山形県山形市霞城町・十日町１丁目
1986年05月28日指定。
延文元(1356)年に出羽国按察使(ｱｾﾞﾁ)に任命されて最上郡へ乗り込んだ斯波兼頼が翌年建設した平城。出羽国は守護不設置国だったため、兼頼は羽州探題とも呼ばれ、以後、その地位を最上氏を称した子孫が世襲する事になります。
山形城は、最上郡最上郷の羽州街道と笹谷(ｻｻﾔ)峠道の合流点に当たる地に設けられ、江戸時代初頭に至るまで出羽国の行政府としての役割を果たしました。馬見ヶ崎川の水を引いた水濠も設けられています。また、この地は奈良時代から集落のあった場所だったため、旧集落がそのまま城下町となった様です。
天正18(1590)年、第11代羽州探題最上義光(ﾓｶﾞﾐﾖｼｱｷ)は関白豊臣秀吉に臣従を誓いますが、その頃から山形城改築工事を開始、本丸・二の丸・三の丸と三重の水濠を巡らした壮大な輪郭式近世城郭に一新しました。
本丸には本丸御殿・二重櫓三基があり、二の丸には三階櫓・二の丸御殿(政庁)・二重櫓五基等が設けられ、三の丸は上・中級家臣の屋敷地でした。本丸には二つ、二の丸には五つ、三の丸には11の出入り門が作られましたが、三の丸の広さは2350000�屬砲盖擇咫�奥羽地方では最大、日本国内でも五番目の広さでした。城の北側には馬見ヶ崎(ﾏﾐｶﾞｻｷ)川が流れており、濠の水源と総構えの一角の役割を果たしていました。
慶長５(1600)年に関ヶ原合戦と連動して起きた慶長出羽合戦に於いて最上義光は東軍方に立ち、西軍方の米沢城主直江兼続が長谷堂城を包囲しつつ別動隊による山形城強襲も企てましたが、城が霞に隠れて見えなかったため断念したとの伝承があり、以後、山形城は霞城(ｶｽﾐｼﾞｮｳ)or霞ヶ城(ｶｽﾐｶﾞｼﾞｮｳ)の異名でも呼ばれる事となりました。
この合戦の結果、義光は570000石の大大名に伸し上がりましたが、元和８(1622)年に最上氏が改易された後は頻繁に藩主家が交代、石高も次第に減少したため、歴代藩主にとって巨大な山形城の維持管理費は大きな負担となり、櫓や城門がかなり荒廃してしまいました。
明和４(1767)年には二ノ丸東大手門の門中央の破損が著しい事から修理が行われましたが、予算不足から多門櫓が渡る櫓門であった物を、傷みの著しい中央部分のみを修理したため平櫓２基の間に渡すような姿となってしまいました。当時、既に三重櫓は老朽化して破却され、殆どの櫓や門が破損したままになっていた様です。
弘化２(1845)年に最後の山形藩主家となった水野氏は、僅か50000石だったため、広壮な山形城を維持するのは極めて困難な事で、本丸は更地とされ、二の丸の門や櫓も荒廃、三の丸水堀(外堀)は埋没するに任されて湿地化していた所が多い有様でした。
明治３(1870)年７月に水野忠弘は近江国朝日山50000石へ移封され、山形藩領は新政府直轄領とされて、同年９月に山形県が設置されて、山形城二の丸御殿が県庁となりました。
明治10(1877)年11月に旅籠町に県庁舎が新設されてからは城跡は荒廃していましたが、明治31(1898)年に山形城跡に陸軍歩兵第32連隊が秋田市から誘致されました。城内の櫓や御殿は破却、本丸の堀(内堀)は埋め立てられて、旧本丸と二の丸が駐屯地となり、三の丸は耕作地として利用される事となって、外堀は埋め立てられました。
明治39(1906)年に日露戦争で戦没した連隊将兵慰霊のため、駐屯地に多数の染井吉野が植樹されたため、以後、山形城跡は桜の名所として知られるようになります。
昭和24(1949)年に歩兵第32連隊駐屯地跡は霞城(ｶｼﾞｮｳ)公園として整備され、平成時代に入ってからは、門や櫓の復元事業が進展中です。二の丸跡には最上義光騎馬像も設けられました。
即ち、平成３(1991)年には二の丸東大手門、平成18(2006)年には本丸一文字門と大手橋、平成25(2013)年には本丸大手門枡形内の高麗門及び土塀が復元され、山形市は2033年を目途に、本丸全体の発掘調査と本丸北枡形の復元を完了する事を計画しています。
なお、史跡指定地は本丸・二の丸部分が基幹で、市街地化している三の丸については、堀や土塁の残る歌懸稲荷(ｳﾀｶｹｲﾅﾘ)神社境内のみが指定地となっています。
また、平成18(2006)年には日本100名城の一つに選定されました。
◎城下町山形
http://
http://
・霞城の桜
http://
＋ヤマガタダイカイギュウ化石
http://
＋ひとでの化石
https:/
＋小国のそろばん玉石
https:/
・光禅寺庭園
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・専称寺の大イチョウ
https:/
＋平清水のひいらぎ
