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【津崎事務所】個の確立とMBAコミュの【メルマガ No.182】個の確立とMBA(2008/03/06号)

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Tsuzaki Factory No.182 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Mar. 06, 2008

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Tsuzaki Factory 1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Tsuzaki Factory 2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
THEME: “理想の法人シリーズ5 「RESPECTとTRUST その2」”              

Tsuzaki Factory 3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さあ。津崎事務所の「競争の戦略」がだいぶ進んでまいりました。

■ポイントは「戦わない」こと。
今マーケティング担当のNさんと、インターンMさんが、若いフ
レッシュな頭でこれを徹底的に考えてくれている。「あまり常
識にとらわれずに、真に自分の頭で考えてください」と私。
「キャリアデザインとかリクルートとかが得意なところに行っ
てはだめなんだ」。「とにかく戦わないこと」。「そんな労力
を使いたくない」。Nさん得意の「はー」のため息。「とにかく
津崎事務所独自の“異次元”を創って、そこで一社だけでやる」。
「Nさんのテーマも異物・異文化じゃない」。「これを創ろうよ」。

■「アチーブメントとかいう会社もこわそうだよね」。
「伝説の営業マン」「困った時の駆け込み寺サイト」。うーん。
ここにいってはだめだよね。私のメンター小宮山社長のコミー
さんだよ。ミラーの薀蓄を徹底的に掘下げて、40年以上競合
したことがない。だからお金に困ったこともないそう。これは
すごい経営だ。もう1度、改めてお話しを聞きに行こう。私た
ちも勝手にマーケットを創出して、誰も来ない、戦わない世界
を創ろう。これが「戦わない戦略か」。正解はない。

Tsuzaki Factory 4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さあて。
あの伝説の「ダイエットプログラム」の考案者Nさんの再登場で
す。この人は本当に感受性が豊かで、楽しい女性だ。長く悩み続
けた旅が今終わろうとしている。

【異文化と私】
★私の心の原風景には「異世界」が存在する。乞食、UFO、
妖怪、デビルマン、鰐、アマゾン、アフリカ・・・これらの
「異物」は私が幼少の頃から大人になるまで惹かれてきたも
のである。未だもって納得いく理由が見つからないが、根源
的に私の中には「異世界」への憧憬と畏れの念が存在する。
当然、こんな子供は集団の中ではかなり異質で浮いた存在と
なる。「マイペースで変わり者」「変」と、小学校時代から
私はよく言われた。異質な自分に対する周囲からの有形無形
のプレッシャーを感じ、常に意識して集団に溶け込もうとし
てきた気がする。結果、私は、異質な自分に対するコンプレ
ックスを発達させる同時に、周囲とは異なる感性を持つ異質
な自分に誇らしさを覚えるという、複雑な人格を形成してき
たように思う。
 
★上述のように、私の深層心理には「異世界」が存在する。そ
れと関連してか、私は異文化にも惹かれる。これまで訪問した
国は、ケニア、タンザニア、スリランカ、ネパール、インド、
タイ、ベトナム、シンガポール、マレーシア、台湾、アメリカ、
カナダ、カタール、アラブ首長国連邦など。ケニアとアメリカ
にはそれぞれ半年ずつ滞在した。異文化という装置が果たす役
割を、私の個人的な経験を通して見てみたい。
 
★皆さんが海外へ出かける理由は何であろうか?休暇?リラッ
クス?私にとって、外国に出かけることは非日常を体験するこ
とである。非日常の中で、もう一人の自分を演じることで快感
を覚えている。例えば、英語という言語を話すとき、必ず文に
主語が伴う言語の特性もあるが、自分の主張をはっきりとスト
レートに表現できる自分になれる。とかく相手を気遣い過ぎて
しまう日本にいるときの自分とは別の自分になることが心地よ
い。また、異国で中国人や韓国人などを演じるのも一興。特に
日本人であることが不利と思われる状況のとき、私はこれまで
中国人学生の花(フア)ちゃんという役を勝手に作り上げて演
じ、随分と人を欺いてきた。「我是中国人。」と中国語で言う
ところを、口が滑って「我是日本人。」と中国語で言ってしま
ったものだ。(幸い、誰も気付いていない。)
 
