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 皆さん、こんにちは。今回は、一部の企業において確実に存在する、中途入社社員への待遇の悪さ、もっといえばイジメをテーマに考えてみたいと思います。

 転職経験のある方なら一度は、生え抜きの社員に対し、「ただ新卒で採用されたというだけで、なぜそんなに偉そうなのか?」といった、疑問・不満を覚えたことがあるのではないでしょうか。

 その背景にある人事担当者の思惑と、そうした「中途イジメ企業」に転職しないための見分け方についてお伝えします。

■「会社を変えるために、君が必要なんだ」
そのひとことを信用し、イタい目をみた広告代理店営業マンの顛末

 ある30代前半男性のエピソードです。広告代理店勤務の彼は、知人を通じて日本を代表するメーカーから声がかかりました。「ぜひ、会いたい」。

 転職する気がまったくなかった彼は、しぶしぶ話を聞きに行きました。会食には人事部長や、事業部長が現れて熱く口説かれました。「今、ウチの会社は変革期なんだ。君のような優秀な外部からの血を求めている。ぜひ、ウチに来て欲しい」

 たしかに、その企業にはさまざまな業界で高い業績を上げた人が集まっていました。起業経験のある人、MBAホルダー、他業界のトップ企業からの転職者がたくさんいました。「君も優秀な人材の1人として選ばれたのだよ。ぜひ、君に来てもらいたい」

 悩んだ末に、彼は転職を決意しました。年収はいったん少し減ったものの、その会社の給与テーブル並みからすると、特別待遇でした。

 しかし、入社してすぐに、「これはおかしいのではないか?」と気づきました。「変革期」を掲げながら、仕事の進め方は旧態依然としており、何かを変えようと思った瞬間、「前例がない」と否定される日々。コストイノベーションといいながら、タクシーの利用や接待も放置プレイ状態で行われていました。

 上下関係は厳しく、先輩が後輩をいじめる様子は見ていられないほどの状態だったそうです。ランチの席次やエレベーターに乗る順番は明確に決められていました。そして、中途社員はその軍隊のような上下関係の中では「扱いづらい存在」になっていました。いや、完全に「外様」でした。何を提案しても「よそ者が何かいっている」と捉えられたとのこと。社内で話しかけても、「何で俺に話しかけるの?」というような態度を取られる日々だったそうです。

 そして、入社して気づいたのは、彼を誘った人事部長は社内では完全に浮いた存在で、大きな力を持っていないことでした。「うちには外部から、こんな優秀な人材が入っているのだぞ」の例にあげられた人材たちは、社内ではやはり浮いていて、実力を発揮していないことがわかりました。

 さらには、中途イジメが起こりました。飲み会や社員旅行に行っても無視される、何かにつけ「中途だからわかっていない」といわれる、ついには特別待遇の給与がどういうわけかバラされ「あの人、あんなに貰っているらしいよ」と噂を立てられる…。

 彼はついに会社を辞めました。気づけば、「社外から集まった優秀な人材」たちはほとんどが退職し、社内から消えていましたとさ…。

■日本企業において、「生え抜き意識」はまだまだ根強い「文化」

 この事例に登場する企業は、いわゆるブラック企業ではありません。ただ、中途入社に優しくない企業だったということでしょう。そして、日本企業はそのような企業だらけです。

 拙著『くたばれ!就職氷河期』(角川SSC新書)にも書きましたが、日本企業では「空気」「肌」が重視されます。その「空気」「肌」は長年の歴史において醸成されているもので、外部から来た人を閉ざしてしまいがちなのです。

 その「空気」を醸成しているものの1つが、新卒一括採用です。最近、メディアでやたらと批判される新卒一括採用ですが、企業の経営者、人事担当者などと会って情報交換していると、外国人の採用などに注力するなど多様化を見せつつも、ますます新卒主義は高まっていることを肌で感じます。

 いかにも即戦力重視なイメージがある外資系企業やベンチャー企業においても、新卒採用を強化しています。企業文化を継承しやすい、同期意識が芽生えやすいというメリットを求めてのことです。人材は常に2:8にパレート化するので、中途市場に出てくる人材よりも、新卒市場の方が優秀な人材を安く獲得できるというメリットもあります。

 このようにみていくと、中途入社の社員は新卒主義が強い企業にとっては外様扱いされやすいといえるでしょう。中途入社するなら、いかにその「空気」「肌」に溶けこむかということについて意識しなくてはならないのです。

■人事担当者が中途入社社員に期待することとは?

 こうした背景を見てくると、人事担当者は何を考えて中途採用をしているか、気になりますよね。

 もちろん、中途入社社員に期待することは、その都度異なります。中途採用とひとくちにいっても、その目的はさまざまです。入社翌日から成果を出せる即戦力のみの「スポット採用」の場合もあれば、それほど経験がなくとも若者が欲しい「ポテンシャル採用」の場合もあります。

 注意していただきたいのは、即戦力採用とはいえども、やはり企業は「自社のカルチャーに融合してほしい」と思っていることです。これが、第二新卒から35歳くらいまでならなんとかなるのですが、それ以上の年齢になり、ビジネスパーソンとしての自分のカラーが確立していると、なかなか難しいのです。

 さらに厄介なことに、「外部から優秀な新しい血を入れて活性化したいんだよ、ガハハ」「ウチにも優秀なヤツがどんどん転職してきているんだよ、グフフ」と自慢する経営者、人事部長などは要注意人物だということです。そのような尖った人材が組織に定着し、実力を発揮するには、強力な後ろ盾が必要です。彼らはそのことを理解せず、自ら後ろ盾になろうとはせず、採用したら「あとは頼むよ」と現場に放置している場合がほとんどなのです。

 このような企業は、人材紹介会社のカモになっているともいえます。採用に積極的なのはもちろんのこと、人材を定着させないので、新たな候補者を紹介してくれる企業なのですから。

 とはいえ、IT&Web業界の企業のほとんどが、転職者がいて当たり前という社風です。意識が高い企業が多く、中途社員同士のつながりを積極的に作って同期意識をつくっています。最近、友人が楽天に転職したのですが、彼によると楽天では月毎に「同期」と呼ぶそうです。同時期に彼の先輩も転職していたのですが、「◯◯さんは同期なんだよね!」とうれしそうな様子が新鮮でした。

■中途イジメ企業に転職しないために調べておきたい5つのポイント

 転職してから「中途イジメ企業だった」と知っても後の祭りです。入社を決める前に、以下の点についてしっかり調べておきましょう。

今回の中途社員募集の背景
→募集の目的、人材像。特に欠員補充の即戦力採用なのか、若手ポテンシャル採用なのか
中途採用に慣れている企業か
→中途採用の過去の実績、全社員の新卒:中途の割合
社風が自分に合うか
→生え抜き社員に実際に会って確かめること
中途社員のキャリアパス
→経営トップ層、管理職などにおける中途入社社員の比率
配属先の部署の中途入社社員の人数、割合
→ここが大事。転職の場合は配属先がどこかがモノを言う


 調べた上で入社を決めたら、前職の話などせずにその企業のやり方を意識しつつがむしゃらに働きましょう。前職の話は新卒文化が強い企業ではウザいだけです。その企業のルールに沿ったやり方で、早く成果を出しましょう。そして、その過程で仲間を作っていくことです。

 中途入社社員が活躍するには、企業のバックアップと、本人の仕事以外での「馴染む」という努力が欠かせないのです。

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