複素(実でもよいけど、とりあえず都合上複素でやる)ベクトル空間X上の演算||・|| : X → R が以下の三条件を満たすとき、この演算をノルムとよび、そのノルムについてXはノルム空間をなすという。
(i) ||x||≧0, ||x||=0⇔x=0
(ii) ||ax|| = |a| ||x|| (forall x in C)
(iii) ||x+y|| ≦ ||x|| + ||y||
def.
ノルム空間X上の点列{x_n}について、
||x_n - a|| → 0 as n → ∞
であるとき、{x_n}はaに収束するといい、x_n → a as n → ∞とかく。
ヒルベルト空間H上の有界線型作用素Tについて、
(T-λI)が有界な逆作用素をもたないようなλ in Cの集合をTのスペクトルといい、σ(T)とかく。また、C-σ(T)をTのリゾルベント集合といい、ρ(T)であらわす。
特に、Tx=λx (λ in C)となるとき、λをTの固有値、xを固有値λに対する固有ベクトルという。当然固有値はスペクトルに属する。
(T-λI)が有界な逆作用素をもつとは、
(i) (T-λI)が単射
(ii) (T-λI)が全射
(iii) 逆作用素が有界
という3つの条件にわけられる。
さらに、(i)かつ(iii)の条件下では、
(ii) ならば値域R(T-λI)がH上稠密(つまり、H上の任意の元に収束するような点列が選べる)
であることが示せるので、この条件を(ii)'とする。
prf.
y in R(T)とする。
すると、y = Txとでき、
任意のz in N(T^*)に対し、T^* z = 0より、(Nの定義!)
<y,z> = <Tx,z> = <x,T^* z> = <x,0> = 0
よって、y in N(T^*)^⊥
yは任意なので、R(T)⊂N(T^*)^⊥
さらに、R(T)が稠密でないとすると、
0 ≠ w in N(T^*)^⊥∩ ̄R(T)^⊥がとれて、
0 = <Tx,w> = <x,T^* w>
xは任意なので、T^* w = 0 すなわち、w in N(T^*)
w in N(T^*)^⊥より、w=0より矛盾。
よって、R(T)は稠密。