■大與比神社／オオヨイジンジャ（式内社）
■鎮座地：養父市三宅392-1
■御祭神：葺不合尊（フキアヘズノミコト）
■配祭神：彦火々出見尊（ヒコホホデミノミコト）／玉依姫命（タマヨリヒメノミコト）／木花開耶姫命（コノハナサクヤヒメノミコト）
■ご由緒：祭神大屋彦命と伝へ天日槍命と伝へて所伝區々なれども現在にありては葺不合尊以下を祀れり。 創立は大屋彦命となす所伝は推古天皇15年(607)冬10月三宅首が其祖神を祀りしものと云ふ延喜式の制小社に列し明治維新前須田の庄総一の宮と称したり。
＜行き方＞
国道9号線を八鹿から関宮へ行く途中の剣大橋信号より少し先（三宅）右側にお地蔵さんがあり、その先に鳥居がある。神社は鳥居から10メートルほど入った奥にある。（鳥居を入った所は児童公園）
参拝した日は秋祭りの準備をしている氏子さんたちがたくさん居て、お話を聞く事ができた。
写真左：国道より鳥居を見る
写真中：国道沿いに建つ社名標
写真右：鳥居から参道を経て突き当たりに神門がある
■鎮座地：養父市三宅392-1
■御祭神：葺不合尊（フキアヘズノミコト）
■配祭神：彦火々出見尊（ヒコホホデミノミコト）／玉依姫命（タマヨリヒメノミコト）／木花開耶姫命（コノハナサクヤヒメノミコト）
■ご由緒：祭神大屋彦命と伝へ天日槍命と伝へて所伝區々なれども現在にありては葺不合尊以下を祀れり。 創立は大屋彦命となす所伝は推古天皇15年(607)冬10月三宅首が其祖神を祀りしものと云ふ延喜式の制小社に列し明治維新前須田の庄総一の宮と称したり。
＜行き方＞
国道9号線を八鹿から関宮へ行く途中の剣大橋信号より少し先（三宅）右側にお地蔵さんがあり、その先に鳥居がある。神社は鳥居から10メートルほど入った奥にある。（鳥居を入った所は児童公園）
参拝した日は秋祭りの準備をしている氏子さんたちがたくさん居て、お話を聞く事ができた。
写真左：国道より鳥居を見る
写真中：国道沿いに建つ社名標
写真右：鳥居から参道を経て突き当たりに神門がある
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コメント(13)
＜御祭神について＞
■創立の時の御祭神／大屋彦命（＝五十猛命）
「創立は大屋彦命となす所伝は推古天皇15年(607)冬10月三宅首が其祖神を祀りしものと・・・・」とあるが、但馬には「三宅」という集落が二ヶ所あり、一つは中嶋神社のある旧出石郡神美村三宅ともう一つが、この養父郡の三宅である。
三宅は推古天皇の時代に各国毎に置かれた「屯倉」を意味し、天子の御米を納め置く倉のことで、朝廷の直轄地に米倉を置いて貧民の餓死を救うため造られた・・・と「校補但馬考」に書かれていた。
但馬の三宅連の祖神は天日槍（新羅の王子）だが、御由緒にある大屋彦命（またの名は五十猛命／イソタケルノミコト）もまた渡来の神の伝説を持っている。
大屋彦命（＝五十猛命）は、素盞鳴尊の子であり『古事記』では高天原を追放された素戔嗚尊とともに新羅・曽尸茂梨に天降り、スサノオがこの地吾居ること欲さず（「乃興言曰 此地吾不欲居」）と言ったので、一緒に埴土船で渡って出雲斐伊川上の鳥上峯に至ったとある。
五十猛神が天降る際に多くの樹木の種を持っていたが、新羅には植えずに全てを持ってきて、九州からはじめて大八洲国に植えたので、青山に被われる国となったという。（素戔嗚尊が鬚髯から杉、胸毛から檜、尻毛から�福�眉毛など体毛を抜いて作った各種の樹木を、二柱の妹神（大屋津姫命と枛津姫命）とともに全国に植えたとある。）
林業の神、木の神として祀られたり、養父神社のように牛の取引の神としても祀られることがある。大與比神社の近くでは養父の養父神社、八鹿の名草神社、大屋の御井神社などにも祀られている。
（五十猛命は紀伊国一宮・伊太祁曽神社に主祭神として祀られている。）
■現在の御祭神／葺不合尊（フキアヘズノミコト）
日本神話における神。山幸彦こと火遠理命(ホオリノミコト)と、海神・大綿津見神(オオワタツミノカミ)の娘である豊玉姫神(トヨタマヒメノカミ)の間の子。神武天皇の父親。
古事記では天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命(アマツヒタカヒコナギサタケウガヤフキアヘズノミコト)、日本書紀では彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊(ヒコナギサタケウガヤフキアヘズノミコト)と書かれている。
■名前の意味は…
この神の母、豊玉姫神の出産が近くなり、この神の父・火遠理命は豊玉姫神の希望通り波打ち際に鳥の鵜の羽で屋根を敷いた産屋を建て始めた。
しかし急に産気付いたため、産屋の屋根を敷き終わる前に、豊玉姫神は産屋に入り出産することとなった。こうして産まれたため、鵜の羽を葺き終わる前に産まれた→ウガヤフキアエズ、という変わった名前になった。
