ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

アンチ・ファンタシーコミュの2012アニメ芸術論

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
これまで「芸術と科学」だった講座が名称変更しました。
「アニメ芸術論」であり「芸術と科学」でもある講座として本年度はこの講義を進めていきます。

シラバス
【テーマ】 アニメーション映画『魔法少女まどか☆マギカ』をテキストにして世界と個人存在と意識との関連を全方位的に再考察し、科学の前提とする世界観と``現実''の実相を比較検証していく。
【授業概要】 『魔法少女まどか☆マギカ』の鑑賞を進めながら、作中に採用されている現代の哲学や科学の重要課題となっている主題と、これに付随する関連事項についての解説を行っていく。時間や現象等の概念の本質をより深く理解するための基本発想を掘り下げるため、他の類似の主題を背負った芸術作品や哲学・科学上の議論等との比較を行い、応用的考察の糸口を広げていく。
【育つ力】
C 人を理解し自分を表現する力
【授業計画】
1回 鹿目まどかの目覚め、破滅の風景と戦う少女、白い小獣
平和な日常、転校生暁美ほむら、迷路の異世界のマミとキュウべえ
2回 魔法と契約、ソウルジェム、薔薇園の魔女、グリーフシード
「魔法少女が希望をふりまくように、魔女は絶望をまきちらす。」
3回 さやかと恭介、巴マミのティロ・フィナーレ、お菓子の魔女
仮構的お約束事の破壊、陰鬱と衝撃と魔法少女、「マミられる。」
4回 転倒した世界、奇跡と魔法、魔法少女佐倉杏子の登場
「その優しさが、もっとおおきな悲しみを呼び寄せることもある」
5回 さやかと回復した上条恭介、魔法少女杏子の戦いの目的 
魔法少女同士の戦い、契約を促すキュウべえと暁美ほむらの介入
6回 魔法少女ほむらの力は瞬間移動? ワルプルギスの魔女
まどかと母の助言、ソウルジェムの秘密、「わけがわからないよ」
7回 魔法少女杏子の過去、さやかの試練、影の魔女
魔法少女となったさやかの醜い戦い、自暴自棄と怒りと絶望
8回 ソウルジェムの汚れ、ほむらの時間操作、キュウべえ殺害
だれかのしあわせを祈った分ほかのだれかを呪わずにはいられない
9回 人魚の魔女、魔法少女の宿命、エントロピーの法則
希望と絶望の相転移、宇宙回復のエネルギー、杏子と人魚の魔女
10回 暁美ほむらの過去、ワルプルギスの夜とタイムループ
永劫回帰の思想と絶望、永遠の迷路にとじこめられても構わない
11回 君は家畜に対して引け目を感じたりするかい、時間の迷子
まどかを軸に束ねられた因果の力、条理と希望と絶望、母とまどか
12回 因果律の無効化、宇宙の再編、貫平行世界的自己同一性
時空を超越する意識、多世界原理、魔女のいない世界の魔法少女
13回 世界と個人、質量と意味と意識、ニュートン力学の基本仮説
Brian Whitworth“ヴァーチャルリアリティとしての宇宙創世”
14回 科学と宗教、多義性の存在論と“霊性”の拡張定義
宗教を科学的に捉え、科学を宗教的に捉えると?
15回 レポート課題についての質疑応答
科学とはいかなる前提に基づく思想的仮説であったか
【教科書名】 アニメーション映画『魔法少女まどか☆マギカ』
【参考図書】 『アンチファンタシーというファンタシー』
『アンチファンタシーというファンタシー2「最後のユニコーン論」』
【評価方法】 考察の要点を指示した課題レポートの作成。
manaba folio の掲示板に設けた質疑応答への積極的参加。
【履修要件】 コンピュータとネットワークの基本操作を理解しておく
【事前・事後学習等】 講義実施の度に提示される鑑賞の要点と考察の課題点を確認し、応用的論考を創造的表現を用いて記述していく。
【備考】 参考資料の提示と質疑応答の受付として manaba folio のコ
ミュニティ「2012アニメ芸術論」を活用して行く。

コメント(20)

