ジャ・ジャンクーコミュの新作「海上伝奇」公開に伴うインタビュー

ジャ・ジャンクー監督の新作「海上伝奇」が、
7月2日より中国国内で公開されました。
それに伴い、監督のインタビューがウェブ上に掲載されていたのですが↓
http://ent.cn.yahoo.com/10-07-/352/2ag8l.html
とても面白いインタビューなので抄訳します。
（中国語が出来る方、間違っている部分があったらフォロー願います）

新作「海上伝奇」は、上海の100年をつづるドキュメンタリー映画。
80人以上に及ぶ上海現代史に関わる人物に取材を行い、
そのうち18人が今回の作品に登場します。
その中には、蒋介石の最後の警護隊長を務めた人物、
初期の共産党運動に関わり、国民党側から暗殺された人物の娘、
オールド上海の闇の支配者・杜月笙の娘が語る一家のその後、
そして、現在の中国の言論を代表する若手作家・韓寒などが含まれているとのこと。
（杜月笙の娘が出て来るとは何ともすごいですね！）

特に韓寒は、監督にとって今の上海の思潮・気分を代表する人物。
「理性的で現実的でありながら、理想を失っている訳でもない。
彼こそ現在の上海を代表する人物であり、未来の上海を代表する人物である」とのことです。

また、取材した８０人が語った上海にまつわるエピソードはどれも非常に深い内容を持っているので、
昨年末にはテレビ用に別のドキュメンタリー番組を一本作り、
今後は取材内容を基にして本も書く予定とのこと。
「こうすれば、この豊かな素材を無駄にしないで済むからね」とジャ監督は言っています。

この作品の制作費の3分の2は海外に上映権を売ることにより既に回収出来ているので、
中国国内での興行収入は気にしないでも良いとのこと。
このところ、ジャ監督を含む第六世代の監督に対して、
「自己満足的だ」といった批判が出ていることについては、
この10年間の中国映画は「いくら稼いだ」ということばかりが話題になるが、
「中国映画の面目を保った」ということになれば、
第六世代がいなかったら一体どうなっていただろう？
と反論しています。
（確かにその通り！）
「僕は僕ら第六世代の活動に誇りを持っているし、
人々は僕らがどんなにか苦境に立っているだろういらぬ想像をしているようだけど、
僕らはみんなとても楽しく暮らしているよ！」とのこと。

今後、9月からは初の商業映画となる『大清朝』の撮影が開始。
その後は、何と！マギー・チャンと共に『双雄会』を撮るそうです。

続々と上映されるだろうジャ監督の新作を楽しみに待ちたいですね。

コメント(9)

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[1] mixiユーザー 07月06日 00:58

ｼﾞｬ･ｼﾞｬﾝｸ-新作情報ありがとうございます！
昨年、上海万博に関連して上海の映画を撮るとの情報を聞きましたが、やっと中国では公開なのですね。

ﾏｷﾞｰ･ﾁｬﾝとの新作も凄く楽しみです☆

[2] mixiユーザー 07月06日 14:46

ngo5さん＞＞
個人的に上海史に関心を持っているので、よけいこの映画が楽しみです。マギー・チャンも、仕事を厳選して芸術片のジャ・ジャンクーと組むことを選択するというのが、何ともかっこいいですよね。
まずは「海上伝奇」の日本公開が待たれますね！

[3] mixiユーザー 07月06日 22:20

youtubeに予告編も出てますね！

うーん、面白そう。上海、台湾、香港がからむのが、個人的な興味と重なります。

[5] mixiユーザー 07月07日 14:53

ふみこさん＞＞
ほんとだ！youtubeありますね。
情報ありがとうございます。
映像が素晴らしくて（シアン多めのジャ監督色！）内容への想像がどんどん膨らみます。期待に胸が爆発しそう。

私もふみこさんと同じく上海現代史好きなので、台湾、香港へとエピソードが絡んで行く、その過程に大変期待してしまいます。これをジャ監督が撮るというのが何とも‥！素晴らしいですよね！

あと、予告編に、「欲望の翼」でレスリーの母親を演じた女優が出ていましたね。あの人の存在感、強烈だったので、どんなことを語るのか興味津津です。

あとあと、次作の「大清朝」は、題名からして古装片（歴史物）ではないでしょうかね？
これも何だか楽しみになってきますよね！

[7] mixiユーザー 07月07日 18:00

蜜蜂マヤの冒険さん

＞あと、予告編に、「欲望の翼」でレスリーの母親を演じた女優が出ていました＞ね。あの人の存在感、強烈だったので、どんなことを語るのか興味津津です。

わかります、わかります！私もあの女優さんがとても気になりました！彼女は「欲望の翼」の中で異彩を放っていましたよね。セリフも上海語だったし。

[8] mixiユーザー 07月07日 19:34

イッチ眼鏡野郎さん＞＞
予告編を観た限りでは、オフィス北野の名前はクレジットされていませんでしたね。でも、本編のクレジットには入っている可能性もあるので、今の段階では不明です。出している資本額が小さいと、予告編には名前が入らないことがありますからね。
早く観たいですね～～。

[9] mixiユーザー 07月07日 19:43

ふみこさん＞＞
渾身の連投ありがとうございます！
演技力と言い存在感と言い、すご過ぎでしたよね、あの女優。今パンフレットで確認したら、レベッカ・パンという名前でした。そうだそうだ、そうだった！
彼女のインタビューを取るあたり、ジャ監督の人選に唸るばかりですよね。

予告編の中での彼女の発言、私は上海語分からないので字幕で読んだ限りですが、
「香港に着いたとき、広東語を覚える気なんて全くなかったのよ。
だって、ここにはちょっとだけいるだけのつもりだったんだから」
と、相変わらずかなり居丈高なかんじがたまらない！！！
もう、『海上伝奇』を観るだけのために、今すぐ上海に飛んで行きたいですね。

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