再放送された隠密同心で梶さんの魅力に目覚めました！
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コメント(30)
みんなオマエのせいなんだよう。
おかげでアタシも流れ者に逆戻りさ。
荒野の素浪人 1972.1〜?
子供の頃から、ばあさまの枕もとで一緒に時代劇を観てました。銭形平次とか、月影兵庫あらため花山大吉とか。たぶんこれも同じノリで観てたんじゃないかなあ。五連発のダンナにも、からっ風のお文にも、何となく見覚えがあります。でも、ドジでかわいいお文ちゃんが梶さんだったとは、不覚にも十日ほど前まで気付いていませんでした。
峠のダンナを、親のカタキとつけ狙って斬りかかるのですが、全然相手にもされない。いつの間にか仲間のようになって、悪者退治にもついて行きますが、さほど戦力になってる様子もなかったりする。
いつも登場していたわけではないのと、手もとに資料がないため、正確にはいつまで出ていたのかよくわかりませんが、まあ大体『銀蝶渡り鳥』の撮影と同時期だと思ってよいのでしょう。
それにしても、海外のハンパな「日本映画通」の人々は「ミフネ」が「メイコ・カジ」をかついで歩いているのを見たら、仰天するに違いない。
おかげでアタシも流れ者に逆戻りさ。
荒野の素浪人 1972.1〜?
子供の頃から、ばあさまの枕もとで一緒に時代劇を観てました。銭形平次とか、月影兵庫あらため花山大吉とか。たぶんこれも同じノリで観てたんじゃないかなあ。五連発のダンナにも、からっ風のお文にも、何となく見覚えがあります。でも、ドジでかわいいお文ちゃんが梶さんだったとは、不覚にも十日ほど前まで気付いていませんでした。
峠のダンナを、親のカタキとつけ狙って斬りかかるのですが、全然相手にもされない。いつの間にか仲間のようになって、悪者退治にもついて行きますが、さほど戦力になってる様子もなかったりする。
いつも登場していたわけではないのと、手もとに資料がないため、正確にはいつまで出ていたのかよくわかりませんが、まあ大体『銀蝶渡り鳥』の撮影と同時期だと思ってよいのでしょう。
それにしても、海外のハンパな「日本映画通」の人々は「ミフネ」が「メイコ・カジ」をかついで歩いているのを見たら、仰天するに違いない。
引き続き、からっ風のお文なんですが。
さそりが、よく言われるように「雌豹」だとしたら、お文ちゃんは、まあ精々いたずら猫ってとこです。これが、さそりのわずか数ヶ月前というのが、何か意外な感じがしてたんですが。
でも、実はそこに梶さんの最大の特質があるのかも知れない。
つまりキャラの変化の自由自在さ。たとえば、74年は、寺貫に出ていた時期と、主演〜準主演の三本の映画の撮影時期が思い切り重なっています。ということはですね....男も女も民間人も警官も容赦なく撃ち殺しながら「マモルく〜ん」、仕込みのドスで血の雨を降らせながら「上条さぁん(うるうる)」、勝新と逃避行を続けながら「お父さんっ(うるうる)」ってわけです。そして、それぞれが全く異質な、相いれないキャラの女なのに、それがみんな憑依したかのようにキャラが立っている。しかも睡眠時間も移動中にとるというような状態でも、かけもちしているどちらの役にも破綻が生じない。
ありふれたほめ言葉としての「美貌」だとか「目力」だとか「存在感」とかいう以前に、何か女優としてのスキルが他の人と違うんじゃないかという気がします(必ずしも、演技力全般において他の女優より優れていると言っているわけではありませんが)。
そう思うようになると、お文ちゃんという存在が、不思議でも何でもなくなりました。
さそりが、よく言われるように「雌豹」だとしたら、お文ちゃんは、まあ精々いたずら猫ってとこです。これが、さそりのわずか数ヶ月前というのが、何か意外な感じがしてたんですが。
でも、実はそこに梶さんの最大の特質があるのかも知れない。
つまりキャラの変化の自由自在さ。たとえば、74年は、寺貫に出ていた時期と、主演〜準主演の三本の映画の撮影時期が思い切り重なっています。ということはですね....男も女も民間人も警官も容赦なく撃ち殺しながら「マモルく〜ん」、仕込みのドスで血の雨を降らせながら「上条さぁん(うるうる)」、勝新と逃避行を続けながら「お父さんっ(うるうる)」ってわけです。そして、それぞれが全く異質な、相いれないキャラの女なのに、それがみんな憑依したかのようにキャラが立っている。しかも睡眠時間も移動中にとるというような状態でも、かけもちしているどちらの役にも破綻が生じない。
