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【津崎事務所】個の確立とMBAコミュの【メルマガ No.173】個の確立とMBA(2008/01/04号)

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Tsuzaki Factory No.173 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Tsuzaki Factory 1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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Tsuzaki Factory 2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
THEME: “ 新春ミニシリーズ1 「日本文化の罠 “忍耐”」 ”             

Tsuzaki Factory 3 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
謹賀新年!!!

皆さん、初春はいかがお過ごしでしょうか。
私は義父の喪中で、おめでとうとは申し上げられないのですが、
皆さんは心も新たに新年をお迎えのことと思います。このメル
マガとしては4度目の新年。皆さんのサポートもあり、書き続
けられることをうれしく思います。。。

■と、思いきや。。。
今年の正月は腰痛に見舞われました。
会社代表でもあり、健康維持は必須事項。で、休みに入り久々
のジム三昧。と、ここまではよかったのですが、少し重い荷物
を持ったのがいけなかった。シリアスなものではないですが、
どうも立ち上がる時などに、腰が痛みます。まあ、もう若くは
ないのでしょう。当たり前か。ということで、三が日は休養に
当てました。文字通りの寝正月。。。

■でも、心は勇気と希望にあふれています。
三菱商事のかつての同僚からも年賀状が。「メルマガ楽しく読
んでます。貴兄は元気ですが、会社の同期は皆疲れ気味です」
と。やはりそうでしょうね。今の大企業の中間管理職は皆疲れ
ています。これが、この国の問題なのでしょうね。どうすれば、
皆が本当に豊かさを感じてイキイキと暮らせるようになるのか。
皆さんも、自分のこととして徹底的に考えてみてください。

■年末年始の日経記事で興味深かったのは。。。
中曽根康弘氏。「今の政治は議会や政治のあり方、官僚体制、
政治と経済界の関係といった基本問題にはさわっていない。国
のかたちの改造に、政治家自身が打って出ていかなければなら
ない」。全く同感ですね。私はいつもこの方のメッセージには
感心する。本質をついている。また、尊敬する米の経済学者/
ポール・サミュエルソン氏も語っています。「男女が等しく働
くことが今の日本にとって必要」。私も女性のキャリア羅針盤
でそう書きました。。。

Tsuzaki Factory 4 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
さて。
新年には新しいシリーズを企画するのが恒例ですが、それはじ
きにやります。それまでは、“徒然なるままに”と予告しまし
たが、ミニシリーズをやってみましょう。題して「日本文化の
罠」。。。

▼非常識
私は、日本に生きて約48年です。
その間、親や学校で教えられた習慣、学問、知識などで生きて
きました。でも、「あれ?」と思うことも多かった。商社マン
として海外生活が10年を超えていることも影響しているのか
もしれません。そこで、ミニシリーズとして、そのような一見
常識に見えるようなものでも、おかしなことを書いてみようと
思います。人間はどう生きるべきか、どうすれば幸せになれる
のかが、根底にあるべき考え方です。。。

▼沈潜罠
まあ、私の意見はすべてそのような疑問から沸き起こっていま
す。個人と法人の関係などもそうですね。これまで随分、書い
てきました。ただ、このミニシリーズでは、特に日本文化の奥
底に潜む「罠」にスポットライトを当ててみましょう。普段、
正しいと思っていることに意外な「不幸せの種」が潜んでいそ
うですね。テーマは以下のようなものです。いつも通りに自由
に書いていきます。多少、以前のものとかぶったり、前後する
ことなどはご容赦を。。。

●忍耐の罠
●責任の罠
●同質社会の罠
●組織の罠
●死の罠
●けんかの罠 etc.

Tsuzaki Factory 5 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ということで、第1弾。
今回は「忍耐の罠」。。。

★苦労実績
これは、以前にも書いています。
だいたい、日本は「おしん文化」と言ってもよいかもしれませ
ん。TV映画「おしん」のように耐えて耐えていれば、必ず人生
はよくなる、みたいな。私も以前はそうでした。どちらかとい
うと“根性派”。どんなに辛いことがあろうと、耐えて耐えて
頑張る。そして、そんな中から忍耐力がつき、ものごとが好転
した時には、その時の苦労が生きると信じ、実践してきました。
受験や仕事で苦労した時も、そのように思って、基本的に打開
できてきたことが、この考えを維持してきたことにつながった
のだと思います。。。

★懊悩暗黒
そして、30代後半に会社の問題に遭遇します。
それは、このメルマガでも何度も書いてきました。もちろん、
自分自身にも問題はあったのでしょう。でも、その時の問題の
性質はこれまでのものとは異なりました。なんとか、自分ひと
りの力で解決しようとしましたが、目に見えない会社という組
織が立ちはだかり、どうしても打開できない。そして、自分で
抱え込めば込むほど、自分がつぶれていく。自信をなくし、も
う殆ど“うつ”に近いような状況に追い込まれていく。私は懊
悩します。「果たして、これは自分ひとりで解決すべき問題な
のだろうか。耐え抜くべき問題なのだろうか」。。。

★機会死
そして、悩みに悩んだ末に「功罪理論」に行き当たります。
ものごとは表裏一体。苦労するのは大変だけど、それに耐えれ
ば忍耐力がつくと。これはこれで正しい。でも、私は考えた。
でも、それで死んだりしたらどうなるのだろうか。誰が責任を
とってくれるのだろうか。この対処法は今の日本が直面してい
るうつ・過労死・自殺などの問題を解決しない。もしかしたら、
日本文化の罠ではないのだろうかと。そこで、考えを進めてい
くうちに、経済学の”Opportunity Cost/Loss(機会費用/損失)”
の考え方にたどりつきました。行動には「何かをすれば、何か
を失う」機会費用が必ず発生するというものです。。。

★戦略羅針盤
そうだ。これだ。
この考え方であれば、過労死などの問題を解決できるのではな
いか。そこで、さらにビジョンの登場です。「ビジョンに対し
て、戦略的で前向きであれば、むしろ積極的に他の功罪を選ん
でもいいんだ」。ここは重要なポイントですよね。ビジョンと
功罪はセットで初めて生きてくる。すべての事柄はビジョンと
いう羅針盤に照らすことで、その合理性(功罪の順番)が出て
きます。逆にビジョンなかりせば。その功罪が伴う事象の是非
は判断ができないですよね。プライオリティもつかない。

ここで、足かせになるのは、日本型終身雇用や大企業の他より
高過ぎる報酬ですよね。上の三菱商事の疲れた同期の連中も、
他にとるべき道はたくさんあるのに、「やはり年収2000万
円だから、家族のためにも我慢しよう」となる。その結果、私
の同期が200人いる中で、私みたいな純粋起業者は数名しか
いない結果となる。。。

★政治的不可抗力
いずれにしても。
忍耐ばかりすればよいというものではないことが、皆さんもお
分かりでしょう。世の中には、耐えた方がよいことと、あまり
耐えないで、他に移った方がよいことがあります。それは、世
の中には、自分の力では耐え切れない「悪意のある政治の力」
などが働くケースがあるからだ。私もそうだった。そんなパワ
ーが働いている時に、自分の忍耐力でカバーなんてナンセンス。
そんな時は、自分ひとりで抱え込まないで、まずはその悪環境
から逃げ出せばいい。それは何も恥ずかしいことでない。勇気
ある撤退と考えればすむことだ。大きく言えば、このことも
「人間万事塞翁が馬」なのだが、それで、死んでしまっては何
の意味もない。実際にそれを経験した私は「精神的な苦痛」は
極めて大きかった。ある意味、賠償ものとさえ思う。。。

★誤文脈
一番、重要なのは「人間万事塞翁が馬」では、社会が発展しな
いことだ。私はこのことが決定的と思う。他方、「功罪理論」
では明確にビジョンを掲げて、それに照らしてプライオリティ
をつけて行動することとなる。言うまでもなく、ビジョンは大
義でもあり、社会に資する理想を持つことだ。だから、ビジョ
ンを掲げて功罪理論で合理的に動けば、自分が悪環境から抜け
出せるのみならず、社会の発展にも寄与できる。ことわざとい
うのは、それ自体はよいものがたくさんある。むしろ、よいか
らこそ、長い年月を経て言い継がれ、残っているのだと思う。
しかし、context(前後の文脈)なく信じると、その罠に縛られ
る。。。

はー。
新しい試みは機能しましたかね。ちょっと消化不良の感はあり
ますが、次回以降熟成していきましょう。私の根底にあるのは
「人を救うこと」のみです。。。

Tsuzaki Factory 6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1年の計は元旦にあり。
私はだいたい正月の三が日に、1年を見通します。今年も2日
に心を澄ませて実行しました。今年は昨年にも増して、“攻め”
の年にします。次男にも「受験の最後のチャンスにチャレンジ
するんだ」と檄をとばしました。さあ。自らの意思で、行動で、
風を吹かせられるか。頑張れ。。。
 

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