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アナタが作る物語コミュの【女友達】 セリ・ナズナ

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 登場人物の名前は春の七草から。
 セリ・ナズナ・御形(ごぎょう)・ハコベ・仏の座・スズナ・スズシロ。
 だから少し変かも。

 後編は勝手に動き始めてできてしまいました。
 なので前後編で7900文字ちょっと長いです。初出 09/02/19



前編 女王様と僕   ブティックひよこ


 腐女子でオタクのお隣さんで、同じ歳のセリに、僕、仏座(ブツザ)ナズナは幼稚園の時から、高校に入学した今の今までこき使われている。

 ワンパクだったという幼稚園児の僕は、同じ幼稚園児だったセリにケガをさせた。
 その時のケガはセリのあごの下にまだうっすらと残っている。
 今でも5センチほどの長さで、幼稚園児には大ケガだっただろう。あまり覚えていない。
 母はその責任を取ってセリと結婚しろと言っている。女の子の命の顔にケガをさせたのだからと。
 今どきそんなバカなと僕は思うのだが、罪悪感は持っている。
 なによりセリが忘れさせない。

 腐女子のセリは、BLの同人誌を作ってはコミケやネットで売っている。
 そのモデルに僕を使うのだ。
 制服のワイシャツのボタンをはずせ。可愛らしく座れ。なみだ目で見ろ。
 僕が嫌がるとあごを上げてキズを見せつけるようにして、「ナズナのくせに逆らう気!」とにらむ。
 僕は逆らえない。最近では猫耳にメイド服で猫のポーズをさせられる。
 学校じゃ優等生で、バレンタインにはチョコが20個やそこらは届く僕が、セリの部屋では変態だ。

 だいたい、自分をモデルに描いた、男同士のカラミのイラストに、消しゴムをかけさせられる身にもなって欲しい。

「いいかげんにしろ!」とどなったら、

「出て行け!」とどなりかえされた。

 そして、セリは僕の脱いだ服を床から拾うとしっかりと抱きしめた。
 失敗だった。僕はその時も、猫耳メイド服だった。
 耳をたたきつけ、エプロンを取り、セリの部屋を出た。幸いセリの母親は居なかった。
 セリの家と僕の家は隣り合わせ。約10メートルの間、誰にも見られなければ、戻れる。

 セリの家の塀からこっそりと外の様子をのぞくといきなり目が合った。

「御形(ごぎょう)先輩!」

 同じ高校の3年生、御形だった。
 僕と同じ1年生の女子達には人気の美形で、しかも3年生なのに生徒会長をしている。

「きみは?」

 答えられるわけは無い。おかっぱのストレートのかつら、フリフリのワンピース。
 男だって気がつかれない事を祈りつつ、なるべく高い声を出して聞いた。

「そ、それより先輩。なんでこんな所に?」

 思わず首をかしげて、にっこりと笑ってしまう。

 受験生の御形は駅前の塾に通っている。
 塾の定期模擬テストに遅刻しそうになって、近道の裏道に入り込んだという。
 セリの家に置いてある僕の自転車を取り出して、

「乗って下さい。送ります」

 思わず言っていた。
 御形を乗せて走り出した時、セリが玄関を出てくるのが見えた。

 あとで落ち着いて考えたら、自転車を貸してしまえば良かったのだ。
 送り届けて家まで戻ったら、案の定セリが玄関で待っていた。
 フリフリ女装のまま、御形先輩を乗せて自転車を疾走する僕は、もしご近所に見られていたら、言い訳はできない。
 僕の行動に、カンのいいセリは何事かを嗅ぎ取ったのだ。

「ふ〜ん」

 自分の勉強机の椅子にふんぞり返りながら、僕と御形のからみのイラストを見ながら、セリが言う。
 そのイラストは学校のその手の女子達に結構高値で売れていた。
 僕はセリのベットに座って、本物のなみだ目だ。

