ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

ベン村さ来「と言えば・・・」コミュの【27・スピーチ】 平成12年4月26日(水)

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
原典:http://www.owarai.to/ben/27.html
written by ベン村さ来

◆ 雑誌の打ち合わせでU−turnと『結婚披露宴はどうあるべきか?』という話をした。いろんな異論反論オブジェクションが出たが、意見が一致したのは素人の皆さんのスピーチの、及び、余興のレベルの低さであった。別に我々はお笑いのプロとして生意気言ってる訳ではない。世界にただ一組のカップルにお祝い申し上げる宴でありながら、なぜ素人の皆さんは誰もが同じことをするのだろうか?新婦友人による『新婦の取り扱い説明書』だの、新郎友人による『ウソ発見機Q&A』だの、もう見ていて痛くて痛くてたまらない。もし、これを読んで「素人なんだから元があるモノしかできねぇんだよ!」とおっしゃる威勢のいい方がいらっしゃるなら、言い返したい。「素人は素人らしくしてろ!」普通に友人として思い出を語ったり、普通に思い出の歌でも唄った方が楽しい!その方が世界にたったひとつのお祝いになるではないか!ちなみに放送作家である私が友人の結婚披露宴に呼ばれた場合、どんなスピーチをするかというと、実は普通に『友人として思い出』を語っている。出席している人の半分は絶対に新郎の家族・親戚・恩師・友人だ。新郎との思い出を話せば、同じ学校じゃない奴でも「あぁ、アイツはああいう奴なんだよ」と絶対ウケる。「でも、素人なんだからお前らみたいに気の利いた思い出なんて書けねぇよ!」とおっしゃる威勢のいい方がいらっしゃるなら、やはり言い返したい。

◆ やっぱり、「素人は素人らしくしてろ!」 

◆ 私が作家生命をかけて思い出を書き、全て暗記して、スラシラ面白おかしくスピーチしてるとお思いだろう。それが大間違い。私はスピーチごときに生命などかけない。暗記もしない。面白おかしくも読まない。まるで小学生のような低能な文章を、まるで小学生のように作文用紙を両手に持ち、まるで小学生が立って教科書を読むように感情を入れずにズッタラベッタン読むのだ。これがウケる。31歳のイイ大人がこれをやるからウケるのだ。結局、素人の皆さんも笑いの根本である『ギャップ』を恥ずかしいと思わずにやればいいのだ。元があるモノをやる段階で恥ずかしさが抜けていない証拠だ。本当に笑いでお祝いしたいなら、この『恥ずかしさ』を捨てること。こんなことを言うとスピーチの時にバレリーナの格好とかをする新郎友人がいるが、これがムチャクチャ痛い。まだ、何でも無茶ができる若い新郎の友人がバレリーナの格好をしたところで何もおかしくない。バレリーナの格好をして面白いのは最大にギャップを発揮する「その地位でやるハズのない」と思われる人。つまり、新郎の会社の社長とかだ。若い奴は「その若さでやるハズのない」がギャップなのだから、年寄りの十八番である『三つの袋』の話『人という字は支えあって立っている』の話でもするのが賢明であろう。

◆ 『スピーチ』と言えば思い出すのが…
よくワープロなどに入ってる『スピーチ例文集』である。

「この例文を元にしてアナタ独自の文章を作りなさい」という意味で存在するのだろうが、この元にセンスがない!どれぐらいセンスがないか『シャープ書院』に入っていた[新郎知人祝辞/学校時代の先輩]というパターンを紹介しよう。

--------------------------------------------------

    [結婚披露宴]新郎知人祝辞


「学校時代の先輩伊藤君、おめでとう。
 今日、新千歳空港は猛吹雪でした。


  (イキナリ、珍しい所から来たネ!)


 君が初めて、
 我が道央畜産大学の酪農研究会の部室に姿を現したのも、
 大雪の日の午後でしたね。



 (だから、
  そんな特殊なサークルじゃ例文にならねぇっつーの!)



  そのときのことは、鮮烈な印象があります。
  君は部屋に入ってくるなり、
  経済学としての酪農から、酪農の現場に、
  研究テーマを変えたいのだがと、


  (最初っからこんな難しいネタから入ったんじゃ
                  出席者がヒクよ!)


  大学院で2年上の私に相談をぶつけてきたのです。



  (新郎のお祝いなのに自分が大学院行ってた自慢をするな!)



  しかし、君の中では、すでに答えが出ていたようでした。   



  (じゃあ、お前も引っ張り出す必要がねぇだろうーが!)   



  なぜなら、その日の朝、
  君が「ベカコ」…実験用の乳牛の名前です…



  (「桂べかこ」とは思わないわな!)



  …の世話を買って出たのを、
  飼育担当から聞いていたのです。

  君が方向転換を図ったのは、その年の夏、
  お父さんが病に倒れられたためでしょう。

  お父さんの牧場を守っていきたいという、
  切実な思いがあったのではないでしょうか。



  (祝いの席で暗い話をするな!するな!)



  そんな君はだれよりもベカコの面倒をよく見て、
  彼女のほうも君が顔を見せるのを待っているようでした。  

  そのベカコが子供を産むときは大変でした。
  私たちは、徹夜で見守っていた。
  彼女が目にいっぱい涙をためて産み落とした瞬間、
  君は大声をあげて泣いたよね。
  まるで、我が子の誕生に立ち会った父親のように。



 (まぁ、泣かすところだけど
          スラッと言えないと浮くんだ!)



  結局、君はお父さんから受け継いだ牧場を弟さんに譲り、  
  今の「粉雪乳業」に入社されて



  (何だそりゃ、脱脂粉乳の会社か!)



  北海道を離れていった訳だけれど、
  さっきから皆さんのスピーチを聞いていて、
  やっぱり君は理論より実践が似合う男だ、と思います。



  (考えないで進むみたいでバカみてーじゃねぇか!)



  ところで、恵子さんにひと言申し上げます。

  結婚生活には、夫婦げんかがつきものです。

  夫婦げんかには、結婚生活の問題点を洗い出し、
  チェックするという機能もあります。
  という訳で、たまには、
 「モーッ」と、爆発するのもいいでしょう。



  (えっ?)



  ただし、仲直りのタイミングがむずかしい。
  この点について、
  ノウハウをお教えしようと思っていましたが、
  残念ながら制限時間になってしまいました。



  (お前は講釈師か!)



  この答えは、お二人に考えていただくことにして、
  私の話は「モーお終いにします」






  (えっ?)






---------------------------------------------

こんなヒドい例文を元にしたスピーチじゃあ、このあとにスピーチをやる人が大変だ。でも、ここまでヒドいと逆に続いてやり甲斐がある。私だったら開口一番、「モォォォォー!」と鳴くがね。
 

原典:http://www.owarai.to/ben/27.html
written by ベン村さ来

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

ベン村さ来「と言えば・・・」 更新情報

ベン村さ来「と言えば・・・」のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング