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ゴッホの星月夜コミュの伝記映画

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カチンコ『永遠の門〜ゴッホの見た未来〜』11月8日日本公開

本人かと見紛う見事な演技と個性的な映像で綴られるゴッホの人生

ゴッホだ!顔に包帯を巻いたウイリアム・デフォーの写真を見て驚いた。

よく目にするゴッホの自画像から本人が抜け出してきたように見えたから。

そしてこの映画、まるでゴッホがウイリアム・デフォーの身体を借りて、

絵を描き、心情を吐露しているかのよう。

アカデミー賞の主演男優賞候補になり、

昨年のヴェネツィア国際映画祭では男優賞を受賞しているのも納得だ。

監督のジュリアン・シュナーベルは自身が画家として有名な人、

その為か映像もかなり個性的。

また、映画に描かれるのはシュナーベル監督の考えるゴッホで、

これまで語られてきた、わたしたちの知っている、

精神を病み、自死に至るというゴッホの人生をなぞったものではない。

ただ、この作品を観たあとでは、そういう見方もあるな、と思わされる。

ゴッホの目に見えただろう世界、

その世界を表現しようと苦悩する画家に扮した、

ウイリアム・デフォーのゴッホぶりが見事で、

これまでのゴッホという画家にあまり興味はなかったけれど、

あらためてその絵と人生をたどり直してみたくなった。

「冊子VISA11月号 映画エッセイスト・永千絵さんのコラムより」

コメント(1)

コーヒー『永遠の門 〜ゴッホの見た未来〜』

知られざる心に寄り添う(112分)

監督・脚本/ジュリアン・シュナベール

「ひまわり」「星月夜」「夜のカフェテラス」で、

知られるフィンセント・ファン・ゴッホは、

狂人と呼ばれ、世間には受け入れられず、

死後に評価された画家の一人だ。

その不運な人生は、共感を生むには難解で、

これまでにも数々のゴッホを描いた作品はあったが、

狂人ぶりが際立つものが多かった。

しかし本作は、一味違う。

自らも新表現主義の画家として著名な監督の

ジュリアン・シュナベールの視点は、

あくまでもゴッホ自身の知られざる心理に寄り添う。

異常と呼ばれる精神状態は、

彼が受けた計り知れない孤独の衝動であり、

理解不能な行動も、

迷いからくる恐怖の悲劇であったと、

観客をゴッホの視線へと導く。

そして絵を描いている時だけに得られた喜びは、

生きることへの救いとなってゴッホを高揚させ、

作品に命を与えていくのだ。

それにしても何という美しさだろう。

闇夜から朝日へと移る明るさの変遷(へんせん)、

ゴッホが歓喜した光と自然は、

神の啓示と言わんばかりに数々の名作を誕生させる。

それまで主流であった作風と異なる大胆な構図と躍動感ある筆捌き、

ゴッホが辿り着いた境地は、

喜びに溢れた未来を見つめていたのだ。

神職であった父親の影響もあり、

ゴッホは幾度となく聖書の言葉と対話する。

その姿がキリストと重なる程に。

そして熱くもあり、

静かでもあるその神秘な空気感を

ウィリアム・デフォーが見事に具現化していく。

アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるのも納得の偉業だ。

彼の純粋な眼差しは、

疑うことなくゴッホそのものなのだ。

ゴッホの名作と言われる作品の殆どは晩年の2年に集約される。

その中でもシュナベールがタイトルとして用いた

「悲しむ老人 永遠の門」は最晩年に描かれてもので、

知る人ぞ知る作品である。

老人が拳を握りうなだれて椅子に座っており、

何故この作品をタイトルに選んだのかと興味が湧き、

後に調べてみた。

身動きの取れない状態で俯く老人にゴッホを投影したのだろうか。

永遠の門は、

命の境界線、

未来への門なのかもしれない。

美術館にいるような心地よさ、

アートを体感する類稀な作品だ。

(北國新聞社・映画レビュー・本紙映画評グループ・北中良枝女史)

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