「つまり、あながちあたしのでっちあげじゃ無かったわけねぇ」

 洗いざらい僕は白状させられた。
 入学式の生徒会長のスピーチで見て以来、僕は御形に片想いだ。
 僕は多分、性同一障害だ。

「変だとは思っていたのよねぇ。嫌がる割には、女装するとさまになってたし…」

 セリはなぜか元気が無かった。その手の話は大好物で、大騒ぎをするかと思っていた。
 服を返してくれて、帰っていいと言った時も、どことなく悲しそうだった。
 想像と現実は違う。現実を突きつけられてセリはとまどっているのだろう。
 大騒ぎをされなくて、むしろほっとした。


 翌日、学校の廊下で御形とすれ違った。
 御形が僕の顔を見て驚き、まじまじと見ている。

「なにか御用でしょうか? 御形先輩」

 僕はなるべく低い声で聞いた。

「あ、いや…。
 あぁ、きみ名前は?」

「仏座ナズナといいます。それがなにか?」

 名前を聞いただけで御形は行ってしまった。けれど僕の寿命は確実に縮んだ。

 数日たってセリに呼び出されて、セリの部屋に行った。
 また漫画かイラストのアシスタントだろう。

 部屋に行くとこれを着て、と女物の服を渡された。

「はいはい」

 もう、慣れっこだ。性同一障害の事も話してしまったし。やけくそな気分で着替えた。
 ふりふりでもチャイナでもなかった。
 ごく普通の女の子の服だった。
 セリらしいセンスの良さで、おとなしめの水色のワンピースに同系色のカーディガン。

「はい。これも」

 簡単な化粧道具だった。

「応援するわ。あんたの恋」

 あの後、御形がセリの家に来たという。
 仏座ナズナ似の、セリの家から出て来た女の子の連絡先を知りたいという。
 お礼を言いたい。理由はそれだった。

「だけど、それだけでそんな手間ひまをかけるわけ無いわ。
 あれは、あんたにひとめぼれね」

 そうセリは言う。

 そして、今週の日曜、御形に会わせると約束をしたと、恐ろしい事を言った。
 この服を着て、お化粧をして、女の子として会えと言う。

「服も化粧品も全部私のおごりよ。アシスタントのお礼。今までのね」

 恐ろしい。うれしい。そんなバカな。僕はセリにだまされている。どうやって。……。……。
 まともな考えは浮かばなかった。

 その日からセリの特訓が始まった。歩き方、話し方、しぐさ。
 すじがいい、と誉められた。
 もともとガサツなセリよりも、男らしくないと言われていた僕のほうが、女らしいんじゃないかと思っていた。
 セリの部屋で好きなだけ女の子らしくできる事は、うれしかった。

 隣町の駅前が御形との待ち合わせの場所だった。そこなら、知り合いと会う事も無いだろう。
 駅のトイレでワンピースに着替えた。
 スキをみて、セリが掃除中の看板を道具入れから出してきて入り口に置いたから、だれも入って来なかった。セリのその手の行動力は本当に感心する。

 カフェに入り、注文するのはキャラメル紅茶ラティ。セリの指示だ。
 本名は言えないけれど、と断って「スズシロ スズナ」と自己紹介した。
 そしてセリの作った身の上話をする。
 ひとりっこ。男っぽいといじめられ登校拒否気味。ひきこもり。
 仲良しのセリの家に時々遊びに行く。

 見事に僕の本当を織り交ぜて、学校で会わない理由も作り、セリはストーリーテラーだと思う。

 父の仕事の関係でもうすぐ海外に引越しをする。
 どこかはまだ知らない。でも会えなくなる。
 何年か後には戻ってくる予定だけど。

「また会えるといいわね」

 口の前で両手でグーを作り、首をかしげて笑って見せる。
 セリに散々練習させられた。
 
「うん。うん」

 何度も御形はうれしそうな顔でうなずいた。
 何時間も僕らは話し続けたが、御形に僕が仏座ナズナだとはばれなかった。
 駅の改札で御形と別れ、彼の姿が見えなくなると同時にセリが現れた。

