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短歌点コミュの短歌点1018△お題「道路」

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こんにちは!
ひでさんの「音」と言うお題から、お題係をバトンタッチ!のサワオです。
久々のお題係で頓珍漢なアレコレが発生しそうで心配でありますが、それも含めて楽しんで頂けたら嬉しいです(笑)。

お題は「道路」でお願いします。
ちょっとバタバタしているので締め切りは、後日ご案内させて頂きます。


小暮さん渡辺さんの間から高速道路の灯りが見える
(大澤サトシ)


ーーー
ルール

1:出題者が、お題を出します。
2:お題は、何でもありで面白そうなもの。
  50題以前に出されたものであれば、既出のお題でもOKです。
3:トピック本文に「前回の出題者名」「前回のお題ワード」を明記してください
 (例:●●さんの「▲▲」というお題からバトンを受け取りました)。
4:出題者じゃない人はお題を詠み込んだ短歌を書き込みます。(1人1首のみ)
5:一週間以後、出題者が(独断で)もっとも素晴らしいと思った短歌を1つ選
び、その選出理由を書きこみます。
6:次のお題は、最優秀短歌をつくった人が出すことになります。
 (新トピックの番号は「自分が選ばれたトピック番号+5」)
7:その後は、みんなでワイワイ感想をかわします。
ーーー

※2012年4月17日一部改定
(基本ルールに「特定の単語・文字列を指定してください。」を加筆。管理人:ツトム)
※2022年3月9日一部改定
( ルールの3番として以下加筆。「トピック本文に『前回の出題者名』『前回のお題ワード』を明記してください(例:●●さんの『▲▲』というお題からバトンを受け取りました)」。3番を4番に移動し、以下同じく番号を移動。管理人:とみいえひろこ

コメント(99)

歩行者天国のように道路を占拠してぶちかませ愛のシュプレヒコール

ホコテンのようにどうろをせんきょしてぶちかませあいのシュプレヒコール


“愛のシュプレヒコール”。かっこいいフレーズですね。ちょっとGSタッチなスケールの大きさ(または大袈裟感)がこれでもか!と力強く読み手に向かってきます。
やっぱりラブアンドピースに包まれていたい!

振るならば君の膝を枕に 幸せで降参の旗を振る
(ムーンライダーズ『FLAGS』 )
>>[56]

ラッコさん、ご参加ありがとうございました!

今回の歌、風景が見えてきて好きでした。そしてリアル感も。歌から感じる生々しさがある歌は魅力的です!


きくさんの歌のノスタルジー、燻銀の味わいですよね!

引き続きよろしくお願いいたします!
>>[58]

ご参加ありがとうございます+バトンタッチをお願い致します、


たしかに秀歌名歌が溢れたコミュでしたが、ぼくにはきくさんの歌が魅力的に感じました。

時間の流れに寄り添う様な郷土史を一冊読みきった様なスケールを短歌一首に押し込んだのに凄さ! 
>>[43]
鮮やかな講評さすがです!
瞬発力のすごさとか私には見習えないですけど(笑)、バトンをサッと渡す華麗さは見習いたいです!
選歌もお疲れ様でした。

私の短歌への想像も楽しく拝見しました。
当てはめる歌によっても背景の物語が変わりますよね。
私のイメージはしばらく秘密に。笑

>きくさん
最優秀おめでとうございます!
道路は難しかったのですが、きくさんらしい、これぞ短歌という短歌だったと思います。壮大。

お気に入りは、はしるさん、おこげさん、☆ふぃ☆さん、クンタ・キンテさん、おださん、でした!
>>[50]
電光石火の歌評と選歌、すごかったです。
隣に座ってるように細やかな配慮のある歌評、有難うございました。

桜三百本は、本がどうにも入らなくて断念しました。

きくさん、
最優秀おめでとうございます。
道がこんなふうに出来て、町がこんなふうになった。その町は故郷でした。と先ず映像がイメージされ、故郷への思いでググッと全体を包み込む感じに持っていかれました。
>>[42]

講評評価お疲れ様です
漢字めっちゃ好きです

菅義偉官房長官

横棒の多さよ。
ニュースで見る度羨ましかったです

僕の拙い歌にも講評とても嬉しいです。
何があってもどれだけ恨んでも悲しいかな、子は母を愛するよう遺伝子にインプットされてしまっている
「一族の血」うーーーーん。切ない言葉ですね。

ありがとうございます
読んでいただけるのが本当に嬉しくて
ドキドキしてます。

きくさん最優秀おめでとうございます!

