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中東・イスラム世界との対話コミュのイランについて

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イランは今回の大統領選の結果を受けて国内が揺れていますが、政治的暴力への懸念と同時に、今後この国がどうなるのか大変興味もあります。それでイランのことをあまり知らない私にとって(私はスエーデンボルグ派のキリスト教徒ですが、マレーシアでヒンドゥー教からイスラム教に改宗した人権活動家の元で働いていたことがあり、イスラム教を全く知らないわけではないです)、いといろ皆さんにお聞きしたいことがあります。それは以下のことです。

今回の国内不安の一因として、貧富の差の存在があるようです(つまり一般庶民寄りの政治を行う現政権に対し、もっと自由が欲しい中上流階級が不満をもっている)。長くイスラムの教えによって国が運営されてきたイランで一部に大変な金持ちがいる(ラフサンジャニ前大統領などイランで一番の金持ちとのことですが…)のはどうしてでしょうか。イスラムでは経済的平等についてはどう考えられているのでしょうか。グローバリズムが世界を席巻する現在、この国でもいわゆる新自由主義(ネオリベラリズム)による経済運営が採用されてきたのでしょうか(少なくとも、アフマディネジャド大統は、そうではないようですが…)。

民主主義とは国民主権であり、おおざっぱにいえば多数決ですが、それにリベラルが付き「リベラル民主主義」となれば、少数派であっても自分たちの意見を表明し、他者とのやりとりを行うことによって賛同者を増やし多数派になりうることが可能な民主主義のことだと理解しています。今回の抗議行動には、この少数派が多数派になれない、つまりイランの政治にリベラルな要素が少ないことの不満が反映しているのではないかと思います。

これに対する答えは、イスラム政体は神権政治であり国民主権ではないとなるのでしょうか。このコミュティでのやりとりを通じて、シーア派のイスラムは、形式的なものよりも人間性(=愛[善意]+知恵、だと私は考えています)を重んじる懐の深いイスラムだという印象があります。シーア派の政体には、知恵や知性とその活発なやり取りが役割を果たす政治環境が生まれやすいのではないでしょうか。そうであれば、イランでもリベラル民主主義的なありかたが可能ではないかと思うのですが。

イスラム国で民主主義を発達させた国として、トルコ、イラン、マレーシア、インドネシアがあると思いますが、イスラムの教えに基づく民主主義のありかた、今後の発展の方向にとても興味があります。

それから、イラン革命を成功させたホメイニ師についてですが。今でもイランではホメイニ師は絶大なる存在のようですね。

イラン革命当時日本にいた私にとって、ホメイニ師=イスラム原理主義のシンボルという印象だったのですが(ヨーロッパの宗教改革の時代に、スイスのジュネーブで神権政治を行ったジョン・カルヴィンとダブります)、このコミュニティでのやりとりを読んでいて、イスラム原理主義=スンニ派のワッハービズム=反知性主義と思うようになっています。するとシーア派原理主義とはどのようなものなんでしょうか。知性を重視するシーア派にこのような意味での原理主義はそぐわないような気がするのですが。ホメイニ師は日本を含む世界で大きく歪められて伝えられているのではないかと思います。同師について機会があれば勉強してみたいです。

以上いろいろ書きましたが、皆さんのご意見をお聞かせください。

コメント(9)

スンニ派とシーア派の大きな違いのひとつとして、ウラマー(宗教学者、識者)の影響力があります。

スンニ派においては、現在影響力はほとんどないに、等しい状態です。自らをムフティー(イスラーム法の専門家)として、ファトワーをだすのは自由です。もちろん、ムスリムがそれに従うのも従わないのも自由です。

しかし、シーア派においては、宗教権威を頂点にしたウラマーの位階制度があります。

したから、宗教学院生である、タラベ。
イスラームの権威、スィカ アル イスラーム。ここまでをムカッリド(追従者)といいます。

そのうえに、イスラームの証 フッジャ アル イスラーム。
イスラームとムスリムたちの証 フッジャ アル イスラーム アル ムスリミーン。
神の徴 アーヤトッラー。
ここまでを、ムジュタヒド(法解釈の有資格者)といい。
そのうえに、
神の最高の証 アーヤトッラ ウズマーが君臨します。