「よくやった。ナズナ君」

 まるで、スパイの女上司のような口調で言う。
 まだ夢見心地で余韻に浸っていた僕には、女王様で腐女子のセリも恋の女神に見えた。
 セリに抱きついた。人前だってかまわない。隣町だし女同士だし。
 手を離したら、セリが真っ赤な顔をしていた。
 あんな漫画を描いているのに、素顔のセリはおくてなんだと思った。


 翌日、学校で御形とすれ違った。僕の顔をじっと見ているので、僕はハラハラした。

「なにか?」

 そう聞くと御形は真っ赤になって

「いや」と言った。

 だから思わず「生徒会の仕事、手伝いましょうか?」と言ってしまった。

「いいのかい?」

 セリは『ばれたらどうするの』と怒ったけれど、御形がうれしそうだったので、僕は後悔しなかった。
 いつもは大勢で、でも何回かはふたりきりで生徒会室で書類を整理したり、コピーをしたり。

 ある夕方、御形が

「きみは僕の好きな人に似ているんだ」

 そううちあけた。

「今は会えない。でもいつか必ず会うってふたりで誓った」

『今、成田から出発する。忘れないで』

 そんなメールの後、僕は携帯の番号を替えた。
 セリの指示だった。
 御形のつらそうな顔に胸が痛んだ。でも、うれしかった。

 本名も言えない。家族と移り住む国の名前も言えない。そこは今時携帯の使えない国。
 怪しい事はボロボロある。なのに御形は何も疑わず、僕を想ってくれている。
 会ったのは一回きり。あとはメールと携帯だけ。それなのに。

 春が来て、御形は卒業し、遠くの大学で一人暮らしを始めた。
 いつか必ず会えるよ。御形。

 セリの壮大な計画はまだ続いている。
 僕がだれにもばれないほど女の子らしくなったら、日本に帰って来た事にするのだ。
 そして、御形に会いに行く。

 僕は、いえ私は、医者に通いカウンセリングを受けた。
 嫌がる私をセリが説得した。『これからもうそをついて生きていく気?』
 セリだって、BL本を売ってる事を親に隠しているくせにね。

 もうすぐ、ホルモン注射も受ける。正真正銘の性同一障害と認められたのだ。

 私に打ち明けられた母は、一日、半狂乱で泣き続けた。
 セリの母親が来てふたりで泣きあって、それから一言「ああ、疲れた」と言って、セリの母親が持って来たプリンを食べた。
 セリの母親が私の家に来たのだって、母の好きなプリンがお土産だったのだって、みんなセリの差し金だ。

 何日か後、私がお風呂に入っていると

「私も一緒に入っていい?」と母が言い、断ると

「やだぁ、女同士じゃないのぉ」と言った。

 それから、

「今のうちに男の体も見ておきたい…」

 しんみりと言われて困った。

 高校の卒業まで学校では男で通すが、家では少しずつ女物の服を増やしている。

 御形が大学を卒業する前に、女の子として御形に会いに行く。
 その日をセリは舌なめずりをしながら待っている。
 そのへんの話をネットで小説にして書くつもりなのだ。

 その小説はヒットしてその印税で私は手術を受ける。セリの予定ではそうなっている。

 でも、私は知っている。セリの母親から聞いた。
 長い間の私への片想いを、セリは泣いて乗り越えた。
 だから、もう少しセリの計画につき合おうと思う。

 あごのキズが自分で勝手にすっころんでつけたものだという事を、打ち明けた時のセリの顔を、私は忘れない。
 そのセリのうそに、娘が欲しかった私の母が乗っかって、私にセリと結婚しろと言い続けていた。もちろん母のそのずうずうしさも私は忘れない。