アスファルトに覆われ道は道路となり道路縦横に故郷を分けぬ

短歌の文法とか言い回しをよくわかっていないのですが
何度も繰り返し読ませて頂きました

道は道路となり道路縦横に

どこか軍事的な感じというか、アフリカ大陸に無理矢理引かれた国境を思い浮かべました

故郷を分けぬ

ここが分からないところで
分けぬって、分けないってとらえていいのでしょうか。

お歌全体を通して
世界地図の国境の移り変わりを見ているような壮大な歌だと感じました。

素敵なお歌読ませて頂きありがとうございます

改めて最優秀おめでとうございます。
きくさんのお題も楽しまさせて頂きたい所存(´ー`.)


>>[64]
ご参加ありがとうございました!
今回集まった歌の中でも一際目立ってパンチのある歌だと思いました。

僕と中島みゆきさんの出会いは中学の頃に聴いていたNHK-FMのラジオ番組が、、、っと、話し始めたら長くなる事間違い無いので、今度メールしますね(笑)。

お気に入り短歌沢山あげて頂き有難うございます。僕も好きな歌ばかりで選歌悩みました!

楽しかった!
>>[66]
こんばんは、サワオです。
桜300本の歌、タイムリーにニュース観ていたので、びっくりしました!
それにしても寂しいお話ですよね。寿命と道路拡張と仕方ない理由があるとは言え、伐採の街で国際園芸博が開催予定ってのがやるせない。。。

詳しいニュースはこちらをご参照くださいませ。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/amp/000249808.html

改めましてご参加ありがとうございました!
>>[67]

歌のご参加ありがとうございました。

“母を捨てる”のインパクトの強さから、藤真理子さんの『花がたみ』と言う歌を思い出しました。
https://youtu.be/eezirKQMEFo

作詞・寺山修司/作曲・鈴木慶一の80年代初期のニューヴェーブ感のある、とんがった歌です。
気が向いたら聴いてみてくださいませ。

引き続きよろしくお願い致します!!
>>[68]

歌のご参加ありがとうございました。

跳躍力のある元気な気分にさせられる歌で大好きでした!また、はしるさんのお気に入り短歌が増えました!!

きくさんの歌との選歌は悩んで悩んで悩んで悩みました。(どっちも最優秀にできたら良いのに・笑)

久々に沢山の素敵な歌の鑑賞が出来て嬉しかったので、短歌点少しずつ復帰しようと思います。
引き続きよろしくお願い致します。
>>[70]
ニュース映像を有難うございます。
弘前松前五稜郭あたりの桜は、公園でも並木でも高くならないよう刈り込んで低く揃えているのを見慣れているので、高々とそびえる桜は新鮮でした。それだと老木になって危険度が増すのもわかります。納得だけど、痛ましいです。
 そういえば北大のポプラ並木も台風でかなり倒れて、立入禁止になったりしました。倒木から記念のオルゴールを作ったり、役立てていました。

あと、「花がたみ」聞いてみました。
寺山修司とムーンライダースの鈴木慶一の取り合わせって何なんですか。何でもありの時代でしたねえ。
寺山の歌なら、「時には母のない子のように」とか「あしたのジョー」が好きです。
楽しい情報を有難うございました。
>>[55]
ご講評、選歌、お疲れ様でした。
とても簡潔で端的でなご講評はとても勉強になりました。読んでいてとても気持ちよく感じました。
また拙歌にも細やかなご講評をいただき、ありがとうございました。五首選にまで選んで頂いて、とても嬉しかったです。
本当にありがとうございました。
>>[23]

最優秀、本当におめでとうございます!
きくさんのお歌

アスファルトに覆われ道は道路となり道路縦横に故郷を分けぬ

は、子供の遊びの場であったり、私たちの暮らしの中に息づいていた道が、アスファルトに覆われて道路となり、暮らしも追い出され、ついにはふるさとを分断してしまうという、大きな時間軸の中で道を文化的に捉えたお歌のように感じました。