ありふれたほめ言葉としての「美貌」だとか「目力」だとか「存在感」とかいう以前に、何か女優としてのスキルが他の人と違うんじゃないかという気がします(必ずしも、演技力全般において他の女優より優れていると言っているわけではありませんが)。
そう思うようになると、お文ちゃんという存在が、不思議でも何でもなくなりました。
というわけで、寺貫、とうとう最後まで観ました。
ネットなどで、梶さんは後半休んで最後だけ出てくるというようなことを読んで、真に受けていましたが、実際には全39回すべて出演していますね。お休みがあるのは伴淳とヒデキ。
安田道代(大楠道代)の色香には秀樹でなくともクラクラきますが、彼女は梶さんより1つ上(女優としても1年先輩)で、実年齢より1つ下の27歳の役、大人の女の妖艶さ満開の演技。27歳の梶さんは艶っぽさを殺して24歳の娘役。23回から24回にかけては、この二人の対比がとても面白いんです。
もう一つ感想。梶さんの脚、いつからこんなに細くなったんだろう(さそりの初めの頃はそうでもないように思うのですが)。
ネットなどで、梶さんは後半休んで最後だけ出てくるというようなことを読んで、真に受けていましたが、実際には全39回すべて出演していますね。お休みがあるのは伴淳とヒデキ。
安田道代(大楠道代)の色香には秀樹でなくともクラクラきますが、彼女は梶さんより1つ上(女優としても1年先輩)で、実年齢より1つ下の27歳の役、大人の女の妖艶さ満開の演技。27歳の梶さんは艶っぽさを殺して24歳の娘役。23回から24回にかけては、この二人の対比がとても面白いんです。
もう一つ感想。梶さんの脚、いつからこんなに細くなったんだろう(さそりの初めの頃はそうでもないように思うのですが)。
『竹久夢二物語 恋する』 1975.11
これも一種の「掘り出し物」でした。映画としては誰もあまりとりあげていないし、評判もさほど良くなさそう、しかもビデオのパッケージは勘弁してくれと言いたくなるほどセンス悪い...というわけで、梶さん出演映画のリストに載っていても今まであまり興味がなかったのですが。
で、単純に感想。梶さんがメインとなる前半はテンポもよく、時代背景と二人の愛憎の交錯が緊密に絡むので、見飽きません。後半、中野良子が肺病になってからが、急に展開も映像も散漫になってしまいます(風景等の描写はさすがに美しいのですが)。
さて肝心の梶さん。
愛情と憎悪、嫉妬と諦念がぐしゃぐしゃに折り重なったような女の役は、ありそうで実はあまり梶さんやってないのですが、そんな濃密な感情の起伏を、あるときは目の表情の変化で、あるときは全身で、ものすごいテンションで表現します。たとえば女義太夫の場面、暗い中で若い彦乃の横顔を見つめる夢二、それを後ろからじっと見ている妻たまきの形相...他のどの出演映画よりも恐ろしい梶さんの視線が見られます。
ラスト、小脇に「破れた水車 破れた心」の画をかかえて去って行く梶さんの姿には妙な既視感があって、なぜだろうと思ったのですが、ああこれは『きょうの我が身は』のアルバム(同年12月発売)の世界と重なるんですね。浅木しゅんの歌詞には、74〜75頃の梶さんの映画での役柄を強く意識しているようなイメージがあります。
これも一種の「掘り出し物」でした。映画としては誰もあまりとりあげていないし、評判もさほど良くなさそう、しかもビデオのパッケージは勘弁してくれと言いたくなるほどセンス悪い...というわけで、梶さん出演映画のリストに載っていても今まであまり興味がなかったのですが。
で、単純に感想。梶さんがメインとなる前半はテンポもよく、時代背景と二人の愛憎の交錯が緊密に絡むので、見飽きません。後半、中野良子が肺病になってからが、急に展開も映像も散漫になってしまいます(風景等の描写はさすがに美しいのですが)。
さて肝心の梶さん。
愛情と憎悪、嫉妬と諦念がぐしゃぐしゃに折り重なったような女の役は、ありそうで実はあまり梶さんやってないのですが、そんな濃密な感情の起伏を、あるときは目の表情の変化で、あるときは全身で、ものすごいテンションで表現します。たとえば女義太夫の場面、暗い中で若い彦乃の横顔を見つめる夢二、それを後ろからじっと見ている妻たまきの形相...他のどの出演映画よりも恐ろしい梶さんの視線が見られます。