 御形が私が男だった事を受け入れられなかったら、私の恋は終わるのだろう。いいえ、きっと終わる恋だと思う。受け入れられるはずは無い。
 でもそれまでは輝いていたい。優しくて、繊細で、そしてずうずうしい。セリや私の母。そんな女達の、私もひとりなのだから。

 そして、終わってしまったら、泣こうと思う。セリや母のように。
 涙が枯れて、また歩き出せるまで、泣こうと思う。



後編 最高の女友達   乙女座乙女座


 御形(ごぎょう)とふたりで隣町のカフェで会ってからだと、3年。
 御形が高校を卒業してからでも2年半。

 そして、私、仏座ナズナが女として大学に入り、半年たった。もうだれも私が元は男だとは気がつかない。
 女友達もたくさんできた。毎日セリと手をつないで同じ大学に通う。
 セリとは一緒に化粧品を選び、服を買いに行く。
 サイズが同じなので、貸し合ってる。

 ああ、そうじゃない。
 セリは私にはかわいい服を買えと言うのに、自分にはかまわない。
 だから私は、私の服を無理やりセリに貸す。
 セリは髪だって、まるでしめ縄みたいな三つ編みを1本だけ。
 恋なんてしない、BL作家として一生を生きると言っている。

「なんで私は性同一障害じゃないんだろう。男になりたい」

 そんな事を言って、私に

「性同一障害って、あんたの考えてるような気楽なものじゃないのよ」って、さとされたりしてる。

 でも、そうじゃない。男だったら私と恋ができるからなのよね。
 ごめんね…。私が女になってしまって。
 
 ご近所のうわさも今では下火になった。時々落ち込んでいた母も、その度にセリの母親に愚痴をこぼし、立ち直り。今では私と化粧品の情報交換をするまでになった。


 そんなある日、突然セリに言われた。

「今度の日曜、あの時と同じ、隣町の駅前で、あんたを御形と会わせるわよ」

「ど ど ど ど ど  な な な な な」

 私はなにを言っていいのか分からず、セリはお腹を抱えて笑った。

「もう遅いわ。あんたが帰って来たって御形に知らせちゃったもの。
 だいじょうぶよ。あんたはすっかり女の子だわ。それもとびっきり可愛い。
 ね?」

 どうしてセリはいつまでも自分勝手な、女王様なんだろう。

 でも、御形に会えるのはうれしい。ふたりでその日着て行く服を選んだ。
 いいえ、セリが選んで私に押し付けた。

「あの手の男はこういう大人しすぎる服が好きよ」って。

 白いふわりとしたワンピースと薄いピンクのカーディガン。
 もう少しおしゃれがしたいと私が言ったのに、セリは受け付けなかった。

 当日「変じゃない?」何度もそう聞く私に、セリは「さっさと行きなさい、遅刻をする気?」と追い出した。

 改札口が見えてきて、その向こうに御形の後姿が見えた。後姿なのに、2年半ぶりなのに、御形だとわかった。
 新しい白いミュールのヒールが急に高くなった気がした。
 ここまで来て怖くなる。
 御形になんて言おう。いえ、だまし通したい。
 でもだまし通すなんてできるのかしら。していいのかしら。

 ゆっくりと御形が振り返り、すぐに私に気がつき手を振った。

 ちょっとだけ残念に思う。
 あの頃より、ずっと女の子らしくなったと思っていたけれど、ひと目でわかってしまうなんて。

 改札を出て、御形の前に立って、言葉が出なかった。

 御形が少し身をかがめて、私の耳のそばで、

「久しぶり、ナズナ」

 と言った。

「久しぶり」私も言おうとして、真っ白になった。

 今、御形は私をなんて呼んだ? 女の子バージョンの私は、スズナと名のっていた。
 ナズナは。ナズナは。・・・。男の子だ。

「セリに全部聞いた」

 なんですって?

