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理想の国家とは?コミュの終末戦争(ファンタジー)

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超芯輝さんが面白い物語を書いたので、ここに貼っておきます。

コメント(10)

 時は1999年8月、東洋のある国にある生命体が降りた。ある予言書ではそれを「恐怖の大王」と呼ぶ。それは遥か宇宙の発生と共にあった負の存在、物理世界を生み出している究極の力と言えた。その生命体は肉体を持たず、電磁波のような生命体である。その生命形態は、幽霊と呼ばれる存在とよく似ている。だがそれは、人間の生み出す負の感情を食べて生きている。それが彼らの栄養素であり、それを宇宙に満たすべく常に暗躍して来た。
 聖書の終末予言では、それを「悪魔」と呼んだ。かの存在がいよいよ地球に降り立ったことで、地球の終末戦争は始まった。

 生命体は地球のオゾン層を通過する際、予想以上に傷つきエネルギーを消費した。消費したエネルギーを補うため、一刻も早く負の感情を吸収しなければならない。そこで生命体は強烈な悪の心を持った人間を探した。人を人と思わぬ行為が平気ででき、人間としての感情を最も失ったできる限り傲慢な人間。何の罪の意識も同情心も持たず、力のない者を容赦なく地獄へ突き落とせる人間。強い差別意識と、さらには人間の自由や尊厳を否定した、最悪の全体主義的思想を持った人物。全てをパーフェクトに備えた悪人を見つけなくてはならない。
 最も強い悪臭は、犯罪者よりもむしろそれを裁く立場にある裁判官のような官僚達から放たれていた。この事実は生命体に大きな興味をそそらせた。姿を持たないこの生命体の最も眼鏡に適った人物、それはあろうことか、犯罪を取り締まる筈の警察組織の内部で見つかった。警視庁上層部に、最高の条件に適合した人物がいたのだ。彼はその男の魂を食べ、肉体を持つに至った。悪魔と呼ばれる存在にとって、人間の魂を食べて体を乗っ取ることは実にたやすいことだったのだ。こうして抽象的な宇宙の力は、限定された世界で個性を得ることが可能になった。悪魔がこの世に姿を現した瞬間である。
 男の周囲には同様の悪党が多かったため、悪魔としての仕事はとてもやり易かった。
 男は東大卒、出世コースまっしぐらのエリートだった。当時、交通機動隊の指導的立場に就いていたが、電磁波生命体に精神を乗っ取られて以降、人間離れした知能指数を以って瞬く間に公安部を経てトップまで昇りつめた。
 最初に彼が人間界で行なったこと。それは正義の心を持つ警察官に罠を仕掛け、次々と足を引っ張り破滅させることだった。警察組織内で公明正大な精神を持つ者は次々と駆逐され、警察組織から追い出された。
 攻撃は仕掛ける側が圧倒的に有利である。受ける側が事態に気づいた時には既に根回しが終わり、為す術もなく追放されるからだ。ある者は出世から外れた窓際族として、またある者は自主退職を勧告される形で。
 その行為に疑問を差し挟む者もいたが、多くの者は上からの制裁を恐れ、何もしない決断をした。男が賢かったのは、税金を横領して警察官の私腹を肥やす方法を次々と考え出し、彼らを富ませることで黙らせたのだ。元々強い独立心や左翼的志向のある者は面接で排除され、権威に盲従する保守的なタイプの人間のみを徹底選抜している組織であるが故、彼らを黙らせることはいともたやすかった。権力を振り飾せば簡単に彼らの良心は麻痺したのである。
 男の行為はそれだけに留まらず、これはと思う使えそうな女性は全て自分の愛人にした。これも実に簡単だった。周囲から圧力をかければ誰一人として拒む女はいなかったのだ。部下の妻であろうが婚約していようが容赦はしなかった。どんな女性も、天才的頭脳を駆使した社会的圧力と男がもたらす悪魔的快楽の前に屈従し、男の愛人になるより他なかった。
 こうして飴と鞭を使い分けることで人心をコントロールし、日和見菌を完全に掌握した後、残った善玉菌はもはや現代の警察組織には合わないとの理由で駆逐されて行ったのだった。
 警視庁を完全に支配した後、男が実行したこと。それは、法律を自由にコントロールするため、政治家や司法との癒着を強化することだった。
 彼が目指すこの国での最終目標は、警察組織による独裁政治の実現だった。なぜそれを目標にしたか?その理由は、彼がこの国における二つの特徴に目をつけたことによる。一つは、この国の最大の組織は警視庁であること。最大ということは、他のいかなる犯罪組織を差し置いて最強の力を持つことを意味する。この事実を利用しない手はない。もう一つは、この国ではかつて独裁政治が行なわれた事実があったことだ。第二次大戦中、この国は軍人により支配され、人々が気づかぬうちに独裁国家となっていた歴史がある。再び過去の歴史を再現させることは容易である。
