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アンチ・ファンタシーコミュのH21英語b-I(16)

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【テーマ・目標】 Peter S. BeagleのファンタシーThe Last Unicorn(1968)を読む。テキストの講読と、インターネット上に公開した研究参考資料の活用を連動させた、英語の文献の読解と文化研究の双方に寄与することを眼目においた講座運営を図る。双方向的な意見伝達を可能にするネット環境を用意しておくので、受講生は質問を講座担当者に対し発信し回答を他の受講生達と共有する。
【授業概要】 テキストとしては、読解上の要点を示した注釈書を用いる。ネット上に公開してある諸参考資料を参照することにより、テキストの検討において、受講者による主体的なアプローチが可能となる環境が用意されている。受講生は個々の理解と質問を随時講座担当者に対して発信し、個人としての積極的な主題把握と問題意識を反映した意味構築を図って頂くことになる。

コメント(11)

参考に見て頂いたアニメーション版の『最後のユニコーン』については、ミクシイの以下のトピックにストーリーの流れに沿った内容の解説がありますので、どうぞご覧下さい。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=3096314&comm_id=427647

講座テキストのThe Last Unicornに対しては、以下のブログに部分々々の訳と解説を公開してありますので、今後参考にご利用下さい。
http://antifantasy2.blog01.linkclub.jp/
The Last Unicornの解説は、「Archives」の中の2004年10月1日から始まっています。最初のアドレスは以下の通りです。
http://antifantasy2.blog01.linkclub.jp/index.php?blogid=1214&archive=2004-10-1
本日、教室で学園ネットワークにログインすることができなかった人達があったので、管理者に問い合わせをしてみました。管理者の説明では、オリエンテーションの時に初期設定のパスワードでログインしてもらい、その後各自が自分で決めたパスワードに変更してもらったそうなので、最初にメモで渡されたパスワードではもうログインすることはできなくなっているとのことです。このことをよく確認して、自分で定めたパスワードでログインしてみて下さい。それでなおかつ問題がある人は、ご連絡下さい。
 本日「manaba folio」を用いて「マイポートフォリオ」にファイルを転送した人は、自宅のコンピュータからこのファイルを開いて、書き込みや保存の作業が出来るかどうか、確認してみて下さい。指定された作業をやってみることが目的ではなく、これらを自分自身の目的に従って、応用的な利用をどうすることができるかが問題となります。質問や疑問の提示を、このミクシィを用いて行うのか、あるいはmanaba folioを用いた方がより便利なのか、そういった判断を的確に行いながら今後の利用の方法を模索してみて下さい。
 今日読んだ『最後のユニコーン』の冒頭の部分の独特の比喩表現については、論文
「ファンタシーにおける非在性の修辞法 ─『最後のユニコーン』のあり得ない比喩と想像不能の情景」
 (http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/anti/15rhetoric.htm)

に詳細な論考があります。文学研究として英語表現の「意味」を深く考察すると、このような議論に発展するのですが、実は言葉の「意味」を惰性に流れることなく正しく読み取ろうとする、もっとも基本的な姿勢がこのような思考となる訳です。
 『最後のユニコーン』の出だしの部分に隠された、この作品の主人公のユニコーンの意外な設定条件については、以下の論文にその指摘がなされています。

「ユニバーサル、ユニコーン─『最後のユニコーン』におけるユニコーンの存在論的指標」
http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/anti/universal.htm


 物語の冒頭、最初にユニコーンの特質について語られていたのは、“old”という、美しいユニコーンについて述べるにはいささか意外な趣のある形容詞を用いてであった。

She was very old, though she did not know it, and she was no longer the careless color of sea foam but rather the color of snow falling on a moonlit night.
p. 7

彼女は、自分では知らなかったけれど、とても年とっていました。そして彼女はもう海の泡のような無邪気な白い色ではなく、月の照らす晩に降る雪のような白い色をしていました。