深いお歌を読ませていただき、ありがとうございました。
>>[63]
最優秀に選らんでいただけて、その上にこのコメント、ほんとうにありがとうございました。
あんな地味な歌でも評価していただけたこと、励みになります。
このあともぼちぼちでも投稿を続けていけます。


>>[57]
ありがとうございました。
ほんと地味な歌でしたのにね、まさか最優秀をいただけるなんて思ってもいなかったので、いまでもすごく面映ゆいのです。
>>[64]
ありがとうございました。
ちょっとははみ出した歌を詠みたいのですけどね。
自分に合ったスタイルはなかなかくずせなくて。
>>[78]
何をおっしゃいますやら。
サワオさんの素晴らしい評にうんうん頷きながら感動を覚えました。この上、私なんぞが申し上げることはないですよね。広がりも奥行き(歴史的とでも言うような)も感じさせていただける素晴らしい秀歌だと思います。改めておめでとうございます。
>>[66]
「道がこんなふうにできて」からのくだり。
まさにその辺り、故郷の景色の変遷を詠み残したいとの意識が詠ませたのだと気がつきました。
コメントありがとうございました。
>>[67]
アフリカ大陸へ思いが、ですか?
私の歌から、とは詠んだ側としてはそのイメージを拡げてくださるのはとてもうれしい。
あと結句「分けぬ」へのご質問。
そうですね、古語で詠んでおりますので、上句「アスファルトに覆われ」は「アスファルトに覆はれ」と表記するべきでしたね。
覆われ、覆はれ、どちらにするべきか、チラッと考えたのですが、これでいいか、で「覆われ」に。
古語の文法的には「分けぬ」は、過ぎ去った過去を表し「〜した」「〜してしまった」と訳されるようです。
「道路縦横に故郷を分けてしまった」
説明下手で、古語の文法もわからないまま詠んでおりますので、また「ちょっと違う」と思われましたら、今回のようにご指摘こ教示くださればうれしく思います。
コメントありがとうございました。
>>[68]
多分、とても気分かのったままに詠んだのだと思います。
はしるさんの読み解き、自分の感慨をみごとな一文になさってくださってます。
コメント、ありがとうございました。
>>[76]
「大きな時間軸の中で道を文化的に」
そうですね、道はその時代の文化的な役割を果たしてきたのかも知れませんね。
道と文化

あらためて思いを馳せるきっかけをいただけました。
コメント、ありがとうございました。
>>[36]

ご講評およびご選歌、ありがとうございました!とても丁寧に読み解かれたご講評を端的な文章にされたように感じてすごいなあと思いましたぴかぴか(新しい)

また、拙歌へのご講評もありがとうございました!
アスファルトとたんぽぽのコントラストを気にしていたので、そこに触れて頂けてとてもうれしかったです!



きくさん、最優秀本当におめでとうございます!!

他の方も仰っておられるように、拝読しした時に道や町の変遷が一気にイメージされ、土の道からコンクリートの道路になり、その周辺で、道と一緒に変わっていったもの、変わらず、変われずいたもの、いろいろ頭の中で映像が流れ、まるでひとつの街の変遷を映した少しセピアがかった早回しの映像作品を観ているような感覚になりましたぴかぴか(新しい)
すばらしいお歌をありがとうございました!
>>[55]

選歌講評、お疲れ様でした。
また5選に残してくださりありがとうございます。
クイックで端的で、でもしっかり的を射たレビュー、見習いたいです。

>きくさん

最優秀おめでとうございます!
「道と道路」「アスファルトと故郷」言葉の質感の対比が美しいお歌だと感じ入りました。下句の言い回し、独特なのに無理のなさが決まっていて、キクさんのお歌らしさを感じました晴れ
>>[82]

分けぬ
分けてしまったなんですね。

そうなると読みの解釈が全然かわって感じてきますね
ひゃー!!面白いです。

他の方も仰ってましたけど、縦横って言葉に強さを感じてしまうのは、やっぱり男女で違いがあるのかなと思います。
直角に交わる道路とアスファルトの
どこか無機質なイメージ
故郷の有機質で温かいイメージ

