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中東・イスラム世界との対話コミュのパレスチナに向かう若者たちとの対話

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日本・イスラエル・パレスチナ学生会議という学生NGOがある。

彼らは確か2002年か3年から、毎年、JICAや日本交流基金や地方自治体の資金を受け、日本で、イスラエルとパレスチナと日本の学生の対話を継続的に行っている。

今回、私がお世話したのは、今期の事務局長と4年前の代表の学生たち。

2人ともすごくインテリで、かつ、理論家、かつ、行動派という頼もしい若者たち。

ずっと話し続けて、もう、お互いの人生や世界や日本で体験したことから、政治から、宗教から、恋愛から、もう思い出す限りの話をし続けた。

一番、私にとって収穫があったのは、日本人として生きる意味と、新しい世代への希望を見出せるようになったということ。

とはいえ、シリアとトルコで人生をすごす気持ちにはまったく変わりませんけど。

彼らは、世界や日本を理解したいという気持ちから、この紛争に満ちた地域で生きている同世代の人々と対話することに飛び込んだ若者たちで、結論から言うと、そのような実体験に基づいて、日本人としてどう生きるべきかを悩んでいた。

要するに、「他人の紛争に、他人が頭突っ込んで、偉そうなことを言う立場にないことはよくわかるが、かといって、あのような非人道的な暴力に対して沈黙し、何も行動しないのも間違っている。さらに言えば、この問題は中東だけに限った問題ではなく、世界中に普遍的に存在する、少数派への抑圧や人権侵害という問題のひとつである。しかし、その他人の紛争に口出しする前に、自らの国の将来やあり方を考えない限りは、何も意味がない。」ということを感じている若者たちであり、私もその意識を共有している。

私は彼らより10歳以上世代が離れているが、一方で、私の世代の人間と、私の実存はもう乖離しており、その点で、彼らに共感できる部分も多い。

私が、彼らに訴えていたのは、このコミュや、今回のガザ虐殺であちこちで書き込んだとおり、「イスラエルと米国を一方的に非難して、「アラブ」人やムスリムの政治的後身性や暴力の問題に対して沈黙してはならない。既存の「市民運動」や「中東研究業界」の最大の欠陥は、まさにその点であり、そして、そのような政治的な民度の低さは、要するに日本のナショナリズムや安全保障そのものを放棄して、「9条」と「平和」を掲げること意外何もできないサヨクによって、日本の知的言説がのっとられてきたことに起因する」ということ。

それに対し、彼らは、「一方の掲げる「正義」を素朴に鵜呑みするような幼稚なイスラエル擁護論もパレスチナ擁護論も「アラブ」擁護論もイスラム教擁護論も、いずれにも納得できないが、私たちにとっては、サヨクの問題は、もう意識にすらない。彼らは私たちにとっては、時代の遺物だから、批判するにも値しない。私たちの世代の問題は、サヨクではなく、幼稚なネットウヨクたちだ。」との主張。

お互いに、中東問題に対する危機感は共有しつつも、日本のナショナリズムの問題に対しては正反対。

私は当初「パレスチナ問題や「対テロ戦争」で、日本が米国の植民地として、国際法上や国内法上の合法性や日本人の安全保障を犠牲にしてまでも、米国の指令を実施することしかできないのは、要するに日本が米国に完全に安全保障を依存している上に、ナショナリズムが否定されているから、国益を論じる政治的意思決定プロセスが欠如していて、その状況で夢物語の「9条」や「平和」を語る人か、その状況をよく理解した上で、個人的・組織的な利益だけを追求している官僚と政治家のどちらしか政治的な行動ができないからであり、この構造的な問題は、日本のナショナリズムを立ち上げなおすこと以外によっては解決できない。日本でナショナリズムを立ち上げるのに、もっとも効果的な方法は天皇制を利用することであり、私たちが、近代日本ナショナリズムを考える出発点は北一輝だろう。」と主張していた。

彼らは「いまさら、天皇制とかナショナリズムを語られても、まったく理解できない。そういった思想や象徴が、どうして必要なのかが理解できない。サヨクはもう過去の亡霊だし、そう主張する幼稚なネットウヨクは、私たちにとっては有害な政治勢力としか思えない。」と反論。

ここで、まったく意見が食い違ったが、えんえんと話し続けて、私が納得できたのは

●サヨクの問題を語ることに意味を見出しているのは、どうやら私の世代が最後のようであり、彼らの世代はゴーマニズム宣言以降のウヨク化の世代になっているらしい。

●彼らには、「自分たちの問題を放り出して、他人の「正義」に酔いしれるサヨクは、遠い存在のおじさん・おばさんたちであり、彼らの世代の危機感は日本経済や政治システムのあり方にあり、その点、少なくとも、日本の失業問題や若年ホームレス問題などに沈黙し、「9条改正」や「ナショナリズム」を語る幼稚なウヨクこそ、批判の対象で、サヨク的な人たちは少なくともそのような社会的に抑圧された人たちの問題に関心を持ち、人道的な支援を行う人が多いという点で、むしろ許容できる。