「大学に入って、一人暮らしを始めてすぐ、セリが来て聞いた」

 そんなに前に…。

「信じられなかった」 

 それは、そうよ。だれだってそう。

「それからだまされたって腹が立った。
 もう二度ときみに会いたくない。そう思った」

 涙が…浮かんだ。
 セリ…ひどいよ。こんな再会…。ひどい。

「でも、何度もセリは会いに来て。
 ナズナはいい子なんだって。本気なんだからって。
 そして、ささいな障害には目をつぶってくれって。

 ささいじゃないよねぇ」

 うん…。そうね。御形。男だもん。
 ばかセリ。でも、終わった。終わってしまった…、私の恋。
 いいえ、初めから終わっていた。涙が落ちた。

「最初から、全部白紙でナズナを見てくれって。

 ずっと知らせてくれていた。
 きみが医者に通っている事も。
 ホルモン注射で吐き気に苦しんだ事も」

 そんな事まで。ばか…。ばかセリ。涙が落ちる。止まらない。

「きみの写メも送ってくれた。
 ほら、かわいくなったでしょ、ってメールがついてた」

 ほんとにばかなんだから。

「それで思い出した。
 最初に会った時。
 僕を乗せて、一生懸命に自転車をこいでいたきみの事。
 途中で自転車を貸してくれればいいって気がついたんだけど、きみがあんまり一生懸命なんで言い出せなかった。
 女の子にこがせて、ふたり乗りをしてるんだから、すごく恥ずかしかったけれどね。
 塾の前に僕を降ろして、真っ赤になって、また一生懸命に自転車をこいで帰って行くきみの後姿を僕は好きになったんだ。
 男とか、女とか、そんな事考えてなかった。

 あ、そんな事はないか。女の子だって思い込んでたからなぁ」

 ……。

「生徒会室で、一緒に残って、雑用をしていた事も思い出した。手伝ってくれてありがとう」

 ええ…。私も……。覚えてる…。大事な思い出…だった。
 涙で御形が見えなくなった。

「だから、まだ自分の気持ちがどうなるかわからないけれど、最初からやりなおしてみようかと、セリに言った」

 涙が…止まらなかった。信じられない。ハンカチを両手で口に当てて泣いた。
 ばかセリ。なんでも自分だけでやっちゃうんだから。女王様でばかなセリ。

 ほんとは男の私が好きで、今だって好きで、それなのに。
 しばらく泣いていたら、御形が困ったように、耳元で

「そろそろ泣き止んでくれないと、みんなが見てる」

 びっくりして顔を上げた。そんなに見ている人はいなかったけれど、駅前の人ごみの中で目立っている事は確かだった。
 私が涙を拭くのを待って、御形が手を差し出した。
 その手に私はつかまって3年前と同じカフェに入った。

「キャラメル紅茶ラティ、だったよね」

 覚えていてくれたんだ。

 出てきたコーヒーを一口飲んで、御形は言った。

「初めまして。御形といいます。この前はありがとう。自転車。助かった」

 また涙が出てきた。あの時と同じセリフ。

「はじ…め…まして…。ナズナと言い…ます」

 泣きながら私は言った。私の本当の名前。
 止めようとしても涙が止まらなかった。

 セリ。ばかセリ。

 あんたの事を許してあげるわ。
 たとえあんたが今、カフェの大きなガラス窓の向こう、大通りの向こうから、大きなマスクと目深に被った帽子で変装して、私たちを携帯で撮っていたとしてもね。
 しめ縄みたいな三つ編みを隠さなきゃ、変装にはならないわ。
 あんたはきっと「ほら、いい話になったでしょ。絶対うけるわ。ベストセラーになるに決まってる」自慢げにそう言うんでしょう。長いつきあいだからわかるわ。
 でも、それも全部許してあげる。女王様でばかなセリ。

 あんたは最高の女友達だわ。

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