分けられてしまった。
切ない歌にかわりました。

分けぬが分けないだと思っていたので
境界線が出来たとて、人の心は分けられない望郷の詩から
望郷しつつも半ば諦めもあるような歌に聞こえてきました。

今はウクライナの報道が多いので
あそこら辺国境なんてあってないようなもんでしょってくらい境界線が常にぐちゃぐちゃな歴史を辿っているので
そこも重ねて読ませていただきました。
1つの歌でもその時代時代で捉え方が変わると思うので。
書いた本人様に聞けるのは本当に貴重。
同じ時代にいてくれてありがとうございます。

あと。
ちょっと違うとか指摘とかそういった類いの質問ではございません
お気を悪くさせていたら申し訳ありません。

ご返信ありがとうございました。
>>[85]
そうですね、セピア色なのです。
アスファルトの道路を通す為に、溜め池や谷が埋め立てられ林が削られ。
町ではなく小さな村なのですが、その風景がすっかり変貌してしまいました。
しかも、その道路と言えば通行量はほんとうに少ないと言う有り様。
とか、憤慨しても詮ないことなんですが。
コメント、ありがとうございました。
>>[86]
浮かぶままに詠んだ歌ですので、言葉の質感と言うコメント、言葉にも質感があるのですね、と気づかせていただきまし
た。
ありがとうございました。
>>[87]

気を悪くだなんて決してそんなことはないのですよ。
ご丁寧な返信ありがとうございました。
サワオさん
大変遅ればせながら、ご講評と選歌お疲れさまでした。
また、拙歌への歌評もありがとうございます。

きくさん
最優秀おめでとうございます。

私事で恐縮ですが、新年度業務等で立て込んでおり、なかなかコメントできずにおります。
時間がとれましたらまた参加させていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。

取り急ぎ。
>>[75]
ご参加ありがとうございました。前回のお題で選んで頂けたおかげで楽しい時間をすごせました!やっぱり短歌は面白い!
お題「途中」の歌もですが観察の歌上手いなぁと思いました。

引き続き宜しくお願い致します。
>>[85]
ご参加ありがとうございました!!
色彩豊かな歌、好みでした!

ジョズエさんの歌を読んだ時、短歌点に(今もいるはず?)参加しているムラサキセロリさんが、以前歌会に出していた歌を思い出したので、添付しておきますね!


全てのアスファルトは割られている 愛をさがして芽吹くみどりに (ムラサキセロリ)
>>[86]
ご参加ありがとうございました!!
“種を持って幸せを運んでくる人”、明るい雰囲気が好きな一首でした、ありがとうございました!

引き続きよろしくお願いします!
>>[91]
ご無沙汰です!
そしてご参加ありがとうございました!!
「止まれ」の歌、色々と場面を想像できる歌で深かったです。
@貴さんファンとしては、落ち着いたら選歌対象外を外して頂き、最優秀→お題係で鑑賞!コース待っています。

引き続きよろしくお願い致します!
>>[77]
改めましてご参加+素敵な歌をありがとうございました!

やっぱりワイワイは良いですね!
僕の拙い鑑賞に皆さんが様々な良いところを付け足して頂けました。

これだけみんなが語りたくなる良い歌だったと言う事だと思います。

やっぱり良い歌!!
>>[93]

ムラサキセロリさんのお歌を教えていただいてありがとうございます!

拙歌と同じ様な題材なのに、作る人が変わると、こうも印象や作品の素晴らしさが変わってくるものなのですね!

愛をさがして芽吹くみどりに

まるで歌詞がすばらしい歌の一節のようで、このようなお歌をお作りになるムラサキセロリさんにとても憧れますぴかぴか(新しい)

もっとたくさんの方のお歌を読んで、表現力を磨いていきたいです。

本当にありがとうございました!
あらためまして。

サワオさん
大変遅ればせながら、ご講評と選歌、お疲れさまでした。

小気味好くてとても前向きになれる明るい歌評、サワオさんカラーだなあと思いつつ、その中でも歌の要点はきっちり押さえられているところ、勉強になります。

「道路」というお題から、様々な人生観や軌跡を垣間見たような心持ちになり、それをコンスタントに紐解かれたサワオさんの歌評で、さらに味わい深く鑑賞できました。

個人的には、>>[34]のうどんやさんさんのお歌への評中、

 >道路は何のためにあるか?
 >“進んでいくため”にあるんだと思います。
 >ただし、しんどい道なら戻って来ちゃいましょう。道路は“省みて元いた場所に帰るため”にもあると思うので。