●その点、政治的なナショナリズムをめぐる天皇制や9条などの問題にかかわらずに、若年ホームレスの問題や、国際貢献のあり方について、日本人として社会に根ざした運動を展開することを優先しているのが、彼らの世代の特徴で、彼らは、そのような同世代の若者たちが続々と誕生していることに喜びと希望を見出している。

とまあ、ここまで理解して、ようやく自分が「取り残されつつあるおっさん世代」になりかけていることに気がつきました。まあ、考えてみれば2001年からずっとろくに日本のメディアをフォローしていないし、日本社会に生活していないんですからね、当然かと。

で、私が彼らにそれでもなお指摘したことは

●緊急の課題である若年ホームレスや労働制度や国際貢献や世界経済の問題(これは要するに、彼らの世代が社会や世界でどう人生を生きるべきかってことですから)に取り組むのは、至極当然であり、支持する。しかし、本当に日本という国の建て直しを考えるのであれば、やはりナショナリズムを議論しなくてはならなくなるだろうし、そうすると9条と天皇制の議論は避けることはできないだろう。

●あなたたちの世代では、過去の亡霊になりつつあるサヨクは、確かに先細りであることは認めるが、私たちより上の世代では、確実に「知識人」として日本の言論を支配していることを問題視すべきであり、その最たる例が「中東研究」業界。彼らの言説によって、この地域の紛争を理解している日本人は、いつまでたってもサヨクの言説空間から逃れることができないという構造を理解すべき。

ということで、ようやく1週間越しの対話の結論でした。

彼らの世代には、彼らのような健全な問題意識と世界認識と行動力を兼ね備えた若者たちがたくさんいて、彼らは、「市民運動」化するのではなく、サヨクもウヨクも巻き込むような実効性のある政治運動や、企業への就職をステップに世界で活躍する道を目指していることを知り、すごくうれしかったし、勇気付けられた。

私は、日本人に対し日本語で語る意味を見失いかけていたが、彼らのような新しい世代の日本人とは、ぜひ、刺激しあいたいし、一緒に同胞意識を持ってかかわり続けたいと思った。

いくつか、彼らと共有するプロジェクトを思いついて、今はとっても前向きに日本という空間を捉えることができるようになった。

彼らのような健全な認識力と、政治的な行動の重要性と、具体的な行動の必要性をパレスチナの土地で考えた若者たちを巻き込んで、日本でUNRWA支持勢力を育てること、を、日本という空間に私がかかわる意味だと思う。

今回の収穫のひとつは、UNRWAという組織の政治的な意味が理解できたということ。

UNRWAは、政治的なマンデートがなく、人道支援だけに行動が限られていて、さらに、あいまいな国連決議によって暫定的に運営されている上に、無駄使いと組織的怠慢に満ち溢れたどうしようもない国連組織という理解だった。

しかし、それを十分に理解したうえで、UNRWAの現場で働いているベテランの知識人のパレスチナ人に「UNRWAには政治的マンデートがないが、UNRWAがパレスチナ難民に人道支援を継続しているという事実が、政治的な意味を持っている。つまり、パレスチナ難民への支援は、国際社会の失政であるパレスチナ問題の結果に対する国際社会の責務であり、ひいてはパレスチナ問題を解決することも国際社会の義務であるというメッセージをパレスチナ人に伝えている、という点で、単なる人道支援を超える意味があることを理解してほしい」と指摘された。

確かにUNRWAは組織的な運営能力に関して深い欠点を抱えており、官僚主義や無駄使いといった、日本の土建公共事業とまったく同じ問題を抱えているが、これは、国連決議やマンデートや組織管理構造が欠如しているのが原因であり、この問題は、日本国の外交を通じて、UNRWAへの運営改善のための支援や、新たな国連決議の採択を通じてのみ解決できる事項であるとしか言いようがない。

よって、市民としては、UNRWAを支持することが、既存の組織を活用する政治運動の中では、もっとも重要であり、かつ、それが、具体的にパレスチナ難民への人道支援にもつながるという意味も持っている。

UNRWAの重要性を訴えることは、同時に、そのような重要なUNRWAだからこそ、改革の必要があることを訴えることにもつながる。

ということで、私はUNRWAに対し、毎年10億ドル近い拠出金を提供している日本という空間で、UNRWA支持の運動を立ち上げることを、最大の目標とすることにした。

そして、その運動はデモや抗議文や決議文や署名活動なんかじゃなくて、パレスチナ人女性へのインカム・クリエイションと、日本市場でのビジネスの両立という、新しい運動として成立させることを目指したい。

幸いにも、このような試みを訴えたら、きちんと受け止めてくれる世代が育っているから、彼らと一緒に、日本という空間にかかわりたいと思う。

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