ルカーチ最晩年の大著(Corpus magnum,コルプス・マグヌム)『社会的存在の存在論』(1964-71執筆,1984年,1986年全2巻で刊)刊行25周年,生誕百年を迎える フランスのニーチェを気取り,ドストイェフスキーとバッハを最大の芸術と見做した ルーマニアの亡命哲学者でパリで「活躍した」絶対的ペシミスト,シオラン(1911-1995)の足跡をもたどり,現代を切り拓き,人類文化の対象化に本格的に, したがって ヨーロッパ文明それ自体の相対化にも 社会分析にも緒をつけたJames George Frazer(1854-1941)の没後70周年にして その The Golden Bough (1911-15 in 12vols)刊行100周年でひもときながら,ジャンルを超えて 人類の知恵を再構成してゆく愛の営みであって,人類社会の理想を高らかに宣言する者である。 last but not least.,ポーランド・クラクフで1986年3月3日に完成された石塚省二著『社会哲学の現像―ルカーチと<知>の世紀末―』博士論文英文刊行25周年の年でもある。