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やさしくなろうネットワークコミュの御礼・夏のリサイタル

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今日、やっとスキマができた。
ずーっと毎日、何かがあった。
ふーっと大きなため息をついて
少しだけ振り返ってみる。

ちょうど20日前
夏のリサイタル…
この欄にも皆さんへのお礼を込めて
その様子を書かねばと何度も思いつつ
でも、あれから毎日、何かがあった。
ま、言い訳は後に回して…。

今回のコンサートほど
周りのみんなに「ありがたい」「お蔭様」、
そんな思いを強く感じたことはなかった。

バンド「カノンズSP」の人たちは
これまで以上に仲間を感じられたし
実際に素晴らしい演奏だったと思う。
まだ、ビデオも見ておらず
細かなところは分からないが
きっといい音と、いい景色が
舞台上に溢れていたように思う。

結成3周年。
初めの頃こそ、私の応援伴奏的なバンドだったけれど
今ではしっかりとその個性が際立ってきたように思う。
これは、このところ対外試合とでも言うべき
様々な出番を積み重ねてきたこともあり
自分たちのサウンドに磨きがかかって来た感じなのだ。
それほどにこの半年余りは多忙な音楽活動だった。
彼らにも感謝したい。

今回のリサイタルの仕掛けはいつになく早かった。
いつもなら、開催チラシの配布やチケット売り出しは
本番の1カ月前。
今回は約2カ月前からの発売だった。
いつもならコンサートのコンセプトが決まるのに手間取るところだったが
今回は、被災地の学校にピアノを贈る運動を始めることもあって
テーマ設定は早くから出来ていた。
しかも、少しでも多くのお客さんに来ていただかねばと
エンジンがかかるのが早かった。
(いつもそうしてくれれば)とのスタッフの苦情が聞こえるけれど(笑)。

けれどもその分、すこぶる多忙だった。
とりわけ、子どもたちのコーラス団「クルック・ソングメイツ」の
公募、結団、レッスンを進めながらの日々は大変だった。
しかも、運動のテーマ曲「for EAST」ほかのレコーディングを済ませ
コンサート当日に発売にこぎつけるという綱渡りも経験した。

そんな中、ピアノを贈る「一滴の会」の発足もあって
本当に本当に大変だった。
充実感はもちろんあったが
コンサート当日までに疲労コンパイするのではないかという不安があった。
いっぱい配慮し、細かなところまで目も気も配って
考えつくリスクはすべて排除しつつ
思いつくアイデアはすべて実現の道を探る…
そんな日々が連続していたからだ。
もちろん一方で楽曲のアレンジの確定やその練習
音響、照明、舞台美術の打ち合わせも連日こなした。
細かな当日の台本は20ページを超えた。

当日、案の定、私は疲れていた。
でも自分では感じていなかった。
リハーサルは全曲をこなし
フロアへの支持を怠りなく
客席案内への手配も済ませた。
400足らずの客席なのに
430枚のチケットが出ているとの情報は
さらに細かな指示を加える必要を生んだ。

開場寸前に出演者の全部とスタッフ全員を舞台に上げた。
およそ50人の人たちと記念写真を撮った。
そんなこと、今までにはないことだった。
言わばそれほどに今回は
すべての組み立てを終えていたということになろうか。
さらには、スタッフの皆さんを信じていたということにもなろうかと思う。

みんなで気勢を上げて緞帳を降ろし、
場内にBGMを流して開場。
本番30分前、もう何の指示も出来ないし変更も出来ない。
どんなに心配でもロビーには出られないし
客席にも出られない。
スタッフの皆さんにお任せするしかない。

ふっと気がつくと
お昼もロクに食べてはおらず
慌てて弁当を少しだけ腹に入れた。
開演5分前のベルが鳴り響く。
その頃になってようやく本番の衣装に着替えた私だった。
けれど、気持は慌ててはいなかった。
きっといいコンサートになる…
その確信が私にはあったように思う。

本ベルが鳴る。
場内アナウンスが開演を告げている。
カノンズのみんなは既に舞台の立ち位置に揃っている。
もうマイクはON。
一人ずつと握手を交わして
目だけで「がんばろうね」と声をかける。
1曲目は私のギターから始まる。
このギターを鳴らし始めると緞帳が上がることになっている。
ふーっと一息入れてピックを降ろした。

幕が上がってゆく。
大きな拍手が場内から響いてくる。
まぶしいピン・スポットに幻惑されて場内は見えない。
コンサートが始まった。

それから後のことは
実はあんまり覚えていない。
あの日の後に少しずつ断片的に思い出す。
夢の中にでもいたように。

アンコールでもう一度幕を上げた時
私はたった一人で舞台に出て行った。
そして、用意されていない言葉で
お客さんの一人ひとりに
心からのお礼を言った。
「お蔭様です。」
休憩時間に配られた色とりどりのペンライトが大きく揺れた。
「本当にありがとう」
心からそう言った。

ようやくのスキマを感じた今日
少しの淋しさと、これから何しようかなあとの期待が
私の中にある。
とはいえ、このスキマはたった2日間。
3日後にはまた多忙に変わる。
こうやってまた季節があっという間に流れてゆくのだろうなあ。

夏のゆくのが早い。
気がつけばもはや残暑と呼ぶ季節。
あと10日で9月。
子どもたちの夏休みも終わる。
秋から冬にかけての計画も作らねばならない。
けれど今は
このわずかなスキマを楽しんでおこうと思う。


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