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ゲームAIコミュのGDC2009のための予習メモ? AI Summit 二日目

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AI Summit 二日目である。
 http://www.gdconf.com/conference/ait.html

(AI Summit 一日目の説明はこちら)

一日目と二日目で特にコンセプトを分けているわけではなさそうだが、
一日目は、かなり結論が出にくそうな未来的な議論をしているのに対し、
二日目は、かなりエッジの効いた内容になりそうなラインナップである。

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引用:
Breaking the Cookie-Cutter: Modeling Individual Personality, Mood, and Emotion in Characters
Speaker: Richard Evans (Senior AI Engineer, Electronic Arts), Dave Mark (President and Lead Designer, Intrinsic Algorithm), Phil Carlisle (Game Programmer and Researcher/Lecturer, University of Bolton)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 9:00am — 10:00am
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 60-minute Lecture

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8483

‘cookie-cutter’とは、クッキーを生地から型取りするときの、上から押さえつける型のことだ。つまり、クッキーカッターAIっていうのは、どれもこれも、同じような動きしかしないAIのことを言う。つまり、ここでは、そういったAIを、どうやって個性化して行けばよいのかを問題に、パネルしよう、ということである。特に、The Sims とかだと、街の人間がそれぞれ個性があることが必須なので、EA の方は、Sims について話されるかもしれない。アニメーションをどう用意して、どう割り振るか、ということも議題になっている。

Dave Mark 氏は、有名なゲームAIサイト

IA on AI

の主催者だ。このサイトには、いろいろなゲームAIの情報があるから、定期的にチェックすると非常に有益だ。また、最近、彼は、

 Behavioral Mathematics for Game Ai

という本を著した。米のamazonで立ち読みしてみたが、意思決定のアルゴリズムに比重を置いた優れた本のような気がした。読んでみないとわからないが、多分、GDCのブックストアに置いてあると思うので、気になる方はチェックしてみよう!(僕も)

 GDC2008日記 Bookstore ?
 GDC2008日記 Bookstore ?

引用:
When Good AI Goes Bad: Tools, Techniques, and Strategies for Testing and Debugging AI
Speaker: Alex J. Champandard (Editor & Consultant, AiGameDev.com), Phil Carlisle (Game Programmer and Researcher/Lecturer, University of Bolton), John Abercrombie (AI Programmer, 2K Boston)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 10:00am — 11:00am
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 60-minute Panel

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8278

「Dark Art ! ゲームAIは Dark Art だ!」と。 ^^

この講演は、

「AIをデザインし構築した後に、デザイナーの要求に従って、改善したり、
 チューニングしたりする、カオティックな工程がどうにかならないのか」

ということを議論する。QAの保証がされるように、どういった戦略を取ればいいのかを結論として出したいようだ。

引用:
From the Ground Up: AI Architecture and Design Patterns
Speaker: Brett Laming (Lead Programmer, Rockstar Leeds)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 11:15am — 12:30pm
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 75-minute Lecture

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8500

講演という意味では、この講演がサミットの目玉かもしれない。
「三宅さん、AIサミットで見逃せない講演はどれですか?」
(と聴かれていたのでここで答えよう!これです!Sさん!読んでますか!^^)

AI開発者はたびたび問う。俺たちに「magic textured triangles」はあるのか、と。これは、どういうことかと言うと、CGというのは、基本的には、全て、 「textured triangles」という統一された部品を組み立てれば出来上がる。そして、その構造に対して、アーティストが介入することで、CGというコンテンツが出来上がる。だから、技術者は、如何にたくさんのポリゴンを美しくレンダリングできるかを考えていればよい。

では、ゲームAIにも、そんな、ジャンルを超えて、共通するAIの構造があるのか?

そういった問題を、あのたくさん個性的な人が出てくる「GTA」のロックスターのAI開発者が語ります。

引用:
The Photoshop of AI: Debating the Structure vs Style Decomposition of Game AI
Speaker: Steve Rabin (Principal Software Engineer, Nintendo of America), Borut Pfeifer (Lead AI Programmer, Electronic Arts), Chris Hecker (Technology Fellow, Maxis/Electronic Arts), Stuart Reynolds (AI and Machine Learning Scientist, AiLive Inc), Damian Isla (Independent, Game AI and Design Consultant)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 2:00pm — 3:00pm
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 60-minute Panel
Experience Level: All

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8279

これは、前の講演と繋がる話題であるので、できれば、講演に続いて参加するのがいいだろう。

2008年に話題になった、

Chris Hecker の Structure vs Style。前のページでも話題にした(講演資料あり)。
ここでは、カナダにおける Chris Hecker の講演を記事にした小野さんの記事を参考にしようと思う。
 小野憲史のゲーム時評:日本の「愛」と欧米の「AI」 カナダ編その1(毎日jp)

の記事から引用する。

引用:
これに対し、米エレクトロニック・アーツのクリス・ヘッカーさんは、「ストラクチャー(構造)とスタイル(様式)がテレビゲームの二大要素」と示しながら、「これはコンピューターと人間の関係と同じで、そのままでは交わらない」と論じた。その上で「両者をつなぐ要素はAI(人工知能)だ」とまとめた。


例えば、CGにおける構造は「ポリゴン」である。これがCGにおける構造だ。CGにおける「様式」とはその形とテクスチャのことである。これは、ポリゴンという「構造」の上に「形とテクスチャ」という自由な「様式」を載せることが出来る。

つまり、「ポリゴン」は、

  ?コンピューターが数学的な構造として、機械的な構造として処理することができると同時に、
  ?アーティストがツールを通じて、自由にカスタマイズすることができる。

というハッピーな「Structure & Style」の形式なのだ。では、ゲームAIに、そういった、

    「プログラム側から画一的に処理出来て、
     アーティストが自由にカスタマイズできるゲームAIのための単一要素」

があるだろうか?

