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札幌邦画同好会コミュのトニー滝谷

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監督:市川準
原作:村上春樹
音楽:坂本龍一
キャスト:イッセー尾形、宮沢りえ


『トニー滝谷の本当の名前は、トニー滝谷だった』

こんなセリフから映画は始まります。
監督は市川準監督。非常に有名な方で日本を代表するクリエイターだと思います。
村上春樹の短編小説「トニー滝谷」を映画化したものです。
映画自体も70分ほどなので短編と言えるのかもしれません。

主人公であるトニー滝谷(イッセー尾形)はとてもさみしい人間。
小さい頃から一人ぼっち。でも絵だけは夢中になって描いていた。
気付いたら絵を生業としていた。
別に絵があればいい、他に何か望むわけではないし、現状にも満足していたかに見えたが、そこに一人の女性(宮沢りえ)が現れた。

トニーはたちまち恋におち、幸せが舞い降りた。


これで終わったらただのB級恋愛映画になってしまいますね。
もちろん終わりません。
この後、妻はすぐに亡くなり、また寂しい時間が流れます。
しかし、そこに従業員として現れたのが妻にそっくりな女性(宮沢りえ)。
トニーはその女性に対し、職場に来る時は妻の服を着て仕事をして欲しいと願います。

ネタバレの様に聞こえますが、観て頂くとわかります。決してネタバレではありあせん。
映画全体の演出として、横にスクロールして流れるカメラワークがあります。
そしてそのまま次のシーンに行ってしまうみたいな。
さらにそれに併せて流れる音楽がとても静かだったので、トニーを取り巻く時間がやさしく包まれてるように感じました。
また、原作が小説というところもあってが、常に朗読調のナレーションが入ります(西島秀俊)。
時に演者であるイッセー尾形や宮沢りえが、演じながら朗読することもあります。
それがとても作品の一体感や一本筋の通った感覚を思わせました。

こんな寂しそうな映画なのに、最後はとても気持ちが暖かくなりました。
是非ご覧あれ。

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