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ハンス・ギュンシュ大尉の副官。コミュの…それは、静かに、微笑んだ。

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記憶の奥底に隠した真っ赤な……。

俺の周り全てが狂気に染まり、俺の仕出かした事が罪悪にならなくなったあの時代。

引き金を引いて無差別に消していく俺を、周囲は確かに、怯えていたのに。

いつしかそれは称讃へと変わっていた。

そう、世界は、戦争を望んでいた。

いや、閉ざされた箱庭から解き放たれても、俺は結局全体主義という箱庭にいるだけだ。

何も変わらない。変わっちゃいない。

絶命間際の母の言葉を聞いて以来、俺は一切喋るのを止めた。感情を押し殺した。

言葉など要らない。感情なんか要らない。

俺は傀儡人形なんかじゃない。自らの意志で戦争に身を投じただけだ。母国なんて関係ない。俺にとってはそれは単なる記録でしかない。たまたまその国の領地に生まれ育っただけの事だ。人狼の俺にとっては無意味な話だ。

「だがギュンシュ、君にとって無意味なモノだが、戦いを続けるにはその無意味な紙切れ達は人間の生きる世界では面倒だが必要なのだよ。やがてこの帝国は滅びるだろう。…私が望まない方向へと堕ち、敗北主義者達が溢れ、統治者は自ら生への執着を絶つであろう。そうすれば、私の望む第三帝国が再構築出来るのだ。それまでは面倒だろうが我慢してくれ給え。殊にこの国、武装ssでは身分証明書というものが重要視されるのだからな。まあそれも当初の話か。今でこそ最初の理念に反した者達の寄せ集め。だが、何処の生まれであるかという事は非常に大切なのだ。五月蝿い頭の固い星の数が多い連中を騙すには仕様なのだよ」

モンティナマックス、と言う名の独特な口調で話すその男は非常に知能が高く、演技力もあり、弁も立つ。俺を人の戦乱の世界に引き入れた男。

「我が大隊、我が切り札達は生まれがどうであろうと私は構いはしない。そんなものに縛られているようでは、戦いを楽しめやしないのだ。母国を愛する気持ちなど無関係だ。戦えればよい。我々はそれだけだ。それ以外に何があるというのだ?体裁など不要だ。心躍るような我々を満たしてくれる狂気と血みどろの闘争があればよい」

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