そもそも言い出した Spore の技術リード、Chris Hecker と、AU Summit主催のSteve Rabin, Halo3 AI lead の Damian Isla が加わって、ゲームAI最高の中心的課題を議論する。

引用:
Beyond Behavior: An Introduction to Knowledge Representation
Speaker: Damian Isla (Independent, Game AI and Design Consultant), Peter Gorniak (AI Engineer and Researcher, MIT Media Lab)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 3:00pm — 4:00pm
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 60-minute Lecture
Experience Level: All

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8498

人工知能の基礎は「知識表現」にある。「知識表現」とは、AIという電子的な存在が、「生のままの世界」を解釈する力を持たないために、世界をAIが必要とする情報のみに限定して切り取って「表現」してあげることである。その「表現」を通して、AIは世界を解釈して行動する。ちょうど、人間が「言葉」という表現を使って世界にアクセスするように、AIには「はじめに知識表現ありき」なのである。

それは、ゲームAIにとっても同じことである。ただ、ゲームAIは、仮想的世界の内部におけるAIのことであるから、そういった「ゲーム世界」について表現すしてやること、もっと言えば、プログラムが処理しやすい形式に、複雑なゲーム世界を表現してやることが、ゲームAIにとっての「知識表現」である。

知識表現は、Knowledge Representation であるので、KRと訳される。必ずしも一般的な用語ではないが、グローバルな世界についての知識表現(パスデータ、情報が埋め込まれたKR)を世界表現(Wolrd Representation)という。この2つはゲームAIの基礎であり、Halo のAIは、この基本に忠実に作ってあるために、ゲームAIの最高のAIなのである。知識表現をきちんと扱っているAIは、殆ど見かけることが出来ない。ゲームAI開発者で、この手法について知らない方は、この講演や、Haloの資料をまず勉強されることをお薦めしたい。例えば、自分の以下の2つの講演、特に、ゲームAI連続セミナーの第1回の講演は、知識表現に特化した内容である。これは一見、あたりまえのことしか解説していない(当時もそう言われて酷く傷ついた^^)。ところが、それが空気のように人工知能にとっては大切なことなのである。

ゲームAI連続セミナー第1回「KillzoneにおけるNPCの動的な制御方法」 

 [日時] 2006年12月16日(土) 第1回 12:30 - 15:00第2回 15:30 - 18:00
 [場所] 東京大学本郷キャンパス 工学部新2号館9階 92B教室
 [概要] http://www.igda.jp/modules/news/article.php?storyid=1034
 [記事] http://www.rbbtoday.com/news/20061218/36968.html
     http://codezine.jp/article/detail/841?p=1
 [資料] http://www.igda.jp/modules/mydownloads/visit.php?cid=2&lid=60


「エージェント・アーキテクチャーから作るキャラクターAI」 in CEDEC2007

 [日時] 2007年9月27日(土)
 [場所] 東京大学
 [概要] http://cedec.cesa.or.jp/2007/contents/r22.html
 [記事] http://www.igda.jp/modules/xeblog/?action_xeblog_details=1&blog_id=640
 [資料] http://www.igda.jp/modules/mydownloads/visit.php?cid=2&lid=78

 また、私自身が学んだ先でもある、HALO AI の開発資料は、この講演の予習資料としてもってこいであろう。

 BUNGIE PUBLICATIONS (HALOの公開開発資料)

引用:
Parallelism in AI: Multithreading Strategies and Opportunities for Multi-core Architectures
Speaker: Julien Hamaide (Owner, Fishing Cactus Game Development & Services)
Date/Time: Tuesday (March 24, 2009) 4:15pm — 5:15pm
Location (room): Room 2018, West Hall
Track: AI Summit
Format: 60-minute Lecture

https://www.cmpevents.com/GD09/a.asp?option=C&V=11&SessID=8959

AIの実装の並列化の話である。この話題については、水曜日に、

引用:
Threaded AI For The Win!
Speaker: Orion Granatir (Senior Software Engineer, Intel)
Date/Time: Wednesday (March 25, 2009) 12:00pm — 1:00pm
Location (room): Room 2011, West Hall
Track: Programming
Format: 60-minute Sponsored Session


という講演もあるので、マルチコア時代の必然と言うべきだろう。
私見としては、問題は3つだ。

 ? ゲームルーチンの中のAIの並列化
 ? AI自身の内部処理の並列化
 ? 複数のAIたちの同期の問題(特にオンラインゲーム)

ただ、ここでは内部処理の話題に重点が置かれている。

* * *

足早に、AI Summit を紹介したが、話題も多面的であり、
実績のあるメンバーが参加している。

パネルは生ものなので、どう転がるかわからないけれど、
緊張感のあるパネルになることを望む。
また、どれぐらいの規模になるかも、わからないところだ。

ラウンドテーブルだとだいたい、60〜80名ぐらいなので、
40名ぐらいずつで、2グループに分かれる。
ただ、ラウンドテーブルに来るだけでそれだけなので、
AI Summit は、200名〜400名規模になるのではと予想している。

会場であったら声をかけてください。
失礼します。

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