眠れぬ夜の物語コミュの悪魔の三つの試練

モーセは荒野で神と出会い十戒を授かった。
イエスも荒野で４０日４０夜の断食のすえ悪魔に打ち勝ち神と出会った。
モーセの立った荒野、
イエスの立った荒野、
その荒野に私も立ってみたかった。

さて、イエスは御霊によって荒野に導かれた。悪魔に試みられるためである。そして、４０日４０夜、断食をし、そののち空腹になられた。イエスは肉体的には限界の状況であったわけだ。悪魔が来て言った、
「もしあなたが神の子であるなら、これらの石がパンになるように命じてごらんなさい」。これは自分の肉体的苦痛からのがれるため食べ物を食べろという悪魔の試練だ。
イエスは答えて言われた、
「『人はパンだけで生きるものではなく、神のの口からでる一つ一つの言で生きるものである。』と書いてある」。
イエスの答えは人は食べ物だけで生きるのではなく神のみ言によって生きると答えられたわけだ。自分の空腹を満たすパンより神のみ言の方が大切だと言う意味だ。ここで書いてあると言うのは神の律法の教えの中に書いてあるという意味だ。

それから悪魔は、イエスを聖なる都に連れて行き、宮の頂上に立たせて、言った、
「もしあなたが神の子であるなら、下へ飛び降りてごらんなさい。
『神はあなたのために御使いたちにお命じになると、あなたの足が石に打ちつけられないように、彼らはあなたを手でささえるだろう』
と書いてありますから」。
人間が神を試すということは神に対する不信にほかならない。
イエスは彼に言われた、
「『主なるあなたの神を試みてはならない』とまた書いてある」。
次に悪魔は、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての国々とその栄華を見せて、言った、
「もしあなたが、ひれ伏してわたしを拝むなら、これらのものを皆あなたにあげましょう」。
するとイエスは彼に言われた、
「サタンよ、退け。
『主なるあなたの神を拝し、ただ神にのみ仕えよ』と書いてある」。
イエスはこの世の栄耀栄華に何の未練もない。イエスはただ神のみを拝し神のみに仕えると答えられた。

そこで、悪魔はイエスを離れ去り、そして、御使いたちがみもとにきて仕えた。

この悪魔の三つの試練は私たちが人生を生きる上での三つの試練でもある。
第一の試練　自分の良心の声にしたがって生きるのか、肉体の欲望にしたがって生きるのか。
第二の試練　自分が辛いとき苦しいときそれでも神を信じることができるのか。それとも神を不信し神を試そうとするのか。
第三の試練　お金や名誉や財産に心を奪われ大切なものを見失っていないか。
悪魔のイエスへの三つの試練は私への三つの試練でもある。

モーセの立った荒野、
イエスの立った荒野、
荒涼たる砂漠が続く厳しい自然がそこにはあった。