ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

日経産業新聞を読む★コミュの日産が注目する「新炭素物質」」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
「日産が注目する「新炭素物質」」を読んで。

今世界では「脱炭素社会」、すなわち炭素を減らすことが共通の目標になっている。
しかしこの炭素は、化石燃料を燃やすと出てくる二酸化炭素(CO2)のこと。
実は、化石燃料の使用量を減らし、CO2をできるだけ出さない太陽電池や燃料電池用に新型の炭素物質が次々と登場している。
「炭素で炭素問題を解決する」時代がやってきた。
東北大学の京谷隆教授と西原洋知助教らは今年1月、世界的な国際学術誌「カーボン」に、まるで遊園地にあるジャングルジムの
ような形をした炭素物質を発表し注目された。
炭素原子が5個と6個の輪が組み合わさった幅約1ナノ(ナノは10億分の1)メートルの帯状シートが、立体的に結合した構造だ。という。

炭素といえば、実は光り輝くダイヤモンドも鉛筆の芯のグラファイトも一種の炭素で、構造の違いにより特性が異なる。
そして、特性の違いを生かして、社会に役だっている。
最近は環境の悪化でイメージダウンした炭素だが、新炭素物質で問題解決を試みるのは、実に合理的といえるのでは。

近年発見されたのが、「ゼオライト鋳型炭素(ZTC)」と「フラーレン(金属内包フラーレン)」と「マッカイ結晶」である。

「ゼオライト鋳型炭素(ZTC)」の特性は、室温で圧力を加えると水素を吸着し、圧力をゆるめると水素を放出する性質である。
先日も取り上げた「燃料電池」で有用な水素である。
つまり、従来の合金や化合物では、加熱行為をしないと水素を放出しない特性だったのが、ZTCは、加圧行為により水素の放出・蓄積
をコントロールできるので、自動車用燃料電池の水素貯蔵に有利ということになる。
2年前からZTCに注目区する日産自動車では、340気圧の水素の中にZTCを入れてこの性質を確認している。
ZTCの原子構造は、酸化ケイ素でできた多孔質材料のゼオライトの穴に炭素を含む原料を詰め込んで形なので、なんとなく、加圧減圧
により、何者かが出入りしやすそうな形状にも見えなくもない。

「フラーレン」は、ナノテク素材としても有名になったが、シート状のものなので、太陽光発電シートなどに適用されている。
現時点の発電効率は3.5%で、ここに適用されるフラーレンは、球状炭素分子である。
そこへ、合成した球の中に金属リチウムを入れたフラーレン。要するに、金属内包フラーレンを適用することで、発電効率を10%まで引き上げることができるというのが、有機デバイス開発ベンチャーのイデアルスターである。
従来のフラーレンには、表面に金属を付着していたから、剥離を防ぐためにもパネル状で取り扱う必要があったが、内包構造をとることで
自由な形状の太陽光発電の構造を提供できる。たとえば、繊維状にして、カーテンや衣類の太陽電池が実現可能なのである。

「マッカイ結晶」は、まだ合成に至らないが、スーパーコンピューターによる理論計算上で環境に役立つ新炭素物質である。
構造としては、「フラーレン」を立体的に積み重ね、全方位から押し縮めてお互いの接触面を合体する形になる。
構成する炭素原子の数によって結晶の大きさを変えられるのも構造的な特徴である。
結晶の大きさで太陽電池の特性を決める「バンドギャップ」と呼ぶ電子エネルギーの値が変わるという計算結果を昨年の秋に得たという。
つまり、太陽光発電をする際に、これまで無駄にしていた赤外光や紫外光を電子エネルギー及び電気に変えられるということで、
現在よりはるかに発電効率の高い太陽電池を作るということである。

このように、京都議定書の削減目標を「炭素で炭素問題を解決する」という新たな試みで活路を見出そうとしているのである。
われわれが個人レベルでできることは、なるべく車より電車を利用したりなどの「意識改革」の次元に過ぎないが、国や企業のレベルで環境設計が進んでいることが露見した。より大きな効果を期待できる一方で、課題は、間に合うのか!?ということである。
変革が求められる現代だからこそ、「発電効率の良い日本製」と銘打って、輸出攻勢をかけて、世界に先駆けて景気回復としたいものである。

たま★

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

日経産業新聞を読む★ 更新情報

日経産業新聞を読む★のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング