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オホーツク文化の会コミュの皆既日蝕(アイヌ民族)

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先日の喜界島・悪石島、いわゆるトカラ列島での皆既日蝕ブームで、
ふと、アイヌ民族の日蝕に関することを書いてみようかと思いました。

昔、木下清蔵氏か掛川源一郎氏のどなたかの写真で白老アイヌが
太陽に向って剣を振りかざし、屋根に上り叫んでいるようなものを見たことがあるような気がしたのですが、我が家にはその写真がありませんでした。
ちょいと不確かな記憶です。
それなので、主に更科源蔵著作集から引用することにします。

日蝕はアイヌ語で、
cup kamuy tasum(太陽が病気になる)・・・様似
tokap cup ray(太陽が死ぬ)・・・沙流
とその言葉通り、よいことではありませんでした。

 以下、更科氏の書物より(一部略)。

 昭和十二年オホーツク海岸をかすめた皆既日蝕の時は、阿寒地帯もその影の中に吸い込まれた。その翌日コタンに行くと、「黒狐の野郎に昨日はひどい目に会った」と言って、古老が昔の日蝕の話をしてくれた。
 日蝕は悪い黒狐が太陽を襲うのだという話は、東北部〜樺太にまであり、樺太では太陽が赤く蝕まれるのは狐、赤黒くなるのが蛸、真黒くなるのは鴉や木鼠の悪いのが、太陽を攻めているからだといって、狐や木鼠の頭のついた皮を用意しておき、木幣や鈴、貞操帯などを一緒に竿の先につけ、老人が太鼓を叩き、女達は食器を叩いたり、犬をいじめて啼かせながら「太陽を吐き出せ」と叫ぶ。

 十勝ではオキナという巨鯨が月や陽の出るところを狙って呑み込もうとするのだといって、釧路地方と同じように蓬の矢をつくって蝕る太陽をめがけて射かけ、女達は舟の縁や板や樽を叩きながら、「陽の神よ あんたは死ぬよ 息吹き返せ」と光の弱ってゆく日の神に元気づける。

 青森地方でも日蝕に屋根にあがって鍋を叩くところがあるという。

 日高地方では日の神を襲うものがはっきりせず、弓を射たり音をたてることはせず、太陽が病気で失心しているといい、きれいな水を鉢にくんで、それを笹の葉で天に向かって振りかけるところや、萱の穂に水をつけてふりかけるところ、また祭壇の木幣に水をふりかけるというように色々であるが、水を振りかけることでは一致している。

 水を振りかけることは釧路白糠でも行なった。

『アイヌの民俗 下』みやま書房より

コメント(7)

太陽も神様として扱われていたんですね。
しかも、死ぬ。と。
アイヌ文化にとっての狐の位置はわかりませんが、狐は良い動物として考えられていなかったのですね。
キツネは時と場合によっては良かったり、悪かったりしたようです。
心の半分は善、もう半分は悪というような感じです。
一応アイヌ側からは川を守る神と言われていました。
悪さをするのは色が濃いキツネ(黒や赤)で白いキツネは善いキツネだそうです。
> かりんぱに(とらんね)さん

濃い色のキツネですか。

現在いるキツネ(黄色?)は白色なんですかね。

川を守る神

アイヌは川にオシッコなどはタブーみたいですね。
> ゆうきさん


ん〜私も夏毛と冬毛くらいしかわからないので判別しにくいのですが、
黒・赤・白と区別してますね。
でも、そういえば夏毛って黒くありませんか?
しかし、白狐というと、日本では古来好運の生物、祥瑞になるのですがねあせあせ


川を汚すのは、食料などの煮炊きに使うのでタブーでした。
夜水汲みに行く時でさえ、川を起こすために声を掛けると言います。
「ワッカ、モーシモシ」と水辺をゆっくりかき混ぜるそうです。
> かりんぱに(とらんね)さん

夏のキツネは見たことないんですよね…地元にいた時も餌がない冬にしか里に降りて来なかったので。
> ゆうきさん

私なんか帯広に住んでいた時、
「すぐ裏の○○公園にいるよ」
と聞かされていたのですが、
9ヶ月間…会わずじまいでした(__;)
これが夏毛のキツネです。

http://wagomu.way-nifty.com/anbai/images/fox.jpg

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