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THE 感動する話コミュのサカ君のお母さん

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サカ君と知り合ったのは日本で。彼がまだあいさつ程度しか日本語ができなかったころだったと思う。そして今、私はサカ君の故郷、インドネシアのバリ島に留学し、明日、その留学も終了となる。サカ君は私が一番最初に住んでいたホームステイ先から徒歩で行ける範囲に住んでいて、何かと助けてくれた。以前、
「観光業を選んだ理由」というタイトルで書いた、あのサカ君のことである。

サカ君はバリ人。そして王族階級。家に家系図がドン!と貼ってある。

私が初めてサカ君の家に行ったのはバリ島に入って、2週間ほどしたころのことだった。彼のお母さんはミシンを動かしていた。暑そうにしながら。扇風機が彼女の体を冷やしていた。

ソファに座り、話をしていると、お母さんが出て行った。しばらくすると、ビン入りのお茶を2本持ったお母さんが現れた。
「飲んでください。」と彼女は微笑んだ。そして彼女は続けた。「息子に親切にしてくださってありがとう。あなたのことはサカから聞きました。バリで困ったことがあればいつでも頼ってください。」とそう言ってくれた。サカが通訳してくれた。サカが続ける。「cintaさん、ホームステイ先の食事大丈夫かしら、お腹壊してないかしら、友達できたかしらって毎日何度もcintaのこと心配してるんだよ、ママは。」と。いつの間にか扇風機の風が私の体を冷やしてくれていた。お母さんは私に扇風機を当てて、自分は汗だくで仕事をしていた。

そして今日。サカの彼女のトレスナちゃんがアパートに遊びに来てくれた。民族衣装のスカート、サロンを持って。実はサロンの直しを頼んでいた。サカのママができるからと持って行ってくれたのだった。ピンク系の色合いの美しいサロン。出来上がりは満足。直し代を払おうと、トレスナに金額を聞くと・・・

「これ、サカのママがやったでしょ?サカに親切にしてくれたお礼だから、直し代なんていらない。それよりもまた、バリに遊びに来てほしいって言ってたわ。」

私はまたバリに戻ってこよう、そう思った瞬間だった。

『情けは人のためならず』という言葉があるけれど。私はサカに日本を知ってほしくて、そして迷子になったらかわいそうだとおもって、いろいろ連れまわしたり話をしたり・・・。そんなことしか私はしていないのに。サカは「本当にそれが一番うれしかった。」と彼はそう言った。

サカは私が魚を嫌いなことも、してほしくないことも知っている。そればかりか私の彼氏までも尊敬してくれて、優しく接してくれている。そして、「cintaのお願いは絶対聞きます」と彼は言う。「cintaは僕に親切にしてくれた人。あなたがいなかったら僕は日本で自殺していたかもしれない」と。「その恩返しをさせてください」と。

小さな親切(おせっかい?)はバリ島で、私を助ける大きな糧となった。「情けは人のためならず」で、結果私を救うカギになった。今私のインドネシア語は何とかコミュニケーションレベルになった。今度はまた、日本にいるインドネシア人を助けてあげたい。

それが、私を留学中に支えてくれたサカや、サカのお母さん、トレスナちゃん、彼氏、先生たち、そして、なんだかんだで送り出してくれた両親への感謝の気持ちを表す物になると信じているから。小さくてもいい。小さな親切が広がってくれたらとも思うから。そして何より、私の大好きな、愛するバリをたくさんの日本人に好きになってもらいたいから。

サカのお母さんが手掛けたこのサロンを私が身につける日が、サカとトレスナの結婚式の日でありますように・・・。そして私がまたバリに戻ってこれますように・・・。

つまらない文章を読んでくださってありがとうございました。

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