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b i p o l a rコミュのGilles Peterson x Afronaut 対談 Part.1

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http://www.bipolar-hq.jp/news/index_20081017.html

昨年2007年にWorldwideポッドキャスト版で配信されたアフロノートのインタビューを中心とした放送をb i p o l a r 編集/翻訳でお届け。Afronautが語る『Hecho En Casa』制作秘話やプエルトリコでの出来事、彼自身の活動歴や今後の素晴らしい企画等、ここでしか明かされない全貌が今解き明かされます!

編集版オーディオのダウンロードはこちらから
http://hrfq.sakura.ne.jp/ww_giles_afronaut.mp3
オリジナル版・Worldwideポッドキャストの詳細はこちらへ
http://www.gillespetersonworldwide.com/podcasts.php


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Gilles Peterson(以下G): 今日は凄く嬉しいよ・・・あ、今はマイクの調子が良いからヘッドホンは要らないかな・・おっと!ちょっとハウリングが起きちゃったけど、僕達はコレが好きなんだ!そうだよね?(笑)
Afronaut/Orin Walters(以下A): そう、大好きだよ(笑)
G: って事でオリン、アフロノート in ブラウンズウッド!今回が初めての出演だよね?
A: そうそう。何事も初めての時があるんだよ(笑)
G: でもさ、何度かRadio1で話そうとした事はあったんだよ。一度は確かインタビューの終わり頃に到着したよね?
A: 最後の5秒前位かな?確か番組のクロージングをしたよ(笑)
G: たしかあの時も今回と同じで車のトラブルがあったんだよね、なんだかしょっちゅうない?
A: 一つ何か解決すればまた別の問題が出て来るんだよ!多分この事を曲にすべきだな(笑)
G: ハハハ!さて、今日は凄く沢山聞きたい事があるんだけど、一番は頻繁に行ってるプエルトリコへの旅。何をしに行ってて何を混ぜようとしてるの?
A: ん〜〜・・日常生活の視野を広げる事かな、ちょっと現実逃避的なトコもあるし・・・なんてね!いや、まぁ、古い音楽やミュージシャン、シンガー達を讃えて彼等のレコードを掘る代わりに一緒に仕事をしに行ってるんだよ。セイジ(Bugz In The Attic)と俺が招待されてDJしに行く機会があって、実際に地元を拠点にしてるヘクター・カルドロンやジォバンニ・イダルゴ(訳注・現世界最高峰とも呼ぶべきコンガ奏者、有名打楽器ブランドの看板役を務める)等と仕事をする事になったんだ。
G: ヘクター・カルドロンっていうのは誰?
A: 彼はプエルトリコの若手・・・と言ってももう長い間活動はしてるんだけど、ま、他の人達に比べたらフレッシュかなっていう感じの現在のプエルトリコのメインのパーカッショニストだよ。他にもアンソニー・カリージョっていうのも居て、彼等はエディ・パルミエリ、ジォバンニ・イダルゴやヘクター・ラヴォー(訳注・Louis Vegaの叔父でもあるスター的存在のサルサシンガー)なんかの有名な“ニューヨリカン”の後輩ともいうべき次の世代のプエルトリコのミュージシャンだ。彼等みたいな世代と一緒に働くと同時に、幸運な事に何人かの古い世代の有名なミュージシャン達とも会えて実際にレコーディングをする事が出来るようになったんだ。それで結局何度も引き返す事になっていう訳だ。
G: もう結構何度も行ってるよね?
A: ここ4年で最低でも20回は行ってるよ(笑)
G: 観光地なの?
A: ん〜かつてはね。今でも最も古い植民地の一つ、というかアメリカの陰の植民地だから沢山の長期休暇中のアメリカ人が来て、俺達がイビザ島に行ってやるような事をしてるよ。マイアミとLAのキッズが良く来てるし、勿論ニューヨーカーも春休み、夏休みに沢山来てるよ。
G: クラブシーンはあるの?
A: ん〜〜特に。。俺が行く時はほとんどの時間をサン・セバスチャン通りにある古いサルサ・クラブで過ごしてて、そこでは生演奏のルンバ、サルサ、プレナなんかを8〜9人位のミュージシャンが毎晩ステージで演奏してて、大体2〜300人位の人が毎晩来てるよ。2、3軒先にはDJバーが在ってそこでは俺やセイジ、オスンラデ、それに地元のDJのマックスやエミリオ達が毎晩プレイしてるんだ。それから中心部を離れると勿論メインのクラブなんかがあるんだけどソコはアメリカやイギリスモノのコマーシャルなハウスが中心だよ。




