二人ともマルチインストルメンタリストであるが、リーの技巧と音色の豊かさはMousetrapのような一度きりのプロジェクトから、Henry Cow や Hatfield and the North のデビューアルバムなどの頃から明らかであった。最近では、Ex-Wise Headsの一人として活動、またFaustと共演している。ハラは故ヒュー・ホッパーと美しいサウンドスケープをやはりMoonjuneからリリースしているが、彼女はまた、作曲家、講師、研究者であり、その学術的業績は、即興音楽、精神医学に及ぶ。
「The Strait」では荒々しく不協和音的となり、リーはサックスに持ち替え、全てが一変する。ハラのいかついピアノの上に、リーが長きに渡って追求してきた「New Thing」のフレーズが何度も繰り返され変化してゆく。「Stone of the Beach」ではハラの声とパーカッションにエフェクトがうっすらとかけられている。あたかもこのCDは、荒涼とした、しかし複雑な倍音と音節のコレクションにゆっくりと到達していくようにプログラムされているかのようである。ハラの声域は驚異的であり、彼女がささやきからフルの大声量までで全音域を駆け巡る間、リーは時に補佐し時に煽る。
1−2回聴いただけでこのCDは弧を描くように上手く構成された場面の集合であることが明らかになる。最後の曲「Return of the Sirens」になると、明白な完結感がある。瞑想的なUpstreamの質感が再び現われ、アルバムは初まりと共通するおだやかさで終る。エレクトロニックスが常に使われているが、それは決して人間的な要素を奪うことはない。完全なデュオ即興のスリルが保たれており、技巧と工夫とともにこのCDの成功に貢献している。
United Mutations
http://united-mutations.blogspot.com/2010/05/geoff-leigh-yumi-hara-upstream.html
これは嬉しいレビュー!!
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浮遊するサウンドスケープから即興エネルギーの爆発へと動く、素晴らしいアルバムである。
アルバムはおだやかめの「Upstream」と「The Mountain Laughs」から始まるが、その次の2曲、「The Strait」と「Stone Of The Beach」でアルバムはよりエキスペリメンタルな音に展開してゆく。ユミ・ハラのピアノプレイと、特に彼女の歌が、探検し探索していくものである。