 それが実現した時、この国の全ては彼の思うがままに動き、ユビキタスのテクノロジーを使って国民をロボットのように支配することができる。コンピューターチップのインプラントを拒否する者は、働くことも物を買うこともできなくすればいいのだ。その前身として、国民総背番号制をさらに一歩推し進めた住基ネット法案を通過させなくてはならない。今後の活動のためにも、政治家との癒着は必要不可欠だった。
 男はある人物に目をつけた。その人物の名は安倍晋三。徹底的なタカ派であり、親族は軍事産業を営み、同じ右翼思想を持つ者として警視庁との繋がりも強かった。小泉首相が引退した後、次期総理として最も有力視されている人物である。男は安倍晋三を手駒として徹底的に使った。彼は実によく動いてくれた。同時に彼を次期総理大臣にすべく、全面的なバックアップを図った。
 男はそれと並行し、官僚が恒久的に儲かるシステムを天才的頭脳で次々と考え出し、他の省庁にも協力を呼びかけ、続々と自分の支配下に組み込んで行った。悪の心は悪魔が最も愛するもの。彼はそこにつけ込むのがうまかった。政治家も次々と彼の手中に落ち、自民党は事実上、彼の思い通りに動く手先機関となった。何しろ彼には金があった。金が必要になれば交通違反を取り締まり、違反切符さえ切れば無限に金は生まれるのだ。その力で小泉首相に圧力をかけ、政治改革を実現させるように見せながら、公益法人に大量の金が流れるよう逃げ道を作らせた。
 男にとって幸運だったのは、悪の匂いを嗅ぎつけ、公明党までもがすり寄って来たことだ。これにより、マスコミの支配も容易になった。マスコミをコントロールすれば、世論の操作も自由だった。都合の悪いことから国民の目を逸らしたり、債権を大量に発行して追加予算をつける口実を作ったり、犯罪が発覚しても立場の弱い者に責任をなすりつけて逃げたり、本来必要のない物を必要だとして国民を洗脳することが可能になる。マスコミ関係者もまた道路特定財源の恩恵にあずかってる人物が多かったので、実によく言うことを聞いた。既に司法との連携は交通裁判や癒着している企業を守ることで多額の利益を生んでいたが、さらに族議員やマスコミもどんどん配下に治めて行き、世論や法案も自由にコントロールして金を生み出す黄金のシステムが徐々に彼の下に生まれつつあった。彼が地球に来てからわずか数年で、このような黄金のシステムを我が物にしたのだった。
 遂に安倍晋三が総理大臣になる日がやって来た。
 マスコミを使って優しい人、正義の人というイメージを国民に植えつける宣伝して来た成果だ。
 この年は悪魔にとって独裁国家の礎を築き上げた記念すべき元年と言って良かった。
 以前から構想していた「国民の自由を制限し、はみ出た者から金を奪う」法案を片っ端から強行採決で成立させた。
 そこにはもう国民の意志というものは存在しなかった。
 国家事業という名の下に自然破壊を強力に推し進め、多くの国民の権利が踏みにじられた。
 役人はまた悪魔の言うことによく従った。彼らには良心の呵責というものが完全に麻痺していた。これがまた悪魔好みだった。
 飲み水や食べ物の化学物質による汚染、それがもたらすアトピーという病気も広がった。国民の中には真相を解明して指摘する者もいたが、そういった声は一切無視。国の定めた基準通りにやっているから問題はないとして一蹴した。蜜蜂がいなくなるなど生態系が明らかに破壊されたが、公益法人から金を受け取っている有識者は原因を知りながらも声を揃えて不思議がり、真相に関してはすっとぼけた。
 マスコミもコントロールしているため、国民の人権が踏みにじられても真実は報道されず、国民の知識や判断までをも制御することが可能になった。これは予測以上の効果を収めた。ライブドアという会社は官僚の天下り先の受け皿を拒否したばかりに、東京地検に言い掛かりをつけられ、社長は刑務所へ送られた。国民にはライブドアが捕まった理由がまるで分からない。何か悪いことをしたのだろうと何となくそう思った。その結果、世間ではライブドアを持てはやすことがタブーになる空気となった。これなどはマスコミによる情報操作の典型的な成果だ。
 もはやマスコミと民意は全くの別物と化した。むしろマスコミは利権を生み出すための宣伝の場だ。テレビのどのチャンネルも例外ではなかった。国にとって都合の悪い事実を報道した場合は、テレビ局に圧力をかければいい。それでも言うことを聞かなければ、公安部を使って番組責任者に嫌がらせをすればいい。それでも言うことを聞かなければ、特殊部隊を使って邪魔者を抹殺してしまえばいいのだ。
 警視庁は、悪質な人間を捕まえる本来の仕事は忙しいとの理由をつけて放棄し、全ての人員を総動員して路上に立たせ、権力にものを言わせて半ば強引な言い掛かりで違反切符を切りまくった。今までそんな仕事をしたことのない者まで総動員したため、中にはイヤイヤ職務に就く者もいたが、以前に自分の部下だった機動隊は完全に洗脳済みで、喜んで国民に因縁をつけた。