魔法、哲学、宗教

 「魔法少女」ですから当然魔法が主題となっている訳ですが、実は哲学的・宗教的に「魔法」という題材を捉える時に、「科学」の解釈と前提と対照しなければ、その本質を見極めることができなくなったりもします。そこに描かれているのは「科学的」にはどのように捉えられる問題で、どの時点で科学の限界を超えたと見なされるか、という感覚で「魔法少女」の世界を捉えていきます。
 歴史的には、魔法と錬金術が科学の成立に大きく関わっていたのは、確かな事実です。山本義隆の『引力と磁力の発見』等を参照してみると、その過程がよく分かります。
「芸術と科学」

 この講座は2年生以上の方達にとっては「芸術と科学」に相当します。
「科学」と関連する主題として、『魔法少女まどか☆マギカ』のどのような要素がそれに該当するか考えてみて下さい。
 例えば「タイム・ループ」や「平行宇宙」などの概念の科学的根拠等を確認し直しておく必要があるでしょう。「エントロピー増大則」は、果たしてこの作品の中で語られていた台詞に暗示される概念とそのまま結びつくものであるのか?
「アニメ芸術論受講資格検定試験」

本講座を受講するには以下の試験に合格する必要があります。

受講資格検定試験問題
「魔法少女」に該当するアニメ作品名を正確に5編答え、その概要を説明せよ。ただし、「魔装少女」は除外するものとする。(『これはゾンビですか?』は、ダメ。)

答案提出はmanaba folio の「コース」内に設置したレポート送信場所に送信することとする。
第1話 情報と認知とお化粧道具

 情報というものは理解できる者にとっては確かに存在しますが、感知できない者にとっては無いも同然です。「分かるものには分かる」のが情報の基本です。この世の全てのものは情報という形で把握され、理解されるので十分な感受性あるいは把握力を持たないがために見過ごしにされていることは実は数多く存在します。講座担当者にとって知識が十分でないために、的確な指摘を行うことができなかったと思われるのが、まどかのお母さんの使っていたお化粧道具でした。誰かお母さんのお化粧の傾向とレベルについて興味深い指摘と考察を行うことができる人がいらっしゃれば、是非ご教授お願い致します。
お化粧道具 うちの奥さんの考察


番号は、つける順番

1番:ベース、紫外線を防ぐ
2番:コンシーラー? あらをつぶすもの?あるいはリップクリーム
3番:よく分からない。
4番:ファウンデーション
5番:アイシャドー
6番:アイライナーペンシル
7番:マスカラ
8番:アイブローペンシル
9番:リップスティック
10番:仕上げパウダー

 違ってたら、訂正して下さい。
受講生の書き込み1

 母に聞いてみたのですが、3番はチークではないかとのことです。
レベルは必要最低限が揃ってる程度で、もっとこだわる人はファンデーションを何種類も使ったりするそうです。


コメント
 「チーク」ですか。「頬紅」と一緒ですか?
メーカーとか商品名とかは分かりませんか?
同定することができれば「発見」になります。
受講生の書き込み 2

 3番の化粧品が謎すぎて調べていたのですがその途中に10番の化粧品らしきものを発見したので参考までに一応書いておきます。
 エレガンス ラ プードル オートニュアンス リクスィーズ という商品名で、¥15750。
まどかのお母さんは相当いい化粧品を使っているのですね・・・。

コメント
 ちょっと蓋の模様が違うような気もするが、確かに似てますね。
受講生の書き込み 3

 少し気になったことがあったので一つ!

あまり写りが良くなくてすみません。母が祖母からお土産で貰った此方の品・・・ 10番の仕上げパウダーにデザインが似ているんですが、もしかしたら同じかも?
「GUERLAIN(ゲラン)」というパリのメーカーのもの。香水で有名なメーカーのよう。
画像の品は仕上げとして顔に付けるフェイスパウダー(おしろい?)です。「レ メテオリット」というらしい。肌の赤みやくすみを抑え透明感のある肌を演出してくれるとのこと。

私の母は洒落た化粧品にあまり興味がないようで、私が譲り受けました。入れ物が魔法少女が用いるコンパクトのようでかわいらしい!ので置物として用いています(化粧品としては宝の持ち腐れ状態)

