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映画愛好会コミュの【ネタバレ有り】『マイ・ブラザー』[ 2010年6月4日公開 ]

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●Introduction
アフガニスタンで兵役に当たっている夫・サム(トビー・マグワイア)の帰りを待つグレース(ナタリー・ポートマン)の元に、サムの訃報が届く。絶望のふちにいるグレースと二人の娘を慰めてくれたのは、サムの弟、トミー(ジェイク・ギレンホール)だった。そんなある日、まさかの帰還をしたサムだったが、娘たちも脅えるほどまるで別人のように変ぼうしていて……。サムは最愛の妻と弟の関係を疑った。深い絆で結ばれた兄弟に何があったのか?

デンマーク映画『ある愛の風景』を、トビー・マグワイア、ジェイク・ギレンホール、ナタリー・ポートマンらの豪華共演でリメイクした家族ドラマ。秘密を抱えた元兵士の男と妻、そして二人の娘に男の弟を巻き込んで、家族の崩壊と再生を情感豊かにつづる。監督は『マイ・レフトフット』『イン・アメリカ/三つの小さな願いごと』などのジム・シェリダン。戦争のもたらすあらゆる悲劇と家族のきずなが胸を打つ珠玉の感動作。(作品資料より)
[ 2010年6月4日公開 ]
 
オリジナルの『ある愛の風景』トピック
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=25386535&comm_id=36

コメント(9)

 出征先のアフガンで、乗っていたヘリが打ち落とされて生き残り、捕虜となった主人公のサムは、生き残るために非常な仕打ちを部下に強制されられます。
 本作は、戦争を背景にしつつも、帰還後の戦場トラウマによって人間が壊れていく主人公と家族の再生の物語でした。

 オリジナルも試写会で2年前に見ましたが、女性監督なりのこだわりと細やかさでシーンごとの描写が丁寧すぎて、やや疲れました。本作の方が、オリジナルの脚本・設定を踏襲しながらも、無駄なシーンをカットして、凄く分かりやすい展開に仕上がっていました。オリジナルが戦争の悲惨さにこだわっていたのに比べて、本作の家族の絆に絞り込んだところがいいと思います。
 また舞台も、オリジナルがアフガンの国連維持活動でデンマークの軍隊から派遣された主人公という設定より、本作のアメリカの海兵隊のほうが分かりやすいですね。

 サム役のトビー・マグワイアの次第に壊れていく演技が、リアルで良かったと思います。顔つきががらりと変わるのです。

▼試写会レビューの全文は、日記を参照してください。
 http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1495608538&owner_id=492091
自分の日記ではネタバレなしで書いています。
こちらではネタバレありで書かせていただきますので、未見の方は注意してください。

面白かったところや、興味深かったところを探すのが好きなので、そう感じたところなどをいくつか。


【はげしくネタバレしますので、これからご覧になられる方は注意してください】


1・相手を信頼している空気感。心を許しあっている者同士に流れる独特な空気が描かれていて素晴らしい。そう感じたシーンをいくつか。
刑務所に迎えに行った帰りの車の中でのトミーとサムの会話。
サムと一緒にいるときの子供たち。
グレースや父親との会話。
トミーがグレースにキスするシーンの独特の間と雰囲気。誰にも経験があると思う。

2・サムが戦争に行く前と、戻ってきたあとの変化。人に対するイメージは簡単に変わってしまうものなのだということが顕著に見られる。特に食事のシーンは、戦争に行く前の食事では子供たちは「やめなさい」という言葉に言うことを聞くが、戻ってきたあとでは言うことをきかなくなる。対にしたことで信頼感の変化を見事に描いた。最初こそトミーを嫌っていた家族たちも、だんだんと心を開くようになり、いつしかサム以上に信頼し始める姿などもうまい。

3・感情を言葉で表さない表現のうまさ。人の心の中は簡単に言葉で言い表せないということが強調されていると同時に、何を考えているのかこちらも考えさえられる。サムは仲間のアメリカ兵を殺してしまうわけだが、殺さなければ自分が死ぬという以前に「グレースや娘たちに会えなくなる」という思いから殺めてしまったのだとも思うし、アメリカ兵が「助けずに死なせてくれればよかった」ということを聞いていたことや、敵の拷問に屈してしまったことも影響されたのかもしれない。グレースがだんだんとトミーに心を許しだす心の変化や、トミーが過去の事件と向き合っていくことによって、心の平安を取り戻していく様など、とっても丁寧に描かれていたと思う。

4・言葉の持つちから。感情を言葉で言い表さないと書いたが、同時に言葉のもつちからについても描かれていた。一番興味深かったのはイザベルが「ママはトミーおじさんと寝ている」と叫ぶシーン。言葉は本心を伝えないということ、それを聞いたサムにものすごい影響力をあたえてしまうという、2つのことが解る気がした。だがそのあとに、マギーが「眠くなっちゃった、お家に帰りたい」と言うのには脱帽。この落ち込んだ雰囲気の場を、この一言で収拾し、綺麗な逃げ場を作った気がした。子供たちの口からこれが語られるところに、双方の子供から「大人な面」が見られる気がした。


長くなってしまったので続きは↓で。
>2の続きです。



とっても考えさせられる映画でした。
それぞれの感情をあまり言葉にせず、表情や態度で描くあたりが素晴らしく、役者さんたちは皆名演技を披露したと思います。
愛しているから仲間を殺して帰ってきたサム。ですが、その心は硬く閉じてしまい、本人もどうしていいかわからない。真実を言えないまま苦悩する中、自分の妻と弟が恋人同士のような雰囲気を作り出している。この葛藤をトビー・マグワイアは素晴らしい演技で表現していました。
特に、「グレースと寝たか? それでも俺は許すぞ。本当のことを言えよ」とトミーに言い寄るシーンは、とても怖かったですが、言葉で真実を知りたがる人間という生き物がよく表現された部分だと思います。トミーは本当のことを言わずにはぐらかしますが、グレースは真実を伝えてしまいます。この二人の選択は、どちらもサムを愛しているからこその選択のように感じました。愛しているから本当のことが言えない、愛しているから本当のことを伝えたいという。
サムが死んだ寂しさから距離を縮めていくグレースとトミーも良かったです。二人にとってサムがどれだけ大切で信頼していた人物かがわかりますし、自分の中で大きな存在であった人がいなくなるということの悲しみと、それから逃れたい、忘れたい、前に進んでいきたいという、まさしく「人間らしさ」が描かれていたと思います。

最後でグレースに仲間を殺したことを告白しますが、本心を言葉にすることの難しさと大切さを伝えられた気がしました。
本作のタイトルは「兄弟」となっていますが、一番それを感じたのはサムが最後のほうでトミーに言う「溺れそうだ」という一言でした。トミーは子供のころに川で溺れたときにサムに助けられるという経験があり、兄に対して絶対の信頼と感謝の念を持っています。これは殺してしまうアメリカ兵とリンクしていて、仲間はヘリから川に落ちたときサムに助けられて一緒に捕虜になります。「なぜ助けたんだ。あのまま溺れ死にさせてくれればよかったんだ」というシーンがあります。
サムはずっと誰かの支えになってきた存在で、特に弟のトミーはそれがひときわ強かったのだと思います。ですが、戦地でたいへんな経験をして戻ってきたとき、苦しいのに誰にも心を開けず助けても言えない。そんなサムが最初に助けをもとめたのが、弟のトミーだったということがすごい心に残りました。兄弟の絆の強さをすごく伝えられた部分でした。

とにかくいろんなことが考えられる作品でした。
切ないですが、2回3回と見返すことによって、また新たな人間の深さ、愛するとはどういうことかを知ることができる作品のように思いました。
今、とてつもない余韻を残しています。
いよいよ公開しました。
見てきた人の感想を、お待ちしています。
今日観てきました。

やっぱ‥オリジナルの方が好きです。

スサンネ・ビア作品が好きってのもあるけど‥オリジナルの感動はこのリメイクからはなかった。。

でも、流石はシェリダン監督。
オリジナルを忠実にリメイクしながらも、オリジナルとは違うアプローチで観るものに問いかけてる。


見比べるにはよいオリジナルとリメイク作品と思う。

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