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かっちんの爆笑夢物語コミュのLOVE LOVE LOVE

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ねぇ どうして すごくすごく好きな事

ただ伝えたいだけなのに ルルルルル

うまく言えな…



あっ。

女は慌ててイヤホンを取る。

久しぶりの顔、忘れるはずがない。

こんな………駅の改札でこの男【ひと】に会うなんて……。

向こうも気付く。

二人の周囲の空気が一瞬で変わる。


『…………久しぶり。』






※※※※※※※※※※※※※※※※※






今日は仕事のない日。

男はただあてもなく音楽でも聴きながら街をぶらつく。

ふと、電車にでも乗って遠出でもしようか。そういう思いに駆られた。


切符を買い、改札に切符を通す。



あ。

見慣れた顔に思わず立ち止まる。

向こうも足を止め、慌ててイヤホンを外す。


こちらもそれに合わせてイヤホンを外す。





『……………久しぶり。』

向こうからバツが悪そうに声をかけられる。


『久しぶり。』


…………それ以上の会話が続かない。



当時はいくら喋っても時間が足りないくらい喋りあっていたハズなのに…………。


ありきたりな質問が頭の中に浮かんでは消えてゆく。

本当に聞きたい事は、もっと別にあるはずなのに………どうしてもそれを避けてしまう。




『………あ、急いでる?』




『あ、うん。』



どこかお互いにぎこちない。


急いでるなら、とそれ以上会話を続けることなく、彼女とは別れた。



あてもなく…………嘘だ。本当は彼女に会いたかった。


会って何を喋るでもないが、この駅に、彼女が来るような気がした。


ただの偶然が、運命めいたものを感じさせる。



この駅は、二人で何度も訪れた場所だから。


当時の思い出が鮮明に思い出される。



『ほら、この新曲めちゃくちゃ好きなんだよね〜。聴いてみ?』


イヤホンを片方ずつにしながら曲を聴く。

彼女の横顔がいつもより近くにある。



『ほんとだ。すっごくいい歌〜。♪ねえ どうして〜 ふふふ』


彼女の笑顔。



そうだ、彼女、笑うと右側にだけえくぼができるんだよな。

その笑顔がすっごく好きで………



その後、すれ違いがあって別れることになって………………。





『あのさ、ちょっと!!』


気付けば彼女に声をかけていた。


彼女の後ろ姿は改札を出て、もうだいぶ向こうに進んでしまっていた。




更に大声で呼び止めようとしたが、彼女の耳にイヤホンが着けてあるのが見えた。



……………これも運命、か。



男は彼女にくるりと背を向け、自分も再生中になっていた音楽のイヤホンを着けて、電車の乗り場へと急いだ。

イヤホンから流れてくる音楽が、いろいろな自分の感情を潤してくれる気がした………。


以前、彼女とよく聴いたこの曲。

気付けば自然と、歌っていた。



愛してる 愛してる ルルルルル

ねぇ どうして

涙が 出ちゃうんだろう





涙が 出ちゃうんだろう

コメント(1)

自分で言うのもなんなんだけど、ぼくこれけっこう好きかなぁ(笑)

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