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中東・イスラム世界との対話コミュのイスラム世界再生のシナリオとは?伝統スンナ派・オスマン帝国・マナール学派・シーア派・ワッハーブ/サラフィー派

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コミュ立ち上げ当初よりの古参メンバーにして、私にいつも深い知識と洞察を教えてくださる○さんと、つぶやきで、結構な量の対話をしました。

せっかくなので、これを更新が滞っているこのコミュのトピにしよう、と○さんの同意を得た上で以下の通り標記のトピとして掲載します。

(記)

〇 02月05日
驚いたね。ワッハーブ家ってサウド王家よりエライんかカタチだけは…日本の天皇家みたいな、positionなのかね

アブドゥ 02月05日
聖地を蹂躙し、ワッハーブ化し、そして全てのサウジ人をワッハーブ洗脳を強制するのに、ワッハーブ派はサウード家を必要とし、サウード家は領土を支配するのにワッハーブ派が必要、両者はワッハーブ派が行ってきた犯罪行為の共犯者たち、なのです。

〇 02月05日
なるほど。まるで、クマノミとイソギンチャクみたいな関係ですね。

アブドゥ 02月05日
ホジャ、ああ、それはすごくいい例え!よく、ちょっとサウジの実態を理解した人が言うんですよ、「だったら、なんで権力者のサウード王家はワッハーブ派を切り捨てて、国家を作り変えて近代化をきちんとすればいい」と。できないんです。表裏一体なんで。

〇 02月05日
アガ.やはりスンナ派の 支持を得るにはサウド家はクライシュじゃないからダメって、そんなことも無いでしょ?オスマン家が良くてサウド家が悪いとは言わないんじゃないですか?恨みや不満があるからダメですかね?ワッハーブ意外とは、サウド家は仲良くなれないとか?

アブドゥ 02月06日
カリフ・オスマン帝国という伝統スンナ派の復権は、今の混乱したスンナ派世界にとっては一つの解決になるでしょう。ハーシム家なり、モロッコ王家なりを持ち出して、預言者ムハンマド様の子孫を形式的にカリフ位にしてその下に各国の権威あるウラマーたちの会議を設置するとか。
ただ、猛毒のワッハーブ派にせよ、理性的な解決案を示していた所期の改革派(アフガーニー・アブドゥらサラフィーが勝手に起源としているマナール派)にせよ、どうして18世紀から19世紀にかけて伝統的スンナ派の権威が否定されたのかという歴史を振り返らないと、今のスンナ派の総サラフィー化の理由は分かりません。
つまり、伝統的スンナ派の法学体系とその統治者であるオスマン帝国が、近代化という挑戦に耐えられるだけのシステムではなかった、よって、「本来の」イスラム教に戻せば、改革ができる、この混乱に対処できる、と多くのスンナ派ムスリムが考え、ワッハーブ派と初期マナール派は正反対の方向ではあるものの、伝統的スンナ派ではもうだめだ、という点では一致していたわけです。そして実際にオスマン帝国は西洋の植民地侵略に耐え切れず崩壊したことで、思想的のみならず、現実として伝統的スンナ派の権威は地に落ちたわけです。その空白を生め、スンナ派信徒一般の傷ついたプライドに最もアピールするのが、残念にもサラフィー・ワッハービー派。
モンゴルの侵略によって混乱したスンナ派世界で支持を集めたのがハンバル派であったことと同じことが、より大規模に、より深刻に起こっている、ともいえるでしょう。スンナ派の本能には、「危機を脱出するには昔に返ればいい、コーランとスンナだけだ」という思考停止の現実逃避で何かが解決すると妄想する回路があるのでは
それを、シリア・アラビア語で言えば、「ヤアニー・ヘーク・マクトゥーブ(だって、ここに、こう書いてあんじゃん!)」ってことです。救いがたい・・・

〇 02月06日
アガ.凄いこれは素晴らしい分析です。確かにムハンマド家のカリフの下にウラマーは打開策だと思います。オスマン朝が近代を克服出来ていれば、ワッハーブ派等は異端で鎮圧され終わりなわけですよね。モンゴルに蹂躙された時代との比較も重要です。当時のハンバル派のシンパの増加等の研究がされるべきです。

〇 02月06日
マナール派懐かしい響きです小杉先生を思い出します。創価の雑誌に乗ってましたが…サラフィーとワッハービーの親和性と共通点にオスマン朝の没落と言うショックに、着目されたのは、さすがです。トラウマは計り知れなかったはずですしね…

