ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

★フィルムコミッション研究所★コミュの雑談

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
トピックを立てるまでもない雑談・質問などです。

コメント(17)

まず、フィルムコミッションの定義から

「フィルム・コミッションとは、映画、テレビドラマ、CMなどのあらゆるジャンルのロケーション撮影を誘致し、実際のロケをスムーズに進めるための非営利公的機関である」(全国フィルム・コミッション連絡協議会のHPを参照)

この定義によれば非営利公的機関であるということが条件とされています。ここから派生する問題点もあります。

例えば、制作サイドがフィルムコミッションは映像制作をサポートして当たり前という考えになり、下請けのような仕事をFCに要請するといった経験はありませんか。
定義の解釈は、非営利公的機関ですので、設立母体は行政、公益団体、NPO(非法人含む)等であり、企業が直接的に設立すると言うことはないと言うことです。
通常のFC業務を超えた制作サイドの要請による拘束された労務提供であれば、連携するロケ関連業者を紹介します。
ただ、ロケ立会い時のお手伝い程度あれば自発的に対応することはあります。
本来であれば、この点でのガイドラインを協議会が主導して作成するべきだと僕は主張して来ましたが、その気がない様な話を伝え聞きしています。残念です。
映像屋とん吉さん

よく分かりました。

FC連絡協議会は全国のFCを束ねる組織ではないので、そういった判断なのかもしれません。
協議会は今年中にも改組&名称変更が予定されていますが、今後の方向性に注目ですね。

ところで、FCの目的っていったい何でしょうか。教科書的にいえば、直接的、間接的経済効果による地域活性化ということでしょうが、現場レベルで本当にそういう目的がスタッフに浸透しているのかに疑問があります。
まず、FCの効果から。10年ほど前になりますが、映画監督の周防正行はシカゴのフィルム・コミッションの例を次のように紹介しています。

一本の映画の撮影が決まれば、訪れるスタッフ、キャストの落とすお金、地元の映画製作関係労働者の雇用、映画完成後の地元のイメージアップと、大変な利益が計算できるというわけだ。だから映画製作誘致のためだけの部署が必ず役所にあり、その仕事の実績は何本のどういう映画を誘致できたかということで計られる。実際にお役所がその映画でいくら儲かったかなんていう数字がでなくてもいいというのだという。映画を誘致することで、街を活性化できる、そのための部署なのだ、というのが彼らの考え方なのだ。(周防正行「『Shall we ダンス?』アメリカを行く」太田出版、1998年)

直接的な効果には、撮影隊の食事や宿泊費、交通費、機材調達費などがあります。ロケ隊の人数が多く、撮影期間が長いほど地元の消費が増加するため、直接的な経済効果が増加することになります。

ただ、これは製作費が莫大なハリウッド映画だからいえることであって、製作費が極度に切りつめられている日本映画の場合、「経済効果」という言葉で呼べるだけの収入は期待できないわけです。

日本の映画は平均コストが全国公開の作品でも3億円から5億円程度であり、ロケーション費用として現地で支出する額が1億円を超えることは通常では考えられません。

そこで、FCはそもそも何のために活動しているのかという話になるわけです。
端的に言えばFCの多くは行政の観光課とか観光協会等が「フィルムコミッション」へと看板を掛け替えただけの組織が多いと思います。
元々が映像文化に関わって来たことがない方々に映像の何を問われても難しい話です。行政事務とFC事務は違いが多いと思いますし、まず映像人の常識を理解しているFCは少ないです。
またFC関係の会合に参加しても慰労会色の方が強く、建設的な話はなく、どこかの誰たちかが裏で決めたことを追認にするだけです。
FC活動の多く地元への経済波及と言うよりも一部の方々が自己満足感を満たす空気が蔓延している作業としか言えないかと思います。
お役所仕事の延長という感じでしょうか。
もっとも、営利を目的とするとFCではなくなってしまうため、営利を追求しなくてもよい行政が業務を行わないとFCそのものを継続できないということになりかねないのでしょうね。

FCの運営には映像文化の経験者が必要だということになるとすると、1)役所が映像経験者を雇用する、2)映像経験者に業務委託する、3)NPOとしてのFCを助成するなどの選択肢が考えられます。

理想的には
制作者側の思惑:FCを利用して、撮影をスムーズにやりたい。
FC側の思惑:ロケ地の誘致で経済活性化を図りたい。
という両者の思惑が一致することで、いい循環ができるのだと思いますが、

問題は、
制作者側:別に地域活性化などはどうでもいい。FCの担当者は映像のことも分からないのか。
FC側:好きでやっているわけじゃない。そもそも、なぜ撮影の支援をしなくてはいけないんだ。
という感じになっていることでしょうか。
お役所に勤める人の多くがお役所仕事に励んでるとは思いませんが....。