ラスト、小脇に「破れた水車 破れた心」の画をかかえて去って行く梶さんの姿には妙な既視感があって、なぜだろうと思ったのですが、ああこれは『きょうの我が身は』のアルバム(同年12月発売)の世界と重なるんですね。浅木しゅんの歌詞には、74〜75頃の梶さんの映画での役柄を強く意識しているようなイメージがあります。
さ、おいでなしゃ。
『大地の子守唄』 1976.6
この映画はたしか封切時に観たはずなのですが、最近Hotwaxのリストを見るまでは、どういうわけか梶さんが出ていたという記憶がありませんでした。
原田美枝子の初主演作を盛りたてようというわけで、田中絹代と梶さんという、ずいぶん世代の隔たった二人の女優が「特別出演」に呼ばれた次第。ノーギャラの1シーンだけの登場ですが、それでも増村監督は例によって厳しかったとHotwaxで回想してます。
映画全体を覆う土俗的な映像の中で、梶さんの顔だけが思い切りシャープな「梶芽衣子顔」なので、ん？と思いますが、監督によれば「天使」のようなものだということなので、まあいいのでしょう。
このとき梶さん29歳、原田美枝子が17歳です。時代劇マガジンの2003年のインタビューで「原田君」と呼んでいたのがちょっと印象に残っています。
『大地の子守唄』 1976.6
この映画はたしか封切時に観たはずなのですが、最近Hotwaxのリストを見るまでは、どういうわけか梶さんが出ていたという記憶がありませんでした。
原田美枝子の初主演作を盛りたてようというわけで、田中絹代と梶さんという、ずいぶん世代の隔たった二人の女優が「特別出演」に呼ばれた次第。ノーギャラの1シーンだけの登場ですが、それでも増村監督は例によって厳しかったとHotwaxで回想してます。
映画全体を覆う土俗的な映像の中で、梶さんの顔だけが思い切りシャープな「梶芽衣子顔」なので、ん？と思いますが、監督によれば「天使」のようなものだということなので、まあいいのでしょう。
このとき梶さん29歳、原田美枝子が17歳です。時代劇マガジンの2003年のインタビューで「原田君」と呼んでいたのがちょっと印象に残っています。
4〜5に書いた『荒野の素浪人』についてですが。
別のトピでも紹介したように、今月15日以降、時代劇専門チャンネルで第一話から放送がスタートします。また一方、「荒野の素浪人 完全版 DVD-BOX」なるものも第一弾(4月25日)と第二弾(5月30日)の2セットに分けて発売されるそうです(従来はVHS/DVDとも12話だけ出ていました)。
http://store.yahoo.co.jp/santec/mmsd-49.html
http://store.yahoo.co.jp/santec/mmsd-50.html
毎回出るわけではないので、梶さんだけを目当てに買うと高い買い物になるかも知れませんが、さそり登場と同じ年に、TVではコミカル＆コケティッシュな梶さんが活躍していたという点では必見の映像ではあります。
別のトピでも紹介したように、今月15日以降、時代劇専門チャンネルで第一話から放送がスタートします。また一方、「荒野の素浪人 完全版 DVD-BOX」なるものも第一弾(4月25日)と第二弾(5月30日)の2セットに分けて発売されるそうです(従来はVHS/DVDとも12話だけ出ていました)。
http://store.yahoo.co.jp/santec/mmsd-49.html
http://store.yahoo.co.jp/santec/mmsd-50.html
毎回出るわけではないので、梶さんだけを目当てに買うと高い買い物になるかも知れませんが、さそり登場と同じ年に、TVではコミカル＆コケティッシュな梶さんが活躍していたという点では必見の映像ではあります。
娘御の失態は御手討も致し方ないと存ずる
御家人斬九郎 3-3『姉上』1971
おらんだ左近事件帖 8『生きろ！左平次』1997
梶さんの、時代劇ゲスト女優としての出演は、案外少ないのですが、たまたま同じ日に放映があり、また奇しくも両方とも柴練もの。それにしても両作には26年もの間隔があるんですね。
おらんだ左近での梶さんは、一応ハッピーエンドになるものの、じとっと暗いキャラです。同じ71年、日活最後の出演作となった『流血の抗争』の雅江さんにやや似ています。前後の『大江戸操作網』や『荒野の素浪人』なんかと比べると「フツーの女優」すぎて物足りないかも。
斬九郎のほうは、中年以降の梶さんが得意とするツンデレで、強いて言えば『教師びんびん物語?』に近いキャラです。去り際に若村麻由美に向ける微笑は、わかる人にはわかる、梶さんの必殺技。やっぱりこういう役をやらせると梶さんの右に出るものはいない。
御家人斬九郎 3-3『姉上』1971
おらんだ左近事件帖 8『生きろ！左平次』1997
梶さんの、時代劇ゲスト女優としての出演は、案外少ないのですが、たまたま同じ日に放映があり、また奇しくも両方とも柴練もの。それにしても両作には26年もの間隔があるんですね。
おらんだ左近での梶さんは、一応ハッピーエンドになるものの、じとっと暗いキャラです。同じ71年、日活最後の出演作となった『流血の抗争』の雅江さんにやや似ています。前後の『大江戸操作網』や『荒野の素浪人』なんかと比べると「フツーの女優」すぎて物足りないかも。
斬九郎のほうは、中年以降の梶さんが得意とするツンデレで、強いて言えば『教師びんびん物語?』に近いキャラです。去り際に若村麻由美に向ける微笑は、わかる人にはわかる、梶さんの必殺技。やっぱりこういう役をやらせると梶さんの右に出るものはいない。
1973年に東映の"お家騒動"が起きた
社長となっていた岡田茂氏は"任侠映画""任侠路線"を俊藤浩滋プロデューサーとの相談なしに打ち切りにしようとして"お家騒動"に発展した
その年の「仁義なき戦い」が予想もしないヒットになり"任侠路線"をやめて"実録路線"にシフトしようというのである。
(※レンタルや配信などやくざ映画を任侠映画と呼んだりしているが元々は"東映の時代劇ブーム"が去り次の娯楽作品として目を付けたのが着流しやくざの"任侠"ものだったのである。「人生劇場 飛車角」(1963年)のヒットで始まったとされている。
1973年、"任侠"も"仁義"もない実際の抗争事件などを描いた「仁義なき戦い」は"実録シリーズ"や"実録路線"と呼ばれて、"任侠路線"とは一線を画するものだった訳です。いまやごちゃごちゃにされてるけど
)
このお家騒動の手打ち式として石井輝男監督と高倉健さんで「網走番外地」シリーズよ再びと企画されたのが「海軍横須賀刑務所」だったのです。
企画段階では「水兵やくざ」「海軍横須賀番外地」「海軍番外地・横須賀」などと報道もされていた模様
それと時期を同じくして高倉健主演「日本任侠史」という橋本忍脚本の企画も浮上していて「海軍横須賀刑務所」は健さんから勝新太郎主演にバトンタッチされ監督も健さんと俊藤氏の依頼もあり石井輝男監督は「日本任侠史」にスライド移行され「海軍横須賀刑務所」は山下耕作監督に代わった
※代役を受けてくれたその時の恩義で翌年勝プロ作品の「無宿(やどなし)」に健さんは出演して勝新と共演した
※梶芽衣子さんも出演
健さんは東映以外の製作に初出演となり、勝新も「海軍〜」が東映に初出演となった
高倉健・石井輝男監督の網走コンビは「日本任侠史」で組むこととなりタイトルも「現代任侠史」に変更された
「現代任侠史」は俊藤氏の指揮のもと"新任侠路線 第1弾"とされ「人生劇場 飛車角」からちょうど10年に当たり"任侠映画10周年記念映画"と銘打たれた
GEOつるせ店(DVD)
「現代任侠史」1973年/東映/カラー/96分
監督:石井輝男 脚本:橋本忍 撮影:古谷伸 音楽:木下忠司
出演:高倉健、梶芽衣子、安藤昇、中村英子、成田三樹夫、郷��治、夏八木勲、小池朝雄、今井健二、内田朝雄、林彰太郎、沢彰謙、川谷拓三、北村英三、成瀬正孝、岩尾正隆、福本清三、田中邦衛、南利明、笑福亭仁鶴、三益愛子、辰巳柳太郎
諸々あって石井監督・高倉健の網走コンビと相成ったのだけれども橋本忍脚本と石井輝男演出の相性も微妙か🤔
何気に豪華キャストやけどね
【新任侠路線第1弾】と銘打たれた作品ながら興行的にはふるわず新任侠路線は続かなかった
「網走番外地 吹雪の斗争」でケンカ別れしていた安藤昇氏と石井監督は和解して石井監督から出演をオファー、それを安藤氏が快諾🤝その後良好な関係が続いたそうだ
#東映お家騒動
#海軍横須賀刑務所
#現代任侠史
#梶芽衣子 #成田三樹夫
#田中邦衛 #郷��治
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