G: 最初にこのプロジェクトの話を聞いた時に思ったのは、前から君の作品には色んなラテン・リズムが混ざってるよね?
A: うん。でも俺達が最初に行った時、俺にとってのラテン音楽はただのラテン音楽という認識しか無かったんだ。でも実は俺が凄く入れ込んだのはその中のルンバっていうリズムだった事が分かったんだ。ヨルバやプエルトリカン、アフロキューバンのルンバだよ。それで実際現地に行ってそういったラテン音楽の陰に隠れている様々なリズムを学んで行くうちにトッド・テリーなんかのハウスプロデュサーがやっていたのはボンバやプレナといったリズムがベースになっている事を発見していったんだ。今フランキー・フェリシアーノやトッド・テリー、俺達なんかが作っているのもボンバ・リズムで、凄くハウスに近いんだけど90年代後半に出て来たトライバル・ハウスなんかもボンバがベースになっているのが多い。それでそのリズムにブロークンビーツや俺達やアメリカ人がやっているようなハウスと混ぜる事で、そうだな・・・新しい音楽ジャンルみたいなモノを作ろうとしてるのかもしれない・・・まぁ、結局はただのフュージョンだと思うんだけどさ、要するに実験を繰り返して音楽の可能性を広げようとしてるだけだよ。
G: そう、シンバッドがこないだ聴かせてくれた曲は『ブラカトン(Brukeaton)』って言ってたよ。
A: そう!その通り!去年の暮れにシンバッドを連れて行ったんだけどまさにそんな感じだったよ。俺達はハウス、ブロークンビーツ、サルサ、ルンバを融合させようなんて話してたんだけど、今はとにかくレゲトンが向こうで大流行してるんだ!キッズがバケツ一杯にして売ってるよ。それでシンバッドが一緒にやったアーティストのLisa Mっていうのは現地での最初のヒップホップ・ディーバみたいなシンガーで、ミッシー・エリオットのプエルトリコ版みたいに大人気なんだ。そんな彼女をスタジオに連れて来てブロークンビーツの上で彼女が訛りの効いたスペイン語と英語の混じった様な言葉で唄うのを聴いて「あぁ、こりゃブラカトン(Bruk+ Reageaton)だ!」(訳注・Brukはブロークンビーツの別の呼び名)「あぁ、ソレいいね!」って感じでさ(笑)
G: ハハハ!良い曲だしね!
A: そうそう、現地でも凄くサポートを受けてるっていうのも良い事だよね。

G: じゃ、オリンの経歴を教えてくれる?ボクは色んな側面から知ってて、まずはCO-OPのレギュラーDJ、それからバグズ・イン・ディ・アティックでしょ?どこから始まったのか教えてよ。だって新人ってワケじゃないよね?
A: いや〜新人ではないよ!もう随分長い間やってきた位だ。多分ノエル・ワトソンやフィル・アッシャーの後輩として彼等から色々教わったのが始まりかな。よくレコード・ショッピングをしてたお店でフィルが働いてて、俺もいくつかのレコード屋で働いてた事もあって知り合いになって93年か94年頃からフィルが色々と世話をしてくれるようになったんだ。だから俺はハウスやアシッドジャズ・シーンから出て来たって言えるかもね。それでしばらくしてハウスに幻滅してきた95年位にIGカルチャーなんかとつるむようになって、その頃“Monkey Funk”っていうジャズ・ヒップホップ系の新しいレーベルを始めたりして、そこら辺から他のバグズのメンバーと出会って行ってドラムンベース、ヒップホップ、ジャズ、ハウス、だとか色んな音楽を混ぜ合わせる事でバグズ・イン・ディ・アティックになって行ったんだ。
G: じゃ、またCDをかけようか?コレは何?
A: コレはTrangalangaって曲でオリジナルはカチェーテ・マルドナード(ラテン音楽界では有名なコンガ奏者)にテゴっていうプエルトリカン、いやも今はニューヨリカンかな、とにかくこのレゲトンシンガーをフィーチャリングしたモノ。ハウス好きもみんな好きだし、俺も大好きな曲だよ。

〜Trangalanga – Cachete Maldonado feat. Tego (Hecho En Casa part.1未収録)