★異文化とは、すなわち、違いを発見することである。それは
刺激的であり、驚異的であり、官能的でもある。例えばケニア
での体験。首都ナイロビから480キロ離れたモンバサというイン
ド洋沿岸の町に向かうため、夜行列車に乗ったときのこと。明
け方、とある駅で列車が何時間も止まった。線路の故障か何な
のか、列車を運行する側からは何の説明もない。その後、列車
はゆっくり動き出したが、途中、断続的に不可解な停車を続け
ながら、予定より8時間も遅れて目的地に到着した。興味深いの
はケニア人乗客の反応。イライラしている様子が全くなく、皆、
のんびり構えているのである。完全に流れに身を任せている様子。
相部屋になった人とおしゃべりをしたりして、まぁいつかは到着
するだろうという態度でいるのである。列車が8時間も遅れるとい
う状況をリアルに体験し、到着はまだかまだかと苛つく自分の反
応と、ままよ、とどっしり構えるケニア人のゆるやかな時間感覚。
この対照的な違いに思いをめぐらすのは面白い。
 
★違う自分になれることの快感、違いを発見する刺激的な体験
は面白いが、異文化探究の最大の醍醐味は、互いを理解し合う
ことにある。言語も習慣も異なる者同士が、何かのきっかけで
互いの共通点を発見し、心がつながる瞬間。私はこの瞬間に大
きな喜びを感じる。例えば、大学生の時に訪れたタンザニアと
いう国。事前に3ヶ月程学んだスワヒリ語を現地で使ってみた。
たいていは、相手の顔がパァッと明るくなる。どこぞの国から
来た白人の女が、ぎこちなく自分たちの言葉を話すことが、も
う嬉しくてたまらないといったところか。さておき、家族のこ
と仕事のことなど他愛のない会話をする。おそらくは半分ちょ
っとくらいしか意思疎通ができていないにも関わらず、2人の間
には互いを受容し理解しあっているという実感がある。私はこ
んな瞬間が好きだ。結局は、国を超えても同じ人間であること
を確認して喜びを感じているのかもしれない。

★異文化という装置を通して、私は舞台の役者となり、異質な
ものを体感し、同じ人間であることの共通性を見つけて納得す
る。そのプロセスの中で、究極的には、自らが創った枠に閉じ
込めていた異物である自分を解放しているのだと思う。ああ、
私は私のままでいいのだと。これが異文化という装置が、私と
いう個人の中で、果たしてきた役割ではないかと思う。

★ビジョン・メーキングを受講し、生まれながらに持つ異世界
へのセンサーと異物である自分の資質を改めて認識できた。今
後は、ユニークさで周囲を温かく包み込む能力をプラスして、
違う者同士が互いに認め合い、ともに理解し合う平和な社会の
創出に貢献したいと考えている。

Tsuzaki Factory 5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
シリーズ・第5回は、「RESPECT(尊敬)とTRUST(信頼)その2」。

◆正解一瞥
今回も先回と同じテーマです。
そして今回は、「論理の飛躍」について掘下げます。一見よさ
そうなミスミの経営姿勢に私が「論理の飛躍」をみました。こ
れが本当にそうなのか、私の考えを出していきます。

◆潤沢人生
少し離れます。
そもそも日本はおかしい。特に「働き方」です。欧米の進んだ
国々は競争力を保ちつつ、皆は「十分に休む」方向に行ってい
ます。それが「豊かな暮らし方」。私自身も「仕事漬け」なん
て、まっぴらごめんだ。いくら給料がよくても、余暇も同様に
大事だ。「人は休んでこそ、いい仕事ができる」。若い頃から
そう考えて、言い続けてきました。人生は旅行や美術があるか
ら楽しい。それらを心行くまで楽しんでみたい。そう思いなが
ら、暮らす。だから、人間として潤いがあり、豊かになれる。

◆労災犯罪
上の、Nさんもそう。
弊社は3月は決算月でもあり、頑張っています。でも、4月上
旬にまとめて、会社として休みをとります。みんな疲れただろ
うから、しっかり休んでという思いをこめて。むろん、自分も
休みたい。旅行に出たい。そして、先週ある意味決定的な話を
聞いた。これも偶然だ。いつもの異業種勉強会。見慣れない若
い学生さんが参加。商社勤務の父を持つ学生さんが、就活もあ
るので幹事さんの取り計らいで急遽参加したとのこと。でも話
を聞いて、身の毛がよだった。そのお父さんは、海外駐在など
で途中に3度心筋梗塞となり、それでも頑張り3度目発症後は、
もうほぼ永久に病院から出られぬ身となってしまった。これっ
て、立派な企業犯罪ですよね。友人たちのサポートで何とか労
災は勝ち取ったらしいが、もうそうなってしまっては人生は終
わりだ。旅を楽しむ元気もない。