〇 02月06日
ヤアニー・ヘーク・マアニ・マクトゥーブ笑。これはシーアにも18世紀まで同じ傾向がありましたよ。アフバール(伝承聞き伝え)学派つまりスンナ派の典拠主義。シーア世界で彼らが排斥された理由は列強への具体的な答えが出せないと気付いてウスール(ウラマーが原則から本質を発見し解釈)学派へ転換したから

〇 02月06日
現代のイランやヒズブッラーで喧伝する法学者がいるわけです。現実への対応と機動力がすぐれたシーアのイメージは、19世紀に法学者のヒエラルキアの緩やかな確定以降です。

アブドゥ 02月06日
本当にホジャとの対話はいつも深い勉強になります、ありがとうございます。私は「中東・イスラーム」の研究の学徒として10年近くをあの世界にいましたが、「イスラーム」について、もしくは「アラブ民族」について雄弁な彼らから、ついぞ、このレベルの本質的なイスラム世界の問題について聞いたことがありません。
「ヤアニー・ヘーク・マアニ・マクトゥーブ笑」本当に、このスンナ派メンタリティーにはうんざりです。因みに、アラビア語では「マアナー」が「意味」になりますし、「ヤアニー」は現在形動詞で「意味している」ですから、「ヤアニー・ヘーク・マクトゥーブ」で十分です。
自分の人生に起こるすべての事を「マクトゥーブ」として主の思し召しとあるがままに受け入れる、ということはスーフィーとしてとても大切なことですが、本来は理性を行使し、時代に応じた新しいシャリーアを創造すべき思想家・宗教家までもが、その責任を果たさず、一般信徒も政治に関し理性停止で「マクトゥーブ」では・・

〇 21時間前
アガ.これはコミュで話した方が良かったんですかね?まぁこれもマクトゥーブでインシャアッラー、マレーシです。理性は法源じゃないと言う事実と理性を普段の生活で使うなと言うのは違いますよね。理性と言うと、ムータジラだと怒る人もいますが、それは飛躍でしょう。

コメント(1)

読み直していて気がついたのですが、○さんの問いを理解せず、論点をずらしてしまっていた箇所がありましたね・・・

>〇 02月05日
アガ.やはりスンナ派の 支持を得るにはサウド家はクライシュじゃないからダメって、そんなことも無いでしょ?オスマン家が良くてサウド家が悪いとは言わないんじゃないですか?恨みや不満があるからダメですかね?ワッハーブ意外とは、サウド家は仲良くなれないとか?<

サウード家が、ワッハーブ派以外の、例えば伝統的スンナ派を採用して、ワッハーブ派を切り捨ててあたらしい宗教権威とする、ということはあり得ません。

1.サウード家は伝統的スンナ派を体現しているオスマン帝国に反旗を翻し、アラビア半島全土をアラブ民族(これは私は実在する民族として、つまり、アラビア半島のベドウィンという血族としては、存在を肯定します)のものとして「解放・統一」するための、既存のイスラム教の権威を否定する新たな宗教権威を必要としていたのです。それがワッハーブ派だった。

2.今更ワッハーブ派が間違いでした、これからはこの宗派を権威とします、とした瞬間に現在の「サウジアラビア」という領土は崩壊します。じゃあ、今までの「統一」は何だったの?という話しになり、地元のネジュドのワッハーブ派たちはサウード家に反旗を翻し、各地方の非ワッハーブ派宗派の住民は、んじゃ、これで頚木がなくなったから、本来の俺たちの郷土だけで独立しましょ、という好機にしかならない。

サウード家が「サウジアラビア」をオイルマネー無き後も存続しえる国家に改革するには、徐々にワッハーブ派の影響力を削る政策を、特に国民教育において実施し続けると同時に、民主化を進め立憲君主制を目指すしかないでしょうが、そんな危険で既得権益を自ら失うような、真に愛国的な政治などするわけがありません。彼らは日本の官僚や政治家や経済界と同じ。愛国なぞどうでもいい、自分たちの既得権益を守ることが至上命題。彼らはサウジのオイルが尽きて、サウジが崩壊してもどうでもいいんです。そうなったらしこたま溜め込んだ金を持って国外に逃げるだけですから。

それをしたい、といっているのがごく一部のリベラル派王子たちでその筆頭がワリード・ビン・タラール。しかし、彼が国王になれる可能性はほぼないでしょう。反対派たちの方が数でも勢力でも遥かに勝っているから。

あり得るとしたら、植民地自治政府の日本と同じ、宗主国米国が、そうしろ、さもなければ関係を切って、侵略して分割軍事統治をするぞ、と脅したときだけでしょうね。

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