お金を入れてあげれる そんな気の付く方
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コメント(22)
第2作と同じく、おいちゃん・おばちゃんが
「寅ちゃん」じゃなく「寅さん」と呼んでいた
なんか変なカンジ
あと、オープニングの歌がいつもよりキーが高かったなぁ
タコ社長の紹介で寅さんのお見合いから始まるという衝撃の一作！
（寅さんの見合いのシーンで、普段見られないグレーのダブルのスーツ姿を
初めて見ました！）
でもお見合い相手は良く知ってる飲み屋のおかみさんで、
ダンナに浮気されたとかで家出したとか・・
その２人の仲を取り持って宴を始める寅さん。
でもとらやで芸者呼んで宴会したり・・
で、おいちゃん・おばちゃん・博が怒り、博と取っ組み合いのケンカ
寅さんはよかれと思ってやったのに博に投げ飛ばされ、寅さんの目に涙が・・
それを見たおいちゃんも、寅さんが幸せになれると思って見合いを勧めたのに、こんな結果になって・・と涙
投げ飛ばした博もしょぼん
・・長くなりましたが、ここのくだりが切なくてジーンときました。
みんな寅さんに幸せになってもらいたい一心で気遣うのに
なかなかうまくいかず、気持ちも通じずで・・
その後、寅さんの気持ちを汲んで慰めてあげるやさしいさくら
んで旅立つ寅さん
このいつものパターンに毎回涙してしまいます
「寅ちゃん」じゃなく「寅さん」と呼んでいた
なんか変なカンジ
あと、オープニングの歌がいつもよりキーが高かったなぁ
タコ社長の紹介で寅さんのお見合いから始まるという衝撃の一作！
（寅さんの見合いのシーンで、普段見られないグレーのダブルのスーツ姿を
初めて見ました！）
でもお見合い相手は良く知ってる飲み屋のおかみさんで、
ダンナに浮気されたとかで家出したとか・・
その２人の仲を取り持って宴を始める寅さん。
でもとらやで芸者呼んで宴会したり・・
で、おいちゃん・おばちゃん・博が怒り、博と取っ組み合いのケンカ
寅さんはよかれと思ってやったのに博に投げ飛ばされ、寅さんの目に涙が・・
それを見たおいちゃんも、寅さんが幸せになれると思って見合いを勧めたのに、こんな結果になって・・と涙
投げ飛ばした博もしょぼん
・・長くなりましたが、ここのくだりが切なくてジーンときました。
みんな寅さんに幸せになってもらいたい一心で気遣うのに
なかなかうまくいかず、気持ちも通じずで・・
その後、寅さんの気持ちを汲んで慰めてあげるやさしいさくら
んで旅立つ寅さん
このいつものパターンに毎回涙してしまいます
この作品で特に好きなのは縁談話しのシーンです。
少し長いけど面白いので全部載せます。
タコ社長が寅にお見合いの話を持ってくる。
おばちゃん「ねえ、どんな人がいいんだい、寅さん」
「別に注文なんかあるわけねえじゃないかよ」と照れる寅。
博「だけど、好きなタイプってあるでしょう」
寅「え・・、どうせこっちはしがねえ旅がらすよ。贅沢は云わねえよ。まあ、ババアじゃなかったらいいところじゃねえか。ハハハ」
おいちゃん「ほんとに誰でもいいのか？ババアでなければ」
寅「まあ、強いて言えばさ、気立てが優しいってことぐれえかな・・・」
おいちゃん「そりゃそうだよな。女は気立てがよくなくちゃいけねえや。他になんかないのかい」
寅「取り立ててねえけどね、寝坊の女はいけないな。朝、こっちがパチーと目覚めて起きてもよ、パカーと口開いてイビキかいてられたんじゃたまらないからな。朝起きて亭主にひやっけい水で顔洗わせちゃいけねえな」「女は朝忙しいんだよ」とおばちゃんが口を挟む。「いくら忙しくても、面洗うのにたかだか５分か１０分だろ。その間ぐらいピターと亭主のそばにいろっていうんだよ。亭主が洗面器にスーと手を入れる。後ろに回って、丹前の袖が汚れねえようにスッと持ってやる。その心づかいがほしいっていうんだ。粋なもんだよ、分かるかおばちゃんよ」と贅沢が次々と出てくる。