◆国家仕組
だから、私の父は言う。
「死んだら何もならない」。本当にその通りだと思う。健康を
いかに保つかは重要なことだ。私もそんな年になったのだろう
か。そして健康とは「精神的」なものと「肉体的」なものの両
方だ。ところが日本の現状はどうでしょうか。「うつ・自殺・
過労死」が増えて、エリートになればなるほど「死ぬほど」働
く図式。何も変わっていないじゃない。マッキンゼーなどの一
流コンサルを志望する人は、「そこに身をおいて、ある時期死
ぬほど働いてみたいと考えている」とも言われる。ビジョンに
沿うなら、それはそれであってもよいかとも思います。ただ、
国としてシステムとして、このような仕組みがよいかというこ
とですね。

◆勘違系列
弊社の若手があるベストセラー作家とランチミーティングを持
ちました。その方(女性)は手厳しい。下記のような「おやじ
糾弾」の考え方をお持ちだそうだ。私もかなり共感する。日本
社会の問題点は、企業が「上から目線」で社員を睥睨し、「会
社の業績が一番。それさえやっとけば、株主から糾弾されず、
自分の身が安泰」と考えて、従業員に死ぬほど過酷なタスクを
科す。そこに“respectとtrust”の関係はない。そして、結果
はある人たちはストレスが高じて病となり、日本社会にうつ・
過労死・自殺が蔓延するもととなる。上のような植物人間にな
ってしまった事例さえある。他方、今の学生さんの話を聞いて
も、多くは「休みたい」という。これは人間として至極当たり
前の考えだ。件の友人は「考えが甘い」と言い切ったが。いず
れにせよ、私はやはり、世界の流れと逆行する、以下のような
「まちがい・勘違い系おじさんたち」が本当にこの日本という
国を悪くしていると思う。

●社会には、「アンチ・(使えないけど権力を振りかざす)“オ
ヤジ”」が存在する。

●女性だからこそ組織・社会において感じてきた不公平感・疎外
感があり、それらを改革しようという思いがライフワークの一つ
のモティベーションになっている。

●今後“オヤジ”が中心に回る社会を、「使えるけど組織の中で
恵まれていないおやじ」と若者層がどのように改革していくのか。

◆飛躍論理
まとめとして、津崎スクールとしての整理を示しましょう。

 1.先回も確認した通り、人はビジョンを達成して初めて幸せ
   になる。

 2.人のキャリアは、「仕事」・「家族」・「その他(趣味な
   ど)」の3つからなる。

 3.「人が生きる」というのは、ビジョンという羅針盤に照ら
   して、それら3つのバランスをとること。そのことで、人
   は真に幸せなキャリアを過ごして行ける。

 4.他方、株主だけをみて経営を行うとミスミのような経営に
   ならざるを得ない。絶えず、成長を促す経営。その成長を
   達成するために従業員は馬車馬のように働かせられる。

 5.当然のことながら、「仕事」が主体となり、「家族」・
   「その他(趣味など)」が犠牲とならざるをえない。ワー
   クライフバランスとは程通い人生となる。

 6.「激しく仕事をさせられた」結果、日本社会には「うつ・
   過労死・自殺」が蔓延する。昨今のマクドナルド店長残業
   の問題などもそうだ。上の商社マンも典型的な犠牲者。

 7.従業員は「ビジョンに向かって、そのワークライフバラン
   スを追求して真に幸せになる」。従業員に敬意を払うとい
   うのは、そのような生活を認めて、そのような生活ができ
   るように経営陣が経営を行うということ。

 8.そのような経営を可能にするのが「RESPECTとTRUST」の
   経営。私がインドネシアで実践し、トヨタを凌駕する実
   績を残した時に「激しく仕事をする必要はなかった」。
   普通の勤務状態で、皆が真に自分の頭で考えて、チーム
   ワークで会社に貢献した結果だ。

 9.「論理の飛躍」の本質は、日本の企業がビジョンという
   本来企業が目指すべき理想(大義)で従業員の働きの合理
   性を判断するのではなく、株主を見過ぎた経営戦略で従業
   員の働きの合理性を判断している可能性があること。

 10.ここに日本が欧米先進国に遅れをとる元凶が潜む。これ
    こそが「論理の飛躍」。日本企業がこの「論理の飛躍」
    からさらに考えを進めて改善しない限り、日本に真の発
    展はない。という仮説。

次回の「モチベーション」につながりそうですね。
Tsuzaki Factory 6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
津崎事務所は3月末の年度の締めに向かって、実績を出すべく関
係10名ほどが一致団結をして仕事をしています。皆、殆ど何も
強制もなく、自らが考え一騎当千の仕事ぶりです。でも、楽しく
笑いながら、休みをとりながら、です。先週は経営者のTさんやVM
受講生のYさんがセミナーのお手伝いをやってくれて、今週末は医
者のIさんがメインプレゼンを自らかってでてくれました。もう次々
とボランティアの波が押し寄せる流れです。
 

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