という箇所が人生訓のように響いて、そっと背中に手を当ててもらったようなあたたかさを感じました。


きくさん
大変遅ればせながら、最優秀おめでとうございます。


■アスファルトに覆われ道は道路となり道路縦横に故郷を分けぬ(きくさん)

ひとや動物などが往来することで自然発生的に生じた「道」と、ひとの生活のため自然を開拓して人工的に整備された「道路」の比較が、得も言われぬペーソスを伴います。

そのペーソスが、結句の「故郷を分けぬ」という事実を、より遣る瀬無い出来事として浮かび上がらせます。
完了の助動詞がとてもよく働いていて、このお歌では他に代えの利かない巧い着地の仕方ですよね。

多くを語っていないのに読者に「何か」を訴えかける力の強い歌って、こういうことなんだなあと唸ります。
だからでしょうか、歌に説得力があって、読後に考えさせられました。

 兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川
 夢は今もめぐりて 忘れがたき故郷

古き良き故郷は、決して「ここからここまで」とキッチリ区画で分けられるような代物でなく、どこまでも自由に広がっている筈なのに、都市化に反比例してどこか窮屈になってしまったように思えてならない。

もちろん良い面もあるけれど。それでも。

道路によって縦横に分けられた故郷への思いの縁から、自然愛護の念をも感じる良いお歌でした。


お気に入りは後ほど。
大変遅ればせながら、以下お気に入りです。


■ささくれができる確率で現れろ高速道路に天使の梯子(りなさん)

爪の周辺の皮などが細かく裂けたりめくれたりして現れる「ささくれ」。
乾燥や手への刺戟など外的要因によるものと、不規則な食生活や睡眠・ダイエット・ストレスなど内的要因によるものがあります。

昨今ではアルコール消毒をする機会が増えて、脱脂からささくれるひとも多いのではないでしょうか。
そういう意味では、結構な高確率での出現を希求しているたくましさを感じます。

「天使の梯子」とは、別名「薄明光線」と呼ばれる気象現象で、太陽の光が雲の切れ間から漏れて、光線の柱が放射状に地上へ降り注いで見えるもの。
いくつかの条件が揃わないと見られないことから、「見ることができたら幸せになれる」と言われる、実に神秘的な自然現象です。

常時現れる取るに足らない極小の「ささくれ」と、滅多に現れない特筆すべき極大の「天使の梯子」の対比が面白く、技アリです。
対比は、その振れ幅が大きければ大きいほど効果的なんですが、このお歌では「土台無理な話なのは分かっているけど」くらいのスタンスがよく表れているような気がします。

それでも、どこかから幸せが舞い込んでくれないかな、とほのかに希っている、思春期を謳歌するイマドキの若者像が眩しくもある一首です。

■サヨナラの咲きかたを知っているような海軍道路の桜三百(マロニエさん)

時事詠はともすれば事実報告を五七五七七の型に押し込んだだけのものになりやすい、扱いの難しいジャンルと思っていますが、このお歌は事実と感傷を丁度良い塩梅で取り入れつつ、それでいて押しつけがましさのない好ましさがあります。

「海軍道路」なる存在をこのお歌とニュース記事ではじめて知り、約三キロにわたる見事な桜並木の風景写真を見ましたが、それだけに、将来的な伐採計画が惜しまれますね。

「サヨナラの咲きかたを知っているよう」という表現が、今は限りと咲き誇る桜の花一輪一輪に仮託して、作中主体の寂しさや口惜しさを婉曲に示しているため、より伝わるものがあるというか。

「哀しい」とか「寂しい」とか直截な感想を詠みこむと途端に歌が俗で安っぽくなりますが、それを言わずに読後感として読者にそれとなく匂わす、という手渡し方。

あと、何気に、全体的にS音が多いのも意図的でしょうか、無声の摩擦音がこの何とも言えない惜別の情に拍車を掛けているようで、細やかな技巧が光ります。

ちなみに、作者様のコメントで、結句は「本」が(文字数の都合で)入らなくて断念した、という旨のことを仰っていましたが、ここは個人的に「桜三百」の方が断然良いと思いました。

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