食品安全情報blog　mixi支局コミュのガンゲノム研究の最初の一歩が複雑な風景を明らかにした

Scienceより
■ガンゲノム研究の最初の一歩が複雑な風景を明らかにした
Science 8 September 2006: Vol. 313. no. 5792, p. 1370 First Pass at Cancer Genome Reveals Complex Landscape Jocelyn Kaiser
研究者は乳ガンと大腸ガンのゲノムを解析し、これまで考えられていたより遙かにたくさんの変異を発見した。ガン細胞は平均して93の変異遺伝子をもち、少なくとも11は発ガン促進遺伝子と考えられている。結果的に189のガン遺伝子候補を見つけた。これらの遺伝子の発ガンへの役割を調べるのは簡単ではないが、この結果はガンになるにはこれまで考えられていたより多くの複雑な段階があることを示唆する。
Science DOI: 10.1126/science.1133427
Tobias Sj blom et al.
The Consensus Coding Sequences of Human Breast and Colorectal Cancers

EurekAlertでは
Statement from the NIH on cancer genetics findings at Johns Hopkins University
7-Sep-2006
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2006-09/nhgr-sft090606.php
Cancer Genome Atlas（ガンゲノム地図）のパイロットプロジェクトが大きな成果を挙げたとして今後の研究成果にさらに期待。来週もさらに二つの大きな成果を発表するとしている。
The Cancer Genome Atlas
http://cancergenome.nih.gov/index.asp

Natureニュースはこう
腫瘍の調査で突然変異を大量に発掘
Tumour survey unearths wealth of mutants
7 September 2006
http://www.nature.com/news/2006/060904/full/060904-13.html
この結果はガンは悪魔のように気まぐれな敵であることを確認した。乳ガンと結腸ガンはほぼ完全に違う変異をもち、共通するのはたった二つだった。他の組織のガンも違う変異を持つだろう。ガンとの戦いは長く困難なものであることのさらなる証拠となった。