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リハビリテーション栄養コミュの摂食・嚥下に関わる筋肉群とサルコペニア

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今日は、摂食・嚥下に関わる筋肉群とサルコペニアの関係について考えてみます。

摂食・嚥下に関わる筋肉群は大きく分けて7つあります。

表情筋
咀嚼筋
舌筋
舌骨上筋
舌骨下筋
口蓋筋
咽頭筋

サルコペニアではこれらの摂食・嚥下に関わる筋肉の筋力と筋肉量が減少することで、摂食・嚥下障害となりえます。

表情筋、口輪筋のサルコペニアで口の開閉や咀嚼時の食塊保持が困難となることがあります。

咀嚼筋のサルコペニアで咀嚼機能が低下します。神経性食思不振症で咀嚼困難を訴える方がいます。

舌筋のサルコペニアで舌の運動機能が低下しますので、食塊形成や食塊の咽頭への送り込みが困難となります。

舌骨上筋のサルコペニアで開口や舌骨の挙上が困難となります。サルコペニアによる嚥下障害で一番問題となるのは、舌骨や喉頭の挙上が少なくなることで咽頭残留や誤嚥を生じることだと私は考えています。

舌骨下筋、甲状舌骨筋のサルコペニアで甲状軟骨の挙上が困難となります。

口蓋筋、口蓋帆挙筋のサルコペニアで軟口蓋の挙上が困難となり、鼻咽腔閉鎖不全となることがあります。

咽頭筋のサルコペニアで咽頭の挙上や咽頭腔を狭くすることが困難となり、嚥下圧が低くなり咽頭残留の増加につながります。

摂食・嚥下は多くの筋肉による協調運動ですので、これらの筋肉がサルコペニアになれば当然、摂食・嚥下障害となります。ただ臨床では、舌骨や喉頭の挙上が少ないことと咀嚼機能の低下が目につく印象です。その他の嚥下に関わる筋力低下も重なって、食塊形成困難、咽頭残留、誤嚥につながっているのだと思いますが、サルコペニアの影響が出やすい筋肉と出にくい筋肉があるのかもしれません。

摂食・嚥下に関わる筋肉のサルコペニアによる嚥下障害の治療として、安易に筋トレ、レジスタンストレーニングに走ってはいけません。サルコペニアの原因が、加齢、活動、疾患、栄養のどれなのか複数なのかを評価したうえで、それに見合った治療方法を選択することが必要です。

低栄養によるサルコペニアに対して筋トレをすれば、適切な栄養管理がなされていない限り、筋肉量はさらに低下して嚥下障害は悪化します。サルコペニア=廃用ではありませんので、十分な留意が必要です。筋トレをしてよい状況であることを確認してはじめて、各筋肉の筋トレを行ってください。

コメント(5)

はじめまして。摂食嚥下障害看護認定看護師です。
2日に名古屋での講演ありがとうございました。何年もNSTに関わってたのに、サルコペニアという言葉を始めて聞きました。実際患者に関わって本当にサルコペニアが多いなあと感じています。もっとたくさん聞きたかったです。
ところで、必要量を設定するのに、講演の中で高脂血症という診断で、処方するみたいな事を説明しておられたような気がするのですが。詳しく思い出せないのですが、もしよかったら教えていただけませんか。
たあさん、コメントどうもありがとうございました。サルコペニアによる嚥下障害、とても多いと確信しています。ぜひ臨床で活かしてください。
高脂血症の件ですが、(前)悪液質と診断した患者さんにEPA製剤(エイコサペンタエン酸、エパデールなど)を処方するときに、病名として高脂血症をつけるということです。EPAの適応病名がないと保険診療では切られますので。
どうもありがとうございました。
ずっと気になってて、これですっきりしました。
これからもよろしくお願いします。
今度の日本口腔ケア学会のシンポジウムでサルコペニアの話をします。多くの歯科衛生士に関心を持ってもらえるとよいのですが…。

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