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日経産業新聞を読む★コミュの銅地金の回復、中国依存に危うさ

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「銅地金の回復、中国依存に危うさ」を読んで。

銅地金の国際価格の上昇が目立っている。
アルミやニッケルなどほかの非鉄地金と比べても今年2月ごろからの上昇度合いが最も大きい。
背景には大規模経済対策を打ち出している中国向け需要の増加期待がある。
しかし、欧米や日本の需要低迷が長引く中で、中国のみに依存した上昇に慎重な見方も広がりつつある。という。

確かに、銅地金については、中国の買いに勢いが増している状況ではあるが、実体はどうであろう。
あくまでも、投機的に買い上げられただけで、生産側の需要が追い付いていないとすると、危険な相場水準と見るべきだと思う。

中国が打ち出した4兆元(約57兆円)経済対策の恩恵を受けたのだろう。
銅地金は鉄道や住宅建設、電力開発などインフラ関連の公共工事で送電線用などの需要が大きいからである。
今後、「4兆元」効果は中長期的にじわじわと出てくるとの見方が有力であり、ここまでの投機熱が急激に発生するのは危険である。
あまりにも期待先行前の感を否めない。

昨年12月の安値が、2800ドル/トン。それが、4月に入り、4300ドル/トンだから、50%程度の上昇。異常だ。
(国際指標のロンドン金属取引所取引価格・LMEによる)

特に中国の春節(旧正月)明け以降に上昇に弾みがついた。
市場の観測によると、1-3月に中国は戦略備蓄積み増しの一環として銅地金は30万トンを中国内の製錬会社から買い上げた。
今後も追加で90万トンを買い増すとみられている。これがきっかけとなり、民間の商社などの間へも追随して買いに動き始めた。
この結果、中国内の銅地金需給は急速に引き締まった。
上海先物取引所の銅地金先物相場はLME価格を上回って推移し、LMEで買って上海で売ってサヤを抜く取引も活発化した。という。

今までにも、火がついたらとことん投機的な状態になるというのが、中国のパターンだ。
商社などの見方によると、中国当局の備蓄積み増しの買い以外の民間業者による買いは大部分は値上がり後の転売差益を狙った取引が多いという。やはりである。

「中国のある港湾倉庫にニッケル鉱石が過去何年間か放置状態になっている」。国内製錬会社のニッケル市場担当者がこんなことをいう。
ニッケルはステンレスの主原料で、中国は昨年の北京五輪までの急激な経済成長過程でステンレス向けニッケルの需要も急拡大が見込まれていた。
その過程で投機的に買い集められた鉱石が、その後の景気後退で一気にだぶついてそのままになっているのだという。

銅地金も同じ道をたどるような気がしてならない。
投機がバブルを生み、弾ける。という惨事を日本は、つい20年前に経験している。
1929年の世界恐慌も20年代の生産技術の近代化などを背景とした経済の急拡大が投機につながり、30年代は反動としての低迷が長期化した。
作用と反作用を繰り返す景気循環に、ヒトの欲望に基づく投機が加わると、浮き沈みを必要以上に増幅するのである。

日本よりも過剰なのか。中国の銅地金高騰を冷静に見守らないと日本も飛び火をくらうことになりそうだ。
とはいえ、作用は始まっているので、不景気のさなかではあるが、反作用に備えて、投機や銅地金の買い込みは避けるべきだと思う。

反作用に備えるべきかは、アメリカの景気動向でも判断できる。

不況の影響で世界の原油需要は減少傾向ではあったが、石油輸出国機構(OPEC)の減産効果で徐々に上がってきた。
でも、米指標原油は米国のガソリン市況の低迷が足かせになり1バレル50ドル台を挟んでもみあいが続いている。
つまり、米景気の回復がはっきりしないうちは原油価格が本格的な上昇基調にのらないのである。

アメリカにおける原油価格の動向は健全に思われる。景気回復の指標として、米原油価格の浮き沈みは要マークである。

米原油市場は、不況の影響に加え、環境を重視するオバマ政権下では、省エネルギーの動きが広がっており、原油需要にはマイナスに働いている。
だから、OPECの思惑通りにも立ち行かない状況でもあるから健全化されつつある市場なので、信用できる指標といえる。

ともあれ、いずれは、世界の人口増加と中国、インドの自動車の普及で中長期的には原油需要は緩やかに伸びるはずである。
緩やかにとは、戦後の日本のように急激な需要増加には至らない可能性が高いということである。
現代は、省エネや風力など石油代替エネルギーの普及で、景気が拡大基調になっても原油需要の伸びは従来より緩やかになる可能性が大きい。

この点からも今回のような中国の銅地金の値動きは異常値と判断せざるを得ない。反作用に要注意である。

たま★

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