ユニコーンは単に生まれてから長い年月を重ね、“年をとっている”だけではない。実は、一般の生き物達に見られる成長の果ての老化、非可逆的な無慈悲な喪失と減退を示す「老い」とはむしろ対照的な、例外的に生得的な特別な属性を示す概念として、この作品のなかでは“old”という言葉が独特な意味性を主張して語られていくことになっているのである。物語の冒頭でユニコーンの性を、“she”という代名詞の挿入によって一般に知られた猛々しいユニコーン像とは異なる女性として改めて紹介した後、さらにさりげなくここではもう一つ“old”という背反的な形容詞を用いて、このお話のユニコーンの保持する極めて選別的な存在属性が巧妙に語られているのである。
今日読解と論考を行ったテキストの部分については、ブログFantasy as Antifantasy Daily Lectureの以下のページに解説が公開されています。

http://antifantasy2.blog01.linkclub.jp/index.php?blogid=1214&archive=2004-10-4

 このDaily Lecture 等をできるだけ参考にして、英語だけでなく言葉というものそのものの秘める内実に対する理解を深めていけるように試みて下さい。

 連休中暇な人、あるいはやる気のある勉強熱心な方は、この後の日付の「Daily Lecture」もどうぞご覧下さい。
 本日読み進めた箇所に対するこの物語の主題面からの論考としては、「ファンタシーにおける非在性の修辞法(レトリック) ─『最後のユニコーン』のあり得ない比喩と想像不能の情景」の以下の部分にさらに詳細な検討がなされています。

作者ビーグルが自ら語っているように、ビーグルの動物に関する知識と関心は非常に該博で詳細なものがあり、それらがこの作品世界の独特のディテールを肌理細かに構築する際に、斬新で印象的なイメージを提供する豊かな源泉として見事に機能しているのである。ここではその企ての発端として、ユニコーンの保持する独特の属性である“優美さ”が、他のいくつかの動物達の占有する特徴との比較を通して語られている訳だが、実はここで描かれているものも、客観的な具体性を備えた正確に伝達可能な事実などではない。
 何故ならこのユニコーンの特質たる“grace”を語るために比較の対象とされた動物達は、“馬は決してその優美さを保持したことがない”とされ、また鹿の優美さはユニコーンと比べれば“薄っぺらなおずおずとした物真似でしかない”と語られ、山羊はただ“おどけて踊るような紛い物の形”に変質したものを特有の印象として備えているとされているからである。ここにある描写はいずれも、積極的に確定的な何物かを語ろうとするようなものでは全くなく、対象を絞り込むことのない迂回的な否定を繰り返すことによって、描写の対象となる概念あるいは属性の印象の根源的な不定性こそが、むしろ強調しようとされているかのようにも思えるのである。
 つまり上の引用において用いられていた、ユニコーンの描写における他の動物達との比較も、冒頭におけるこの神話的存在の導入の際になされていた、ユニコーンの性の転換という操作と巧妙に連動して、従来の伝承において語られたユニコーンのイメージを、その記述された内実ばかりではなく、比喩的に語られる描写の手法の摘要方法自体においても、見事に転覆する効果を果たしているのである。

http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/anti/15rhetoric.htm
 明日読み進める予定のThe Last Unicornの以下の箇所については、『アンチ・ファンタシーというファンタシー』の123ページから124ページにかけて詳細な解説がありますので、目を通しておいて下さい。

She had killed dragons with it, and healed a king whose poisoned wound would not close, and knocked down ripe chestnuts for bear cubs.

上で行われているユニコーンの角についての記述は、実はこのお話の冒頭にあった

The unicorn lived in a lilac wood, and she lived all alone.

というさりげない記述を反映して、深い潜行した意味を語っているのでした。
7月2日の授業の補足

普遍的ーuniversal
局所的ーlocal

 起こっている出来事が普遍的なものであるか、局所的なものであるか、またその仕組みがどこまで普遍的な法則性に基づくものなのか、あるいは局所的な例外事項に含まれるものなのか、様々な事例について考えてみて下さい。
前期試験問題の模範解答と解説

 闇雲に訳文を作ろうとする前に、書かれている内容を自分の感覚で理解することが大事、ということを教えてきました。
 例えば1番の英文などは、直訳では中々語りきれない独特の表現を用いて、記述が行われています。むしろ下のような論考を展開することによって、ようやくその内実に対する言及が可能になると思われるような世界なのです。

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 『最後のユニコーン』において効果的に用いられた詩的表現のもう一つの軸を形成すると思われるのは、物語全編に渡って見られる、様々な種類の生き物たちの姿形や動作の鮮やかなイメージだ。冒頭のユニコーンを紹介する描写の後半部分は次のように展開している。

She did not look anything like a horned horse, as unicorns are often pictured, being smaller and cloven-hoofed, and possessing that oldest, wildest grace that horses have never had, that deer have only in a shy, thin imitation and goats in dancing mockery.
                         p. 7

彼女はユニコーンがしばしば絵に描かれていたように、角のついた馬のような姿はしていなかった。体は馬よりも小さく、蹄は二つに割れていて、馬が決して所有したことのない、そして鹿はただ薄っぺらなおずおずとした物真似でしか所有したことがなく、そして山羊はおどけて踊るような紛い物の形でしか持っていない“オールド”で“ワイルド”な優美さを備えていた。

作者ビーグルが自ら語っているように、ビーグルの動物に関する知識と関心は非常に該博で詳細なものがあり、それらがこの作品世界の独特のディテールを肌理細かに構築する際に、斬新で印象的なイメージを提供する豊かな源泉として見事に機能しているのである。ここではその企ての発端として、ユニコーンの保持する独特の属性である“優美さ”が、他のいくつかの動物達の占有する特徴との比較を通して語られている訳だが、実はここで描かれているものも、客観的な具体性を備えた正確に伝達可能な事実などではない。
 何故ならこのユニコーンの特質たる“grace”を語るために比較の対象とされた動物達は、“馬は決してその優美さを保持したことがない”とされ、また鹿の優美さはユニコーンと比べれば“薄っぺらなおずおずとした物真似でしかない”と語られ、山羊はただ“おどけて踊るような紛い物の形”に変質したものを特有の印象として備えているとされているからである。ここにある描写はいずれも、積極的に確定的な何物かを語ろうとするようなものでは全くなく、対象を絞り込むことのない迂回的な否定を繰り返すことによって、描写の対象となる概念あるいは属性の印象の根源的な不定性こそが、むしろ強調しようとされているかのようにも思えるのである。

「ファンタシーにおける非在性の修辞法
―『最後のユニコーン』のあり得ない比喩と想像不能の情景」
(http://www.linkclub.or.jp/~mac-kuro/anti/15rhetoric.htm)

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 上に例示したような「論考」の水準にまではいかなくても、「直訳」以外の角度から、どのような事柄がどのように記述されているかを自分の言葉を用いて説明し、語り直す感覚が必要なのです。
10月15日
英語としての解説を付け足しておきます。
Hoe: 鍬
 用途は日本の鍬と同じだが、時代や国によって様々のものがある。
道具や動物、植物の名前は必ずしも訳されたものと同じではない。
Roman hoeやがrでんhoeなど、いろいろ

He straightened.
彼は身を起こした。彼は背中を伸ばした.
動作を現す表現は直訳とは大きく異なるので、要注意。
訳してみよ
Canaan flattened her self on the floor when the bomb exploded.
He doubled up with laughter.

特殊な形の比較表現
The unicorn was more pleased than frightened.
ユニコーンは怖がる以上に喜んだ。
ユニコーンは怖いというよりもむしろ愉快な気持ちになった。

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