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最終回を語るぜよコミュの秒速5センチメートル

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【原作】 新海誠。2007年上映。
【漫画】 清家雪子作画。2010年〜2011年「月刊アフタヌーン」で連載。

「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか。」
小学生で仲良くなった遠野貴樹と篠原明里は、明里の栃木転校で離れ離れになる。そして貴樹も種子島に転校が決まり、もう会えなくなると思った二人は、明里の住む町で再会し、お互いの想いを確かめ合う。
種子島に転居した貴樹は、明里との連絡も途絶えるが、自分に寄せる花苗の想いに気づかず、送るあてのないメールを何度も打っては、削除する。
東京で働く貴樹は、心の真ん中にあった大切なものを失ったような思いにとらわれていた。仕事を辞め、恋人とも別れた彼は、窓から桜の花びらが入って来たのを見て、昔明里と約束した踏切のそばの桜へと向かい、明里とすれ違う。

13歳、17歳、そして大人になった主人公の人生を貫いてきた一つの想いを、山崎まさよしの名曲“One more time, One more chance”に乗せて描いた2007年の映画は、ドラマ性を排し冷徹なリアリティに徹したラストシーンが、賛否両論を呼んだ。
2010年、清家雪子作画による連載漫画には、粋なラストシーンと、花苗のその後の人生が描かれた。

水野理沙との出会いと別れ−前編
https://www.youtube.com/watch?v=1EXwY4P4H_A
水野理沙との出会いと別れ−後編
https://www.youtube.com/watch?v=Xx-q7iz1z0g
明里の気持ち
https://www.youtube.com/watch?v=1cUKTJtUP4Q
その後の花苗
https://www.youtube.com/watch?v=Sef8SnBtEIs

図左:岩舟駅で別れる貴樹と明里。
図中:踏切ですれ違う貴樹と明里。
図右:踏切で貴樹に手を振る明里。

コメント(2)

明里は「貴樹くんがこの先どんなに遠くに行ってしまっても、私はずっと絶対に好きです。どうか、どうか、それを覚えていてください」、そして貴樹は「いつかずっと先にどこかで偶然に明里に会ったとしても、恥ずかしくないような人間になっていたいと僕は思います。そのことを僕は明里に約束したいです。明里のことが、ずっと好きでした。どうか、どうか元気で。さようなら」という手紙を書いた。栃木と種子島という遠い地へと引き裂かれていく2人にとって、これは別れの手紙である。ところが2人とも、この手紙を渡せなかった。2人にとっての、別れのセレモニーを行うことができなかったのだ。2人はその後も手紙を交わすが、共通の話題がなくなり、いつしか手紙は疎遠となり、自然に途絶えていく。ここでも2人は、終わりのセレモニーを行えなかった。映画で流れた山崎まさよしの歌は「言えなかった『好き』という言葉を」と歌うが、2人にとって言えなかったのは「さよなら」「今までありがとう」の言葉だったのだ。
明里への想いを引きずり続けた貴樹に対し、明里はどこかで彼のことを過去の思い出として受け容れたのだろう。2人は偶然に踏切ですれ違うが、貴樹が振り向き、電車が通りすぎたあと、そこに明里はいなかった。彼女は結婚していたからだ。
冷徹なリアリティに徹した映画のラストシーンは、ドラマツルギーがないと受け入れられないとする人々の間で「鬱アニメ」などと呼ばれた。映画では明里の内面心理が描かれなかったから、テーマが投げっぱなしになり回収・昇華されずに終わってしまった感がある。高田明典風に言うと「夢から醒められなくなってしまった」ようだ。
清家雪子の漫画では、明里がいないことを確認し微笑みながら立ち去る貴樹に対し、童心に返った小学生の明里が背後で手を振ることで、明里は決して貴樹とのロマンスを求めてはいないが幸せを祈っていることが明確になり、これならさまよえる貴樹の魂も成仏できるというものだろう。

清家雪子の漫画は、映画では描かれなかった水野理紗に多くのページを割いている。エピローグとして、人気が高かった花苗のその後も描かれているが、彼女は貴樹と違って煮え切らない人ではないので、彼女を救済するための挿話は蛇足だろう。よって映画と同様、踏切でのすれ違いを最終回として取り扱った。
映画のレビューは以下。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2610825&page=1&id=78242154

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