シティセールスと言う面から考える営利事業かと思いますが、私企業とは違いますので誰の為に利益を上げるかだと思います。

FCの運営形態としては、選択肢3)の官設民営が理想に近いと思います。理想は2)と3)の良いトコ取りですね。
1)は多くの自治体での台所事情を察すると難しいし、2)は地元に適任者が住んで居るかが前提になると思います。
FCの現状での問題点の一つに担当者の異動があります。自治体とか団体が運営するとそこがネックになるし、それ以外にも労組との労働協約で勤務時間が制限される場合も少なからずあります。映像経験者の指導を仰ぎながらNPOが運営すれば、いま思い付くだけでも金銭的負担の軽減、スケールが小さいけど雇用の創出等が考えられます。(運営責任の所在もあるので委託の審査は公平かつ厳格にする必要はありますが)

両者の思惑を個別に考えると言うよりも、映像作品を協働で作り上げる意識を高めると言うことじゃないかと思います。譲れるモノは譲ずれば良い環境になるんですがね。

制作者側に地域活性化に理解がある方、FC担当者に噛み砕いて話される方も居られます。一概には言えないと思います。
FC側には真摯にFC業務と言う仕事に向かい合っている方も居られますが少ないです。また何をやっても空振りばっかりの方も居られます。

結局は協議会とかJFCみたいな所が、これらのことを調整しようと言う意思と調整出来る技量があれば良い話です。

なるほど、FCは官設民営の組織が一番いいという手応えなのですね。

FCに税金を投入して運営するためにはやはり税金投入に見合うだけの効果を期待するはずです。FCへの助成金あるいはコスト以上の効果を地域にもたらさなければ、地方自治体がFCをやる意味はないということになるかもしれません。

これは文化庁あるいは経済産業省などが映像制作や映画上映を助成することによって、日本の映像産業を育成し、国際競争力を向上させるといったマクロ的な産業振興策ではなく、もっと地域に根差した効果を出せという話になると思います。

そこで、そもそも効果というものが問題になりますが、FCのメンバーはどのようなものを効果だと考えているのでしょうか。きちっと計画と信念を持っているFCもあると思いますが、そこに不安があります。一般的にはロケ地観光による観光客の増加という効果がよく出てくる効果ですね。この場合、単にロケ撮影のサポートをするだけではなく、観光客をいかに拡大させるかまでを視野に入れなければ、FCの仕事としては十分とはいえないかもしれません。

まとまりがなくなってしまいました。少し頭を整理して続けます。
費用対効果を考えた場合、FCでの効果は高い視認性と即効性等では不利かと思います。また私の経験では誘致してもそれをその後に生かすことなく、その時だけのお祭りで終わりました。FCの仕事は誘致と支援であり、その後のケアは地元の方々がするモノと言う認識を持っています。

助成の問題で、いつも考えるのが、主導するのは観光か文化か経済かと言うことです。私見では文化⇒経済⇒観光、そして歴史だと思っています。
それは総合芸術である映像作品が完璧に作られなければ、すべては進まないと思うからです。⇒まだ我が国はその点で未熟だと思っています。
それ故にロケ地観光はそれらのシステムが構築された後の結果だと思います。

FCは一過性の結果でなく、継続して結果を出す組織だと言う認識も大事だと思います。

確かに、結果的に人をひき付けることのできない作品の制作をいくら支援しても、最終的には間接的な経済効果を生み出すことはできないことになりますね。

名作だからこそ、人はロケ地に足を運びたくなるのであって、作品の出来が悪ければ、いくらロケを誘致したとしても人は集まりません。

撮影後のケアについては、地元の人々がするという認識がFCのメンバーの支配的なものであるとすれば、FCと地元との連携が不可欠になりますが、個人的にはそうした連携がうまくいっているFCはあまりないのではないかという不安があります。

例えば、イタリア映画の発祥の地であるトリノのFC(http://www.fctp.it/)は、制作支援もきちんとしているようですが、その後、ロケ地実績を活用することをやはり、市と連携して積極的に行っていると考えられるからです。

トリノ市の映画に関するHPがあります。
http://www.cinemainpiemonte.it/torinocittadelcinema/

そこには映画のロケ地となった場所とその場所が使用された映画を対応させているデータベースが整備されています。一例を挙げると、
http://www.cinemainpiemonte.it/enciclopedia/schedaluogo.php?luogo_id=155&stile=small

かなり古い時代の映画から、ロケ地の写真と実際に映画で使用されたシーンが比較できるようになっていて、非常に便利です。もちろん長い伝統があるからこそこういうこともできるのだと思いますが、誘致してもそれをその後に生かすことなく、その時だけのお祭りで終わりというのはあまりにももったいないと思いますね。

日本では例えば、尾道で大林作品のロケ地マップが作られていたりしますが、あまり広範にこうした取り組みが行われているわけではないように感じられます。
官民では経済効果の見方、数字設定の仕方等が違うと思いますが、後々のモチベーションを考えるとヒット作品に関わりたいのが人間の心情ですね。
またロケ地商法の構築を考える場合、FCはタッチしない方が良いと思います。と言うのは、FCは公平中立でなければならないからで、ここらは行政、観光団体、商工団体の領域になる訳です。確かにロケ後のケアの連携が巧く行ってる例もありますが、残念ですが殆どは一過性のお祭りで終わっていますね。
ただ、海外事情を我が国と比較するのには無理があると思います。映像文化に対する国民の認識、映像に対するこれまでの歴史的背景等、我が国の映像文化と行政の関わりには成熟した面、未熟な面があります。特に行政の硬直した縦割り体質の弊害の一面が、尾道の大林作品への対応に出ています。