後に母の妹であり育ての親だった玉依姫神(タマヨリヒメノカミ)と結婚して若御毛沼尊(ワカミケヌノミコト)すなわち神武天皇を産んだ。
神話の時代と伝説の時代の境目となる神である。
■創立の時の御祭神／大屋彦命（＝五十猛命）
「創立は大屋彦命となす所伝は推古天皇15年(607)冬10月三宅首が其祖神を祀りしものと・・・・」とあるが、但馬には「三宅」という集落が二ヶ所あり、一つは中嶋神社のある旧出石郡神美村三宅ともう一つが、この養父郡の三宅である。
三宅は推古天皇の時代に各国毎に置かれた「屯倉」を意味し、天子の御米を納め置く倉のことで、朝廷の直轄地に米倉を置いて貧民の餓死を救うため造られた・・・と「校補但馬考」に書かれていた。
但馬の三宅連の祖神は天日槍（新羅の王子）だが、御由緒にある大屋彦命（またの名は五十猛命／イソタケルノミコト）もまた渡来の神の伝説を持っている。
大屋彦命（＝五十猛命）は、素盞鳴尊の子であり『古事記』では高天原を追放された素戔嗚尊とともに新羅・曽尸茂梨に天降り、スサノオがこの地吾居ること欲さず（「乃興言曰 此地吾不欲居」）と言ったので、一緒に埴土船で渡って出雲斐伊川上の鳥上峯に至ったとある。
五十猛神が天降る際に多くの樹木の種を持っていたが、新羅には植えずに全てを持ってきて、九州からはじめて大八洲国に植えたので、青山に被われる国となったという。（素戔嗚尊が鬚髯から杉、胸毛から檜、尻毛から�福�眉毛など体毛を抜いて作った各種の樹木を、二柱の妹神（大屋津姫命と枛津姫命）とともに全国に植えたとある。）
林業の神、木の神として祀られたり、養父神社のように牛の取引の神としても祀られることがある。大與比神社の近くでは養父の養父神社、八鹿の名草神社、大屋の御井神社などにも祀られている。
（五十猛命は紀伊国一宮・伊太祁曽神社に主祭神として祀られている。）
■現在の御祭神／葺不合尊（フキアヘズノミコト）
日本神話における神。山幸彦こと火遠理命(ホオリノミコト)と、海神・大綿津見神(オオワタツミノカミ)の娘である豊玉姫神(トヨタマヒメノカミ)の間の子。神武天皇の父親。
古事記では天津日高日子波限建鵜葺草葺不合命(アマツヒタカヒコナギサタケウガヤフキアヘズノミコト)、日本書紀では彦波瀲武鸕鶿草葺不合尊(ヒコナギサタケウガヤフキアヘズノミコト)と書かれている。
■名前の意味は…
この神の母、豊玉姫神の出産が近くなり、この神の父・火遠理命は豊玉姫神の希望通り波打ち際に鳥の鵜の羽で屋根を敷いた産屋を建て始めた。
しかし急に産気付いたため、産屋の屋根を敷き終わる前に、豊玉姫神は産屋に入り出産することとなった。こうして産まれたため、鵜の羽を葺き終わる前に産まれた→ウガヤフキアエズ、という変わった名前になった。
後に母の妹であり育ての親だった玉依姫神(タマヨリヒメノカミ)と結婚して若御毛沼尊(ワカミケヌノミコト)すなわち神武天皇を産んだ。
神話の時代と伝説の時代の境目となる神である。
拝殿から渡り廊下を経て本殿があり、その後ろは大與比山の岩盤が壁のようにそそり立つ「磐座（いわくら）」で、山そのものを神と崇拝する場所となっている。
また、本殿左の現在境内社「清所神社（御祭神：木花咲耶姫命）」のあたりに乳房のような瘤をつけた木が（今はない）あって、『乳の木さん』と呼ばれ、乳の出にくい人の母乳を出してくれるとして信仰されていたそうである。
拝殿と清所神社の間に直径3メートルほどの楕円形の池の跡がある。今は水は殆ど枯れていたが、この池は山からの水が集まっている場所で、雨乞いをすると必ず雨が降る池だそうだ。
普段は池に入ったり、物を投げたりするとばちが当って降って欲しくない時にも雨になると言われていたので、学校や仕事に行きたくない時にわざと池に入ったものだ・・・と、氏子のおじいさんが言われていました。
写真左：境内社／清所神社（御祭神：木花咲耶姫命）とても立派な構えでした。
写真中：清所神社前面
写真右：雨を降らせる池
また、本殿左の現在境内社「清所神社（御祭神：木花咲耶姫命）」のあたりに乳房のような瘤をつけた木が（今はない）あって、『乳の木さん』と呼ばれ、乳の出にくい人の母乳を出してくれるとして信仰されていたそうである。
拝殿と清所神社の間に直径3メートルほどの楕円形の池の跡がある。今は水は殆ど枯れていたが、この池は山からの水が集まっている場所で、雨乞いをすると必ず雨が降る池だそうだ。
普段は池に入ったり、物を投げたりするとばちが当って降って欲しくない時にも雨になると言われていたので、学校や仕事に行きたくない時にわざと池に入ったものだ・・・と、氏子のおじいさんが言われていました。
写真左：境内社／清所神社（御祭神：木花咲耶姫命）とても立派な構えでした。
写真中：清所神社前面
写真右：雨を降らせる池
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