まどかのお母さんは朝食シーンを見る限りキャリアウーマンなんでしょうか?お父さんが朝食を作ったりまどかを見送ったりと、現在多くなっているらしい主夫のようでしたね。
私のイメージとしては、フェースパウダーってそう日常的に使うものではない気がするんですがどうなんでしょうか。キャリアウーマン、人の目を特に気にする方だからこそのリッチコスメなのかなあと思ったんですが・・・
お安いフェースパウダーもあるのかもしれませんが、画像の品物は少しリッチなものな気がしますね。品物の販売店は全国にあるようですが売っているお店は老舗ばかり。もちろんドラックストアーやドンキーホーテでは買えません。一般家庭のお母さんが頻繁に用いるコスメではないような・・・
まどかのお母さん、コスメには気を使っていそう?

http://www.guerlain.com/jp/ja/base.html#/ja/home-ja/
「GUERLAIN(ゲラン)」のホームページを覗いてみたんですがデザインこってますね。中世ヨーロッパチック。キラキラしてて乙女心がくすぐられました・・・


コメント
 ゲラン、ですか。何か食べられそうな感じですね。
 アニメとして絵をデフォルメしてると考えれば、原型はこれであっても良さそうですね。気になるのはアニメの10番の蓋のマークでしたが。あれはバラの花を型どった文様の筈なので、探せば見つかりそうな気がしたんです。でも、ひょっとしてアニメにおけるオリジナルデザインなのか?
 ゲランのプレストパウダーは、蓋ももう少し似てるか。
受講生の書き込み 4

 3番について
ふってある番号が化粧をする際に道具を使用する順番だと思うのですが、3番をチークとした場合、チーク後にファンデーションを使用するということに。一般的にはファンデ→チークの順に使うんじゃないかなと思って調べてみたところ
エクスボーテ インブィジブルカバー UV
という商品がありました!おそらくお母さんはリキッドタイプ(2番)とクリームタイプ(3番)のコンシーラーを使ってるんじゃないかと思います。

コメント
  これはもう、確定でしょう。
細かい説明は僕にはよく分からないところもあるのですが、分かる人には分かる筈です。画像で見る限り、これで決まりですね。同定完了です。
受講生の書き込み 5

10番の仕上げパウダーの蓋

CLATHAS(クレイサス) 日本発のブランドらしい
http://www.clathas.co.jp/wp/

花びらの枚数は違えど、シンプルかつ品の有る感じが蓋のマークに似ているような。
ただしこのブランド化粧品は売っていないようなので、この商品はアニメオリジナルのもの、のような気がします……

それとピンクのブラシは「ゲラン」のブラシみたいです。まどかママが使っているブラシはピンクではなく黒ですが、デザインはよく似ていませんか!

コメント
 興味深い発見ですね。    
 結局色んなものに似てて、どれとも完全に一致しないところが制作者のこだわりでしょうか。最終的に犯人を割り出して特定しなければならないのは、無理矢理にでも容疑者をでっちあげたい警察の都合ですが、文化研究として作品世界に没入するには、むしろ真犯人の可能性が分岐する位の方が大きな成果となります。こんな感じで作品に対する「読み」と理解を深めていければいいのです。色々な情報をお寄せ頂いて、こだわってみた甲斐があったように思います。
オープニング

 オープニング背景では、よくある典型的ドジッ子の魔法少女の姿を主人公まどかが演じていますね。一般的な「魔法少女」ものアニメとはこんなものだよね、という魔法少女存在を外部から客観的に眺めるメタ視点がさりげなく示されている訳です。様々な点で『魔法少女まどかマギカ』は、メタ魔法少女作品の特質を保持する作品なのです。
オープニング 続き

 でも、本編ではこんなシーンは全く出てこなかったのでした。
オープニング さらに続き

 主人公まどかの頭の中にある「魔法少女」のイメージなんでしょう
オープニング もっと続き

 変身シーンや「ゆるゆり」要素など、ちょっとだけエロいのも魔法少女もののお約束事。『まどマギ』ではメタフィクション的自覚がオープニングに示されています。
オープニング エロ続き

 もう一人の自分?
2話 魔女の結界の文字

 『化物語』でも画面上に旧漢字などの文字が効果的に導入されていましたが、『まどかマギカ』では魔女の結界の中にドイツ語の文字が書き込まれているのが見受けられます。また、一見何語ともつかない怪し気な特殊文字らしきものもあります。
ボス敵の名も?

