山RADIOコミュの北の魔女”燕岳”大いなる帰還編?

朝起きるとそこは全てが凍りつく世界だった。

好き者どもが日の出を今か今かと待ちわびる、-10℃の冷たい風が顔に突き刺さる。なんでこんなにも寒いなか、いい大人がニコニコ笑顔でウロウロしながら待ってたんだろうと今ここで書いてる時には思うけど、あの時間、あの瞬間はそんなことビタイチ思いもしなかったはずだ。

なぜとかなんでとか理由なんかあるはずない、理由をつけるのはいつだって”その後”にだ。理由なんかあるはずない、ただその空気が吸いたいだけ、その空気の中にいたいだけ。

と、山の写真をみていたら不思議な山の力によっておセンチな事を書いてしまったがホントに理由などありゃしない！

新鮮な空気と雄大な北アルプスの景色、おいしいコーヒーがあればとなりにいるのが生きる”でくのぼう”ヨッシーでもかまやしない。
朝の神々しい景色を楽しんだ後テントで朝食を食べ頂上に向かうことにした。ここでおもしろい現象を見たんだけど沸かしたお湯の湯気がテントの天井についたとたん凍った！やはり冷凍庫の中に居るくらい寒いんだ、動かなきゃ死ぬんじゃねぇかと心配にってそそくさと準備を整えいざ頂上へ。

頂上へは雪道を30分程登ると到着する、途中には有名なイルカ岩やメガネ岩といった燕岳名物の奇岩がたくさんあり楽しませてくれる。

色んな奇岩の前でヨッシーにカメラを渡し撮ってもらうのだが毎回一悶着ある、はっきり言えばヨッシーは写真を取るのがうまくない！というかぎこちないのだ。

例えば”ハイチーズ”と言った後にピントを合わせ撮影したりするので、こちらがベストスマイルをつくってから２テンポ位遅れてシャッター音がする。。。
そのため半目になったり、もういいかなと思って横を向きかけた写真が撮られていたりと毎回ダメだしをされるのだが中々上達しないのだ。

そんなこんなで割と急な道を昇り頂上に着く

そこからは360度のパノラマが広がり眼下には安曇野の街並が見える

毎度おなじみの”あの”景色だ

特別な感動はないけど、寒さを忘れていつまでも離れたくない気持ちが湧いてくる
言葉こそ出さないが、その頂上で居合わせたみんながそんな気持ちだったと思う

だって、みんななかなかその場を離れなかったから

しばらくその場の空気を満喫した後はいざ下山だ、急な登山道だけど距離は短いから割と時間はかからない。
もう重い荷物に重い靴から解放される喜びと、名残り惜しさが入り交じっていっつも帰り道はなんだかおセンチな気分になり、何度も何度も後ろを振り返る。後ろ髪を引かれるとはこの事なんだな～。

標高が下がると共にムンムンした熱気がこみ上げいて下山後の温泉が待ち遠しい！
そうここは中房温泉！！登山口に温泉があるのですぐに入れるんだ！

そんなこんなで３時間足らずで下山、そのまま温泉へIN！！

とここで、行きにジュンジーニョのリュックが異様に重かったのを覚えているだろうか？温泉に入るとこでそれが判明した。

下山後みんなで温泉に入るために、車に置いてある温泉セットを取りに行こうと話をしてるとジュンジーニョが。。
”えっみんな今持ってないの？俺すぐ入るためにずっとリュックに入れっぱなし！”

一同　”えっ！？”

笑ったよねその瞬間に流れた空気！！
当然みんなは下山後に必要になる重い荷物を、頂上まで運んで降ろす！などといったとぼけた事はするはずもなく、車においてあった。
”だからリュック重いんだよ！みんな持ってくわけないじゃん！”と言われジュンニーニョしょんぼり。

せっかく持って来たのに一緒に車まで行きさらにしょんぼり。

中房温泉はとろとろの美肌の湯できもちいい！
ちょっと熱めの露天風呂につかって、５月の日差しと北アルプスのひんやりした風を受けながら目を閉じると極楽気分！気分爽快！
ずっとこうしてたいなぁなんて思いながら今回の旅も終わった。

きれいな白い山並みは”女王”と評される燕岳、ぜひ夏にもう一回行きたい山だ
ぜひとも男同士ではなくカワイコちゃんと登って欲しい山でもあった

Love Mountain