寅「贅沢云っちゃきりがないよ。だけどな、男は一旦敷居をまたいで表に出りゃ、７人の敵がいるってぐれえのもんだからな。汗水たらして苦労して稼いで帰って来るんだからさ、女房としちゃ、やっぱり、スーッと化粧して、三つ指の一つでも付いて、お帰りなさいませ、お疲れでしょう、ぐれえの言葉はちょっと云ってもらえたいよね。おばちゃんみていに、ザンバラ髪でよ、あら帰ったのかい、風呂沸かしておくれ、なんてのは駄目だよ。亭主が帰って来る。風呂が先か酒が先か、スーッと面見て判るようじゃなきゃ駄目だよ。あ、それからもう一つ。おばちゃん、酒ね、これが難しいよ。酒はひと肌、熱くもなく、温くもなしってね。こりゃね、燗の漬けすぎでさー、こうやって注ぐだろ。口元まで持ってくる。目にツーンとアンモニアみてえになっちゃうくれえに燗するようじゃ、こりゃー女房としては落第なんだよ。亭主が最後の一滴を盃に受けてチュッとやる。これをちゃぶ台に置くか置かねえかに、スーッと入れ違いに人肌のやつがもう一本出てくる。この辺の呼吸を上手く呑み込んでもらわないと、気分良く酔えねえよな。唄の一つも口を出るときにはさ、昼間の疲れでトローッと眠くなるんだ。ああ、横になりてえなと思うときにはさ、スッと枕がでてくるんだよ」ごろっと横になる寅の頭の下へおばちゃんが座布団を差し込む。「うん、僕には、注文つうのは・・・。あ、そうだ。もう一つあるよ・・。女はね、たしなみが必要なんだよな。まあ、他に注文って云うのはもうないな。あーあー」と欠伸をする寅
みんな呆れて、「・・・」心の中では、こりゃーダメだ。
翌朝、おいちゃんとタコ社長。
タコ社長「冗談云っちゃあいけないよ。今どきそんな女はね日本中、鐘、太鼓で探したっていないよ。贅沢なんていうもんじゃないよ。てめえのことを考えてみろっていうんだよ。悪いけどね。てえのいい失業者だよ」
「そう云うなよ。そのへん分かってないのがあいつの馬鹿なところなんだから」
少し長いけど面白いので全部載せます。
タコ社長が寅にお見合いの話を持ってくる。
おばちゃん「ねえ、どんな人がいいんだい、寅さん」
「別に注文なんかあるわけねえじゃないかよ」と照れる寅。
博「だけど、好きなタイプってあるでしょう」
寅「え・・、どうせこっちはしがねえ旅がらすよ。贅沢は云わねえよ。まあ、ババアじゃなかったらいいところじゃねえか。ハハハ」
おいちゃん「ほんとに誰でもいいのか？ババアでなければ」
寅「まあ、強いて言えばさ、気立てが優しいってことぐれえかな・・・」
おいちゃん「そりゃそうだよな。女は気立てがよくなくちゃいけねえや。他になんかないのかい」
寅「取り立ててねえけどね、寝坊の女はいけないな。朝、こっちがパチーと目覚めて起きてもよ、パカーと口開いてイビキかいてられたんじゃたまらないからな。朝起きて亭主にひやっけい水で顔洗わせちゃいけねえな」「女は朝忙しいんだよ」とおばちゃんが口を挟む。「いくら忙しくても、面洗うのにたかだか５分か１０分だろ。その間ぐらいピターと亭主のそばにいろっていうんだよ。亭主が洗面器にスーと手を入れる。後ろに回って、丹前の袖が汚れねえようにスッと持ってやる。その心づかいがほしいっていうんだ。粋なもんだよ、分かるかおばちゃんよ」と贅沢が次々と出てくる。
寅「贅沢云っちゃきりがないよ。だけどな、男は一旦敷居をまたいで表に出りゃ、７人の敵がいるってぐれえのもんだからな。汗水たらして苦労して稼いで帰って来るんだからさ、女房としちゃ、やっぱり、スーッと化粧して、三つ指の一つでも付いて、お帰りなさいませ、お疲れでしょう、ぐれえの言葉はちょっと云ってもらえたいよね。おばちゃんみていに、ザンバラ髪でよ、あら帰ったのかい、風呂沸かしておくれ、なんてのは駄目だよ。亭主が帰って来る。風呂が先か酒が先か、スーッと面見て判るようじゃなきゃ駄目だよ。あ、それからもう一つ。おばちゃん、酒ね、これが難しいよ。酒はひと肌、熱くもなく、温くもなしってね。こりゃね、燗の漬けすぎでさー、こうやって注ぐだろ。口元まで持ってくる。目にツーンとアンモニアみてえになっちゃうくれえに燗するようじゃ、こりゃー女房としては落第なんだよ。亭主が最後の一滴を盃に受けてチュッとやる。これをちゃぶ台に置くか置かねえかに、スーッと入れ違いに人肌のやつがもう一本出てくる。この辺の呼吸を上手く呑み込んでもらわないと、気分良く酔えねえよな。唄の一つも口を出るときにはさ、昼間の疲れでトローッと眠くなるんだ。ああ、横になりてえなと思うときにはさ、スッと枕がでてくるんだよ」ごろっと横になる寅の頭の下へおばちゃんが座布団を差し込む。「うん、僕には、注文つうのは・・・。あ、そうだ。もう一つあるよ・・。女はね、たしなみが必要なんだよな。まあ、他に注文って云うのはもうないな。あーあー」と欠伸をする寅