G: ハハハ!こりゃドープだ!!
A: ヘビーだろ。ハハハ。
G: コレはまさに違う文化同士から産まれたオーガニックな変形体だよ!しかも良く出来てる!!
A: その通り!テクノロジーと古いアナログとの融合だよ。ハハハ。
G: コレはどうやって出来たの?なんか音源は古い様にも聴こえるし・・・
A: さっきも言ったけどオリジナルはカチェーテの曲でテゴっていう向こうでは有名なレゲトン・シンガーをフィーチャリングしたモノなんだけど、DJアダムっていう奴が凄い良いエディットをしたんだ。ある日カンデラ・バーのデスクに届いて来てそれで聴いてみたら、もう半分くらいのトコロで気を失ったよ!ワオ!こりゃヤバいっ!!ってさ。
G: 一つ思ったのは前にルイ・ベガとケニー・ドープがニューヨリカン・ソウル・プロジェクトをやってサルサとダンスミュージックを融合していたけど、彼等はこういう曲は受け取ってるの?
A: うん。いつもケニーにはちょこちょこ送ってるよ!一度彼が送ってきた曲に俺がビートをつけて送り返して、ここに居るベンベ・セグエとかカナダに居たアマリアのボーカルを被せて、日本でパーカッションを録ったりして最終的に凄い国際的な曲になったんだ。
G: それじゃ今話してたけどテクノロジーはどういう役割をしてるの?お互いにファイルを送り合ってるって事だよね?
A: うん。もっとシンプルな事でもそう、ケニーとはiChatで話してるし、NYだろうが日本だろうが、そこでファイルを転送し合ってビートをチョップしたりしてまた送り返したりしてるんだ。
G: それでクオリティは一緒にスタジオに入って録音したモノを同じなの?
A: そうだよ!コレが10年前だったら俺はヘッドホンジャックを使って簡単なDJシステムみたいなモノを通して録音して後から処理をしなきゃならなかったけど、今じゃCDクオリティでサンプリングしてファイルを圧縮して送れば相手はソレをダウンロードして解凍すればクオリティはまったく同じになるよ。
G: それで今じゃ色んな人がこういうリズムやビートにインスパイアされてるんだよね。
A: そうそう!日本はラテン音楽のマーケットは凄く大きくてみんな大好きだし、UKやアメリカの輸入モノも勿論大好きだから、こういう融合は凄く良く理解してくれてるみたいだよ。ヨーロッパでもドイツやポルトガルはラテン音楽は凄く理解してくれてる。ブラジルも少ないけど、ま、彼等はコンガが入ってイケイケだったら何でも好きだから(笑)
G&A: ハハハ!!




G: それじゃプエルトリコの人は一般的にはどういうのが好きなの?
A: 変なもんでさ、ほとんどの人はアメリカやイギリスのインポート(輸入)モノだよ。
G: どういうインポート?
A: コマーシャル・ハウスだよ!KISS FMで日中に流れてるようなね。それでもほとんどの人はまだ伝統的なサルサやルンバに理解があるし、本当に彼等は大好きだよ。ゲットーのキッズ達はああいう音はどうも自分達の親が聞いている音楽っていう認識があるからあえて避けてるところはあるけど、ほとんどの人はやっぱり大好きで毎年クリスマスやホリデーになると定番曲なんかが一気に発売されて皆で唄うんだ。セイジがOreja名義で出したMañana por la mañanaやVasilando、俺がやったGolpe Tuyo Calinda、Carnavalなんかの曲はみんなが知ってる超定番の曲だよ。だから俺達がそういう曲を新しく現代的なバージョンとして、ダンスミュージックと混ぜる事で凄く多くの人に受け入れられるんだ。俺達がそういうトラディショナルな曲を実験的にやったものっていうのは普段彼等が聞いてるバージョンよりももっとオーガニックだから、地元の人間が地元のクラブでこういう音を聞いて踊って入り込んでるのを見れるのはとにかく素晴らしいよ!もう彼等のダンス自体がこっちとは全然違うんだ!こっちだとみんな首と頭でリズムを取るけど、向こうに行って最初に気付くのが彼等は自然にリズムを取る時に腰を使うって事!だから今まで見た事が無い様なダンス・ムーヴやステップばっかりで、もうなんというか完全にクレイジーだよ。ダンスフロアに溢れてるエナジーはそこで流れてる音楽よりも彼等のダンスからのエナジーの方が断然大きいんだ。音楽なんてただの鼓動に過ぎない位だ。凄くスリリングだよ。
G: 一つ本当かどうか聞きたい事があるんだ。このあいだシンバッドと話してて彼が言ってたんだけど、彼がプエルトリコのスタジオに居た時、ドアがノックされて誰かが開けたらマライヤ・キャリーが居たって!?(笑)
A: 俺も聞いたよ!その話!(笑)
G: 彼女は何してたんだろ!?本当かどうか怪しいぞ!(笑)
A: もしかしたら彼は熱にアタマをやられて見えないモノを見たのかもしれないけど、でもそんなに驚かないよ!俺も向こうに居た時に何人かの有名人を見たしさ。初めて行った時は・・・え〜っと、誰だっけ?ユージュアル・サスペクツに出て来た俳優の・・・
G: ケヴィン・スペイシー?
A: いや違うな〜・・・う〜ん、名前は忘れちゃったけど、とにかく俺達は古いレコードを沢山売ってる有名な金物屋でレコードを掘ってたんだ。このお店の事はウィル・クオンティックからもう聞いたと思うんだけど、その上には金持ち用のVIPルームがあって彼がそこから降りてきたから俺達は「ワオ!アイツじゃん!」ってな感じだったんだよ(笑)後はジョージ・クルーニーも見たし、あとセリア・クルーズじゃなかった・・・えっと誰だっけな?名前忘れちゃったけど女優だよ。

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