 同時に些細なことも違反にして罰金を取れるよう法律をどんどん増やしたため、両者は連携して利権を持つ者にあり余る利益を与えた。あまりに常識外で法律にしにくいことも、条例という形から入って国民の意識に定着させる手段をとればいいのだ。その範疇は車やバイクの運転者だけでなく、自転車や歩行者にまで及んだ。傘を差して自転車に乗ったら罰金、自転車のベルを鳴らしたら罰金、20歳以下の者がアルコール飲料を購入したら罰金、20歳以下の者が11時過ぎに出歩くことも禁止。
 飲酒運転による交通事故が増加しているかのようにマスコミに嘘の報道をさせ、飲酒運転の恐怖を徹底的に煽った。この作戦も大成功で、料理に使われるほんのわずかなアルコールさえも機械で検知し、50万円の罰金をとることができるようになった。この法律の強化は、場合によっては同乗者やアルコールを販売した者からも破格の罰金がもぎ取れるので、まさに大成功だったと言えよう。免許証を取り消されたら再び最初から取り直さなければならないので、これもまたかなりの収入源になった。それでいて官僚OBの年齢に配慮し、老人の運転による事故の増加という情報は極力伏せた。
 こうしたの手口は日に日に過激になり、もはやとどまることを知らなかった。
 警察官は暇潰しに車内を見せろと言い、拒否した者は連行して公務執行妨害で50万円以上の罰金を支払わせた。これも司法との連携で可能になったことの一つである。
 駐車違反の定義を厳しくし、配送業者を狙い撃ちにしてお金を巻き上げた。その金額も1万5千円から1万8千円、さらには2万3千円と上げられるだけ上げ、国民に黙って法律は変えられた。しかも警察に文句を言えないよう汚れ仕事は民間に回した。
 公務員は様々な手当てやボーナスが増え、どんどん裕福になる一方、国民はどんどん貧乏になり、民間の会社はどんどん潰れて行った。この現象はマスコミによって、勝ち組・負け組みという観念に変形された。
 ここまで順調に行った悪魔だったが、ここに来て少々の誤算が生じた。悪のエネルギーが強くなるとそれに比して対極のエネルギーも強くなるようで、安倍が総理になった頃から民主党を中心とした野党が国民の支持を集め始めた。国民は確かに馬鹿だったが、この国にもわずかに民主主義は残っているようだ。悪魔にはそれが邪魔でならなかった。以後、野党の存在は悪魔にとって目の上の瘤となり続けた。
 右翼思想を地で行き、防衛庁を防衛省に格上げしたり、有事の際は国民の財産を奪う権利を有する等の法案を通し、全体主義国家を目指して躍進して来た安倍首相だったが、その結果は国民の猛反発に遭い、精神的にまいってしまった。その後を受け継いだ福田内閣は順調に安倍路線を踏襲したが、彼も国民を甘く見て、思い通りにコントロールできない事実に逆上し、尻をまくって辞めてしまった。
 さて残る手駒は誰か?もはや自民党には麻生しかいない。当人は意欲的であったが、どうも悪魔にとっては引っ掛かるものがあった。このバカは時々本音を口走って、悪魔をドキッとさせるのだ。
 悪魔は最後の尖兵として麻生を首相の座に就かせたのだが、自民党の支持率は急落、このままでは衆参両議院とも勢いづいた野党勢力に奪われてしまう。さすがに永い歴史を持ち、神の国と言われただけのことはある。なかなかもってこの国は、最後の一線で手強い。欧米諸国の方が支配するのは楽だったかも知れない。ヨハネの黙示録は神の勝利で終わっているが、そんなことはさせまい。ヨハネの予言の逆を突くため、彼らの想像もしないアジアの最果ての国から着手したつもりだった。それがここに来て追い詰められるとは。これが限定された物理世界の宿命なのか。
 いやいや落ち着け。マスコミはまだこちらの側にある。マスコミを使って野党勢力を潰すのだ。
 悪魔はライブドアにしたのと同じ手口を使った。野党第一党である民主党の党首、小沢一郎に東京地検を使って言い掛かりをつけたのだ。小沢一郎は政治献金の問題で失脚、さらに悪魔は東京地検の判断に疑問を持ったテレビ番組に次々と圧力をかけた。
 いつしか小沢一郎は悪い人というイメージが国民の意識に刷り込まれ、小沢の復帰は絶望的になった。さらなる駄目押しとして、マスコミを使って「自民党の支持率が上がった」という嘘の報道を国民に吹聴した。
 だがこの作戦は両刃の剣だった。政治献金の問題では自民党の方が遥かに汚れていたからだ。週刊誌では具体的に政治家の名前さえ列挙されている。自民党は責められず、小沢だけが責められるとあっては、さすがに国民も何かがおかしいと気づく。自民党と警察が癒着していることを却って世間に宣伝しているようなものだ。
 だが悪魔は必死だった。何とかして古い保守的な世代と公務員を味方につけ、選挙に勝たねばならない。どうせ若い奴は選挙に行かないのだ。反自民党の有権者を分散させ、自民公明支持者を一点に集めれば、まだ勝てる。今までもそうして独裁政権を保って来たではないか。若い世代を分散させ、自分のことしか考えない古い世代の力を一点に集中させるのだ。今まで続いて来た「伝統」である、官僚とのあらゆる癒着や集金システムを持つ、与党第一党としての利権を守るのだ。そのためなら金に糸目はつけない。
 この国の古い世代の魂には、悪魔の大好物であるエゴのエネルギーがまだまだ豊富にあった。
超芯輝さんから、了解を得てぱくりました。

