「やさしくなろうネットワーク」コミュニティー開設にあたって
「やさしくなろうネットワーク」は、1994年に高知市主催で行われた、「ヒューマンネットワーク94」がきっかけで結成されました。ヒューマンネットワーク94のフィナーレ行事として、「しまむらかずお」コンサートが企画され、その運営の手伝いをするために、数人の仲間が集まったところから活動がスタートしています。
島村さんの「やさしくなろう」という歌に共感した私達は、「優しくできる人間」から「本当にやさしい人間」になろうと、活動を始めたのでした。
1994年といえば、バブル経済の終盤にあたり、世の中は「優しい」に溢れていました。「地球に優しい△△」とか「体に優しい××」「ひとに優しい○○」・・・。結婚相手の条件の上位にも「優しいこと」が入っていました。
しかし、当時の世の中は「優し」かったのか?また、その後「優しく」なってきたのかといえば、疑問を感じずにはいられません。
どちらかといえば、人の優しさにつけこむような犯罪が生まれてきたように感じます。また、「優しさ」の裏側になにかあると感じてしまうような時代です。
年表を見ると分かるように、「やさしくなろうネットワーク」は、大きく3つの時代に分かれています。初期の学習・仲間作りの時代、劇団Kちゃんねるの時代、空白の時代。それぞれに、時代の流れや背景により、その活動内容を変えてきました。
しかし、私達が表現したかったこと、伝え、共有したかったことは、変わっていません。
人の幸せは、人との比較で感じたりするものではない。自分自身が素直になって、自分自身を大切にすること、それと同じように周囲の人を大切にしていくことによって生み出されてくるものであるということです。
「やさしくなろうネットワーク」に参加したメンバーが、さまざまな学習や交流を通し、このことを気付くことや、お芝居等の表現活動を通じて、このことを世の中に知らせていくことが私達の活動の中心でした。
16年たって、今日、この活動は16年前の時代より、さらに必要になっているのではないかと強く感じています。今こそ、「やさしくなろうネットワーク」活動が求められる時代だと思います。
1994年の発足当時は、インターネットが始まりかけの時代でした。今のようなブロードバンドではなく、ダイヤルアップで接続していました。とてもじゃないが、電子上のコミュニケーションを行える環境にはありませんでした。時代の変化に対応して、SNSでのフォーラム開設を行うことにしました。
昨年(2008年)の、リレーフォーラムのテーマソングにかかわったことから、島村さんも新たな活動が始まってきました。リレーフォーライフで生まれた「ひかりのカノン」ホスピスの全国大会で生まれた「白い光の中で」と、新しい歌が次々と生まれています。
ひとりひとりが命を輝かせられる社会を作るために、「やさしくなろうネットワーク」も新たな活動をはいじめたいと考えています。
皆さんの参加をお待ちしています。
2009.8.1
川島 徹也
困ったときには