この宗教権威があったからこそ、イラン革命は成功したわけです。
私もイランのいい所、もうひとつと思える所を知りたいです。
ファイサルさん、

ウラマーの影響力についのシーア派とスンニー派の違いを詳しく教えていただき有難うございます。そう言えばスンニー派が多い、マレーシアでは州のムフティがファトワを沢山出しますね。それに従うか従わないかは、各自の自由なんですね。

それに対してシーア派はウラマの権威の秩序が確立しているんですね。そうなるとウラマが発するファトワにモスリムは従わなければならないんでしょうか。シーア派は各自が理性や知性を使って宗教的真理を探究するイメージがありますが、ウラマの権威が強いことと齟齬を来さないんでしょうかね。
ZEKIさん、

イランという国はとても魅力的ですよね。今後中東で一番影響力の大きい国になりそうですね。ただ米国とイスラエルが本当にイランに戦争を仕掛けるか気になるところです。
mikionsさん

オバマはそこまで、程度が低いということはないと思いますよわーい(嬉しい顔)

いずれにしろ、イランには大注目です。

mikionsさん
シーア派は各自が理性や知性を使って宗教的真理を探究するイメージがありますが、ウラマの権威が強いことと齟齬を来さないんでしょうかね

との、ことですが、説明します。

シーア派では12世紀末頃までに、クルアーン、預言者とイマームの現行、合意、理性を法源とみなす考えが確立しており、これに基づいて中心的な概念として、イスラーム法学者による論理的推論に基づく法解釈イジュティハードがあります。

もちろん誰でも法解釈をおこなえるわけではなく、法学や法源学を修め、一貫した論理に基づいて法解釈を行うだけの能力をもたなければなりません。長年の研鑽のすえにようやく一握りの学者が到達できるほどの高度な学識がなけばれ、ムジュタヒドになれません

そのために一般の信徒は、自分の学識の有無にかかわらず、ムジュタヒドの法解釈にしたがわなければなりません、そして、その法解釈に追従(タクリード)する一般信徒を追従者(ムカッリド)といいます。

ZEKIさん、

NZからマレーシアに一時帰休のため、レスポンスが遅れてすみません。

私の日記にも書いたのですが、オバマ大統領は先日のカイロ演説で再度明言したようにイランと対話路線でいくのか、それとも今回もCIAの関与が言われているように前政権に引き続きイランの政権転覆路線でいくのか、あるいはイランとの対話を有利にすすめるための揺さぶりをかけているのか、どうもはっきりしません。

イランは独自の文化と宗教と深い人間味のあるとても魅力的な国でうから、そうやすやすと親米政権になってアメリカ化が進んで欲しくないですね。
ファイサルさん、

シーア派の宗教上の権威についてさらに詳しく説明していただき有難うございます。宗教共同体の秩序を維持するために、ムジュタヒドという制度を採用したんでしょうね。

ただ、ムカッリドであっても自分の頭で考えたことに対してムジュタヒドの見解を求めたり、またムジュタヒドに疑問点を問いかけたり、自分が納得するまでムジュタヒドを通じて追求したりすることなどは許されているのではないかと思ってます。
mikionzさん

私も全く同感です。
親米化とは、すなわち無秩序な拝金社会化を意味すると私は思っています。

イランは元々、誇り高きペルシャ帝国の血をひいています。
そして、1979年という、既にアメリカが世界を牛耳った時に革命を起こした尊敬すべき偉大な国だと思います。

そんな偉大な国民が易々と日本のようになるとは思いません。

私はイラン国民を信じたいと思っています。
個人の自由と無秩序な拝金社会化はコインの裏と表の関係であり、それこそがまさに、アメリカであり日本です。
アッラーの元、節度ある自由な社会化がイランではないでしょうか。

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