探偵が、その真実を掴みました。

超芯輝さんは、このファンタジーをぱくりたい人は御自由にと太っ腹です。

ある有名な作家がこれを読んで感激していました。

 選挙は僅差で自民党の勝利に終わった。男が考えたこと。それは、選挙の開票作業で不正を働くことだった。
 公正に開票が行なわれていれば、民主党の圧勝で世の中は変わる筈だった。開票作業でインチキすることは、これこそ本当の独裁国家の姿と言えた。
 考えてみれば、買収されないよう破格の高給をとっている裁判官でさえ、モラルもなく普通に汚職をしているこの国では、開票作業に細工を施すことなどむしろ当たり前の行為であり、造作のないことだったと言えよう。
 結局この国は悪魔の手に堕ちた。
 国民はこの国がインチキだらけと知りながら、一刻も早く自分もそのインチキの恩恵にあやかりたい、自分もそこに加わりたい、それが勝ち組になることだと思い、必死に努力するようになった。だが、それははかない夢でしかなかった。なぜなら、その恩恵は他の多くの国民の犠牲の上に成り立つ性質のものだったからだ。確率的には100分の1にも満たない。
 そのストレスゆえ、年間の自殺者は遂に10万人を越えた。
 国民の自由は益々制限され、情報も制限され、稼ぎの半分は税金に持って行かれ、官僚・政治家・悪徳企業の富を増やすため、今日も家畜として寝る間もなく働かされる運命が待っているのだ。
 この地獄の苦しみから救われる方法、それは自殺しかなかった。それが唯一、ウジ虫にも等しい人間に神が与えた救いだった。

(完)
とことん浮かばれない結末でしたね。

余りにもリアル過ぎます〜これも早速パクリます。

ファンが首を長くして待っていますからハート達(複数ハート)

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