の商品市況欄に目配せをしながら、市況の動きと景気の動きの関係性を肌で掴めるようになりたいと思いました。
 次回の投資勉強会の日程、テーマは未定ですが、今後も、「実際に投資を行う」という立場から有益な勉強会としていきたいと思います。
(三四郎)



 今回のテーマであった、シクリカル投資については、興味のある方半分、懐疑的な方半分という印象でした。とはいえ、何らかの形で株価形成以前の先行指標を見つけるという考え方そのものは、投資の王道のように感じます。
 議論では、シクリカル投資に限らず、様々な議論が展開され、実際投資経験の長い参加者も多かったことから、かなり興味深い意見交換ができました。
 参加者も、超短期、スイング、長期など様々な投資スタンスの方がいて、結果的にバランスのとれた会になったように思えます。
 各人の成績やポートフォリオなど実践的なデータを用いながら、発展的に勉強会を続けていきたいと強く感じました。
(山田案稜)

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