みんな呆れて、「・・・」心の中では、こりゃーダメだ。
翌朝、おいちゃんとタコ社長。
タコ社長「冗談云っちゃあいけないよ。今どきそんな女はね日本中、鐘、太鼓で探したっていないよ。贅沢なんていうもんじゃないよ。てめえのことを考えてみろっていうんだよ。悪いけどね。てえのいい失業者だよ」
「そう云うなよ。そのへん分かってないのがあいつの馬鹿なところなんだから」
指揮者が代わるとオーケストラの音が変わるのと同様に監督が代わると映画も変わるってことを実感します。「男はつらいよ」を映画化したところでテレビドラマだった材料を使い切ったので山田洋次監督が身を引いたつもりが、一度走り出したキャラクターの勢いが止まらずに傑作に仕上がったことが、おいちゃんのセリフ「馬鹿だねぇ〜」と「知らねえぞぉ〜」に象徴されていると思いました。寅さんの宴会芸や旅立ちの際の装いや大喧嘩のシーンなど見どころ満載ですが、「寅さん」以前の渥美清の本来の持ち味が、監督が代わることで発揮されていたようにも感じられます。
渥美清さんが亡くなる少し前から四日市で二年間暮らしたことがあるので、湯の山温泉や御在所岳や四日市のプラント風景には馴染みがあります。当時は四日市の大気汚染がピークを迎えていたかもしれませんが、プラントの煙突が見える染子さんのご実家の辺りはまだ開発が進んでいないようです。柴又以上に昭和を感じさせる家々と路地の風景が、２１世紀にもまだ残っていることは、東日本大震災の一か月後に久しぶりに四日市の街を散策して観察しました。
香山美子さんは関西弁のイントネーションが身についていないところが玉に瑕でした。三重弁は関西弁とはまた違うのですが、三重県の雰囲気もあまり感じられなかったのは少し残念です。山口百恵主演の「潮騒」も関西弁がまるで板についていなくて、船頭役（三浦友和をサポートする）の地元の役者さんだけ四日市のプラントのオッサンを彷彿とさせる三重弁を話していたのを思い出します。
寅やのテレビは白黒でけれど、志津さんの新家庭のテレビはカラーになって時代の移り変わりが感じられます。近鉄湯の山線と思しき線路沿いの道を歩く寅さんに、車に乗っていた志津さんは気づいたけれど旦那さんは寅さんに会ったことがないから分かりません（寅さんは茂みで立ちションするので姿を隠してしまう。）。大晦日のテレビに寅さんが映ったのを旦那さんは見たけれど志津さんに教えることなく消してしまう。悲しいすれ違いですが、ラストシーンの錦江湾の船での寅さんの愉快な様子に救われました。
渥美清さんが亡くなる少し前から四日市で二年間暮らしたことがあるので、湯の山温泉や御在所岳や四日市のプラント風景には馴染みがあります。当時は四日市の大気汚染がピークを迎えていたかもしれませんが、プラントの煙突が見える染子さんのご実家の辺りはまだ開発が進んでいないようです。柴又以上に昭和を感じさせる家々と路地の風景が、２１世紀にもまだ残っていることは、東日本大震災の一か月後に久しぶりに四日市の街を散策して観察しました。
香山美子さんは関西弁のイントネーションが身についていないところが玉に瑕でした。三重弁は関西弁とはまた違うのですが、三重県の雰囲気もあまり感じられなかったのは少し残念です。山口百恵主演の「潮騒」も関西弁がまるで板についていなくて、船頭役（三浦友和をサポートする）の地元の役者さんだけ四日市のプラントのオッサンを彷彿とさせる三重弁を話していたのを思い出します。
寅やのテレビは白黒でけれど、志津さんの新家庭のテレビはカラーになって時代の移り変わりが感じられます。近鉄湯の山線と思しき線路沿いの道を歩く寅さんに、車に乗っていた志津さんは気づいたけれど旦那さんは寅さんに会ったことがないから分かりません（寅さんは茂みで立ちションするので姿を隠してしまう。）。大晦日のテレビに寅さんが映ったのを旦那さんは見たけれど志津さんに教えることなく消してしまう。悲しいすれ違いですが、ラストシーンの錦江湾の船での寅さんの愉快な様子に救われました。
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