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セカンド・オピニオンコミュのセカンド・オピニオン・ノート第4章[国債(政府債務)]2

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さて、自国通貨建ての国債が

1:国民ではなく政府の借金

2:返済の必要が無い

3:デフォルトしない

となれば、「バンバン国債を発行すればいいじゃないか」という話になります。


しかしながら、国債を発行し過ぎるコトは、それなりに問題が生じます。


政府にお金を貸す側にも、貸せる限度額があります。


例えば、AさんがBさんにお金を借りる時、

「頼む! 1万円貸して!」

とAさんが必死で頼んでも、Bさんの財布に1万2千円しか入ってなければ、Bさんは

「ちょっと1万円はキツイな」

となるワケです。


それでも、どうしても1万円が必要なAさんは、

「来月1万5千円にして返すから、頼む!」

と言うワケです。


Bさんは、5千円の“利息”に納得すればAさんに1万円を貸すし、Bさんが納得しなければ、Aさんは更に5千円上乗せするか、借りるのを諦めるでしょう。


国債も同じです。


国債は、株や社債などと同じ債券ですから、市場で自由に取引されます。


そして、長期間かけて返済される長期国債の金利(長期金利)は、常に変動しています。


政府がお金を借りたいのに、貸す側が渋る時は、長期金利は上昇します。


場合によっては、いくら高金利でも国債を買ってもらえずに、売れ残ります。
(これを札割れと言います)


反対に、お金があり余り、貸す側が貸したくて仕方がない時などは、国債は即時完売、長期金利も下がります。


従って、あまりにもたくさん借り過ぎると、長期金利が上昇して利払いが増えたり、札割れで貸してもらえなくなるリスクがあるというコトを、忘れてはなりません。


では、800兆円を超える日本国債の現在の長期金利はどうなっているでしょうか。


巨額な債務残高ですから、さぞかし高金利かと思われるでしょう。


ところが、約1.4〜1.5%ぐらいなんです。


ここ10年は、日本国債の長期金利は、2%を超えたコトがありません。


主要国は軒並み2%を超え、国によっては56%の高金利もあるにも関わらず、です。


つまりこれは、日本国債が世界最高の健全性を持つコトが、長期金利の低さによって証明されていると言っても、決して過言ではないというコトです。


では、なぜ日本国債の長期金利は、世界でも抜きん出て低金利を維持できるのでしょうか。


理由は2つあります。


1つは、基本的に金利というのは、インフレ時に高くなるものだからです。


インフレ時には、日銀は『金融引き締め』と言って、世の中に出回る通貨量を減らし、インフレを抑制しようとします。


この時日銀は、国債を買い取る買いオペとは逆の『売りオペ』をするコトがあります。


売りオペとは、日銀が手持ちの国債を手放し、銀行などに買わせて、通貨を日銀が吸い上げるコトです。


当然、市場に国債が多く出回るため、相対的に国債を買う人が減る、つまり政府にお金を貸す人が減るため、金利が上昇するのです。


そして、日本は今、世界最高水準(?)のデフレですから、金利が上がる要素が1つ失われるのです。


もう1つの長期金利が上昇しない大きな理由は、市場にお金があり余ってるからです。


そのお金とはズバリ、我々の預貯金です。


銀行とは、我々が預けた預貯金を元手に、企業などに融資し、その利ザヤを稼ぐ商売です。


銀行にとっては、我々の預貯金は“借金”です。
(だから利息が付きます)


ですから銀行は、我々の預貯金の運用先が無いと、我々への借金の利払いの分だけ損をします。


ところが、このデフレ不況で、企業も設備投資しようとしません。


すると、銀行は企業に融資できません。


運用先を失った銀行は、何とかして運用先を見つけなければならず、その結果として、安全で堅実な日本国債に、ワッと群がるワケです。


日本には、現金預金だけでおよそ800兆円もの家計の預貯金があります。


この額は、2位の550兆円のアメリカを大きく引き離し、堂々の世界第1位です。


この溢れんばかりの莫大な現金預貯金を、企業は借りようとはせず、運用先を失った銀行は国債に殺到する・・


その結果、長期金利は抑えられ、利払いの負担も減り、更に国債が発行できるのです。
(ただし、利払いの負担は、利払い分まで借りればいいだけなので、あまり考慮されるコトはありません)


国債の正体が見えてきたところで、もう1つ考えていただきたいコトがあります。


国債とは『政府の債務(借金)』であると繰り返し述べていますが、新聞やテレビのニュースなどでは『国の借金』とよく言われます。


この『国の借金』という表現は間違ってないのですが、厳密には正しくありません。


『国』とは政府だけではなく、国民や企業など、国家の全てを指します。


国の中に政府があるワケで、国民や企業などにとっては国債は債務(借金)で無い以上、政府の債務のみを抜き出して『国の借金』と呼ぶのは、いささか乱暴であると言わざるを得ません。


国民の家計にも借金はあり、企業や銀行にも借金はあります。


それら全てを引っくるめたものが、正しい『国の借金』です。


その合計はおよそ5272兆円です。


すごい額ですよね。


だけど、これだけを見て「日本は借金大国だ」などと言えるでしょうか。


当たり前の話ですが、日本には莫大な借金がある一方で、莫大な『資産』もあります。


もちろん政府にも資産はあります。


金融資産だけで、政府には470兆円の資産があります。


その470兆円の政府の資産を含め、家計の資産、企業や銀行の資産など全てを合計すると、日本の国家としての資産は、なんと約5515兆円にもなります。


資産負債=純資産(純負債)
となりますから、

5515兆−5272兆=243兆円

と、実に243兆円もの純資産が、日本にはあるのです。


この実態を知って、それでもまだ日本を『借金大国』などと言えるでしょうか。


果たして、日本という『国』は債務超過でしょうか。


これがもうすぐ破綻する国でしょうか。


それらを明確に裏付ける要素が、一体どこにあると言うのでしょうか。


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