魔女の登場の際には怪し気な文字が表示される
2話 ソウル・ジェムとグリーフ・シード

 キュウベエが言います。
「願いから生まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから生まれた存在なんだ。魔法少女が希望をふりまくように、魔女は絶望をまきちらす。」
 魔女と魔法少女の関系、希望と絶望の関系が語られていますが、この図式を「エントロピー増大則」に重ね合わせて考えてみましょう。キュウベエの言う「エントロピーの法則」は何に焦点を当てて語っているのか。
受講生の回答


【基礎的な条件】
?エントロピー=物量
?エントロピー増大則=エントロピーは放っておくと増大していく
【2話でわかること】
・キュウベエ「願いから生まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから生まれた存在なんだ。魔法少女が希望をふりまくように、魔女は絶望をまきちらす」
・キュウベエに願いをかなえてもらい契約をすると与えられる宝石、ソウルジェム。その宝石を与えられると魔女を倒すという使命をうける。魔女を倒すたび、ソウルジェムは汚れていく。魔女はグリーフシードなるアイテムを持っており、ソウルジェムの汚れはそのアイテムに吸収させることで浄化可能。浄化しないとおじゃん。
・魔女の絶望は増加傾向にある?それを魔法少女の希望が倒す?しかし浄化の際、ソウルジェムは汚れる…… =絶望は希望を汚す?


 魔女と魔法少女の関系、希望と絶望の関系が語られた2話。願いから生まれる=魔法少女=希望をふりまく(人間の魂が蝕まれるのを救う)/呪いから生まれる=魔女=絶望をまきちらす(魂を蝕む)
一見、対になっているように思える二つの存在ですが、魔法少女の希望が全て枯渇してしまったら…… と考えたとき、繋がりが見えてくるように思います。

 「希望」は「絶望」に成りうる。この二つは表裏一体であるように思うのです。人の心には「何かを願い望みを抱いたときに生まれる」プラスの感情と「何かに絶望したとき生まれる」マイナスの感情。これらは「希望」と「絶望」と言い換えられる、のではないでしょうか。「人が何かに絶望する」のはどういったときか。「希望」が揺らいだとき…… ではないでしょうか。そう考えると魔女と魔法少女との関係が見えてくるような。

 以上のことを踏まえ、「キュウベイの言う「エントロピーの法則」は何に焦点を当てて語っているのか」という今回の議題に対して「人間の感情?心理世界?ではないか」という考えを提示します。感情は放っておくとどんどん増大する。増大により姿が変わる(希望が絶望に)ことも。


コメント 熱力学から情報理論へ

 最初に「エントロピー」という概念を提唱したクラウジウスは、熱の伝播という熱力学の法則としてこの概念を捕捉していましたが、後にクロード・シャノンやフォン・ノイマン等によって、情報理論としてさらに普遍的な法則性がこの物理量の中に語られていることが指摘されることになりました。「物理」に限定されない様々な現象や概念に当てはめて、「エントロピー増大則」を理解することができる訳です。キュウベエは「希望ー絶望」力学で語っているようですね。

 応用課題
以下のそれぞれの用語の内容を理解せよ
●マクスウェルの悪魔
●ネゲントロピー

エントロピー増大則に該当すると思われる現象、事象の例を指摘せよ。
2話 メタ「魔法少女」

 「魔法少女」という既存の概念の存在を作品内部の登場人物が明らかに意識しているという点で、『魔法少女まどかマギカ』は「メタ魔法少女」作品となっています。まどかはマミさんに魔法少女になることを誘われた後、自ら契約を行って魔法少女になることに迷いを感じながら、魔法少女になった時のコスチュームなんかを夢想してデザイン画を書いたりしちゃってます。このあたりにお定まりの「魔法少女」なんかに収束しない、どこかで一線を踏み越える予感がある訳です。

ログインすると、みんなのコメントがもっと見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

アンチ・ファンタシー 更新情報

アンチ・ファンタシーのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング