世界中で10億人が飢餓に瀕している。同時に、世界の産物で120億人を養うことができる。『私たちが世界を養う(We Feed the World)』という映画の中で、オーストリアのドキュメンタリー映画製作者であるアーウィン・ワーゲンホッファー氏は、私たちの食糧の追跡の旅に出る。そのようにして彼はフランス、スペイン、ルーマニア、ブラジル、そして再びオーストリアへと導かれた。その結果として、利潤と物量のみに基づいた世界的な食糧生産のありのままの恐ろしい全貌が明らかになった。スペイン南部の巨大な温室で育てられた低価格のトマトが中央ヨーロッパの市場まで3,000キロ運ばれていくこと、大量生産された鶏が生後8週間で食肉処理されること、オーストリアの首都ウィーンで毎日200万キロのパンが廃棄されていること、製品の品質が下がることを意味するにもかかわらず、伝統的なヨーロッパ漁業が産業化されていることなど。 シェア・インターナショナル誌とのインタビューの中で、アーウィン・ワーゲンホッファー氏は、グローバル化した食糧生産システムとそれに関与する者たちによってもたらされた不正義について語っている。