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＋旧山形県会仮議事堂
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1986年05月28日指定。
延文元(1356)年に出羽国按察使(ｱｾﾞﾁ)に任命されて最上郡へ乗り込んだ斯波兼頼が翌年建設した平城。出羽国は守護不設置国だったため、兼頼は羽州探題とも呼ばれ、以後、その地位を最上氏を称した子孫が世襲する事になります。
山形城は、最上郡最上郷の羽州街道と笹谷(ｻｻﾔ)峠道の合流点に当たる地に設けられ、江戸時代初頭に至るまで出羽国の行政府としての役割を果たしました。馬見ヶ崎川の水を引いた水濠も設けられています。また、この地は奈良時代から集落のあった場所だったため、旧集落がそのまま城下町となった様です。
天正18(1590)年、第11代羽州探題最上義光(ﾓｶﾞﾐﾖｼｱｷ)は関白豊臣秀吉に臣従を誓いますが、その頃から山形城改築工事を開始、本丸・二の丸・三の丸と三重の水濠を巡らした壮大な輪郭式近世城郭に一新しました。
本丸には本丸御殿・二重櫓三基があり、二の丸には三階櫓・二の丸御殿(政庁)・二重櫓五基等が設けられ、三の丸は上・中級家臣の屋敷地でした。本丸には二つ、二の丸には五つ、三の丸には11の出入り門が作られましたが、三の丸の広さは2350000�屬砲盖擇咫�奥羽地方では最大、日本国内でも五番目の広さでした。城の北側には馬見ヶ崎(ﾏﾐｶﾞｻｷ)川が流れており、濠の水源と総構えの一角の役割を果たしていました。
慶長５(1600)年に関ヶ原合戦と連動して起きた慶長出羽合戦に於いて最上義光は東軍方に立ち、西軍方の米沢城主直江兼続が長谷堂城を包囲しつつ別動隊による山形城強襲も企てましたが、城が霞に隠れて見えなかったため断念したとの伝承があり、以後、山形城は霞城(ｶｽﾐｼﾞｮｳ)or霞ヶ城(ｶｽﾐｶﾞｼﾞｮｳ)の異名でも呼ばれる事となりました。
この合戦の結果、義光は570000石の大大名に伸し上がりましたが、元和８(1622)年に最上氏が改易された後は頻繁に藩主家が交代、石高も次第に減少したため、歴代藩主にとって巨大な山形城の維持管理費は大きな負担となり、櫓や城門がかなり荒廃してしまいました。
明和４(1767)年には二ノ丸東大手門の門中央の破損が著しい事から修理が行われましたが、予算不足から多門櫓が渡る櫓門であった物を、傷みの著しい中央部分のみを修理したため平櫓２基の間に渡すような姿となってしまいました。当時、既に三重櫓は老朽化して破却され、殆どの櫓や門が破損したままになっていた様です。
弘化２(1845)年に最後の山形藩主家となった水野氏は、僅か50000石だったため、広壮な山形城を維持するのは極めて困難な事で、本丸は更地とされ、二の丸の門や櫓も荒廃、三の丸水堀(外堀)は埋没するに任されて湿地化していた所が多い有様でした。
明治３(1870)年７月に水野忠弘は近江国朝日山50000石へ移封され、山形藩領は新政府直轄領とされて、同年９月に山形県が設置されて、山形城二の丸御殿が県庁となりました。
明治10(1877)年11月に旅籠町に県庁舎が新設されてからは城跡は荒廃していましたが、明治31(1898)年に山形城跡に陸軍歩兵第32連隊が秋田市から誘致されました。城内の櫓や御殿は破却、本丸の堀(内堀)は埋め立てられて、旧本丸と二の丸が駐屯地となり、三の丸は耕作地として利用される事となって、外堀は埋め立てられました。
明治39(1906)年に日露戦争で戦没した連隊将兵慰霊のため、駐屯地に多数の染井吉野が植樹されたため、以後、山形城跡は桜の名所として知られるようになります。
昭和24(1949)年に歩兵第32連隊駐屯地跡は霞城(ｶｼﾞｮｳ)公園として整備され、平成時代に入ってからは、門や櫓の復元事業が進展中です。二の丸跡には最上義光騎馬像も設けられました。
即ち、平成３(1991)年には二の丸東大手門、平成18(2006)年には本丸一文字門と大手橋、平成25(2013)年には本丸大手門枡形内の高麗門及び土塀が復元され、山形市は2033年を目途に、本丸全体の発掘調査と本丸北枡形の復元を完了する事を計画しています。
なお、史跡指定地は本丸・二の丸部分が基幹で、市街地化している三の丸については、堀や土塁の残る歌懸稲荷(ｳﾀｶｹｲﾅﾘ)神社境内のみが指定地となっています。
また、平成18(2006)年には日本100名城の一つに選定されました。
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＋ひとでの化石
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