やはり、ヒット作というのは重要ですね。それにしても、大林作品は余り良くない例なのですか。

少し調べていたら、1964年の『幻影の時代:マスコミが製造する事実』という本に、次のようなことが書かれていました。

「世界中どこでも、人々は観光客のためにけばけばしく着飾ってくれる。しかし、着飾ろうという彼らの真剣な努力も、テクニカラー映画にくらべれば、はるかに見劣りする模倣品を作り出しているにすぎない。そして観光客は、テクニカラー映画が本当かどうか確かめるために旅行するのである。かの「永遠の都(ローマ)」でさえ興行的に大当たりをした『ローマの休日』の撮影場所として有名になっている。観光巡礼客は『ベン・ハー』や『スパルタカス』のような有名な映画が撮影された「実際」の場所を訪れたがる。シナイ山は『十戒』が撮影された場所として有名になった。1960年には、レオン・ユリスの小説『栄光への脱出』のなかで起こった出来事の場所を歴訪するという団体観光旅行が組織され、大成功を収めた。その翌年、エル・アール・イスラエル航空会社は、オットー・プレミンジャーの一行が『栄光への脱出』の映画を撮影した場所全部を16日間で回るという旅行プランを発表した。」

40年以上前に書かれたこの本からも読み取れるように、ロケ地観光が経済的効果を生み出すにせよ、結局はできあがった作品がいい映画でなければ人を引き付ける力がないのでしょう。『ローマの休日』や『ベン・ハー』、『スパルタカス』、『栄光への脱出』だからこそ、観光が成立するのであって、無名でつまらない映画がいくらロケされようと、間接的経済効果が生み出されることはないわけです。もちろんFCは選別的に支援したり、しなかったりということはできないので、ある種、いい映画になるかどうかは運の要素が大きいのかもしれません。

ただ、公平中立を維持しつつ、話題作になりそうな映画をいかに誘致するかということはFCのマーケティング力の問題で、それはFCに求められる能力のひとつなのかもしれません。
>>それにしても、大林作品は余り良くない例なのですか。

私見ですが、ロケ地を売り出す際のプロモーションは、それに関係する行政、諸団体が組織横断的な形で結集するのが重要です。そう言う意味で大林作品のロケ地すべてが網羅されていない様で残念です。

>>FCは選別的に支援したり、しなかったりということはできないので、

以前、我々の所に有名俳優が主演する某作品への支援の打診が来ましたが、史実を枉げて脚色演出する姿勢が見え見えでしたので、地元のイメージダウンになりかねないと言うことでお断りしました。結局は完成し、全国公開しましたが、前評判の割にヒットにほど遠い興行成績だったそうです。
すべてのロケを受け入れる必要はないし、シノプシスとか企画書段階でもある程度の成否の判断は付きます。
来る4月1日から全国フィルムコミッション連絡協議会からジャパンフィルムコミッション(JFC)に移行することになります。

以前から「協議会未加盟のFCはFCに非ず!」と言う姿勢が古参会員を中心にあり、組織としてその存在に疑問がある私としては今後もその動向に注視して行きたいと思っています。

一地域に1FCと言う原則が生きているのであれば、日本を一つの地域と見た場合、JFCへの加盟が必須となりますが、今後も独自の活動に制限があると予想できる体制に組み入れられることにはまず反対します。また重要な事柄を一部の古参FCが電話連絡で打ち合わせし、公私がハッキリしない様な席で議案にまとめる体質に疑問を持っています。

また全国には協議会に未加盟、非加盟でFC活動を行っている団体が多く存在しています。この機会での新加盟を促されている様ですが、「加盟しないとFCではないので活動は出来なくなる!」と思っているFCが出て来ていますが、それが新加盟の為のセールトークに使われているとしたら間違いです。

一方的に「我々は日本国内でFCの意向を表する唯一の団体である!」と標ぼうされることに異議を唱えます。
最近そう言う場面に良く出合うんですが、FCにも政治力って必要だと思います。
ある制作者との会話で、

「ご自分がエキストラをしたい為にFCを立ち上げられた方って多いんですかね?」と聞かれ、

「まさかそんな認識の低いFCはないでしょう。」と答えた。


しかし、その後調べたら、そんなFCがありました。

名刺に堂々と「エキストラ」と言う表記が.....。

ご本人は「FCとは何ぞや」が、お分かりになっていない様で、情けないことです。


ログインすると、残り1件のコメントが見れるよ

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

★フィルムコミッション研究所★ 更新情報

★フィルムコミッション研究所★のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング