シカゴ・オプション戦略研究会コミュの強烈な踏み上げに耐えたカレンダー・コンドル

本来は、プラス600ドルの時点で、すでに利益確定しているカレンダー・コンドルのポジションですが、シミュレーションのために、残してあります。

そして、ついにきた、昨晩の、ダウを初めとしたニューヨーク市場の急騰。

ダウは、4月18日以来の上げ幅を記録し、ラッセル2000も、19.55ポイント、2.63パーセントアップの763.26ドルとなりました。

原因は、小売指数の予想外の好調と、失業保険受給申請者数の減少で、アメリカ経済の今年の広範の回復に投資家が期待が持てるようになったことのようでね。

ところで気になるこんな踏みあげの中での、かねてから組んであるカレンダーコンドルのポジションの帰趨ですが、果たして、いきのこっているのか?----

なんと、ATM＝763.26は、カレンダー・コンドルのショートポジションの行使価格750ドル・コールを軽くオーバーしてしまいました。

マネーネスのレベルは、「1-行使価格／原資産価格＝1-750／763.26＝0.018」となっています。

で、気になるポジションの行方ですが、驚くべきことに、これほどの踏み上げを食らっても、ポジションは、損失を免れていたのです。

なお、損益はプラス85ドルでした。

また、これも、驚くべきことに、5月13日に、レンジ修正したポジションでは、こんな中でも、プラス300ドルの利益を確保しています。

本当に、このカレンダーコンドルは、驚くべきポジションですね。
そして、適切なレンジ調整が、更なる利益を生むことの重要性を、即晩の動きから、教えてくれます。

気になる今後ですが、ボラティリティ自体は、すでに下降局面(23.71)に入っていますし、SQまで、後、10日足らずとなります。

今日から来週前半にかけて、ショートのポジションがどうなるのか、大いに、興味がわくところです。

以下は、5月13日にレンジ修正しなかったポジションとレンジ修正したポジションの昨晩の動きです。

原資産-E-Mini Russell2000
期間-2008/05/10→2008/06/05
ATM＝2008/05/10-727ドル →2008/06/05-764.20ドル

?5月13日に、レンジ修正しなかったポジションの損益

期先(9月19日満期)
ロング
行使価格590ドル・プット(プレミアム920ドル→400.00 　マイナス520ドル )
行使価格810ドル・コール(プレミアム860ドル→1,720.00　プラス860ドル)

期近(6月20日満期 )
ショート
行使価格675ドル・プット(プレミアム860ドル→35.00　プラス825ドル )
行使価格750ドル・コール(プレミアム850ドル→2,100.00 マイナス1250ドル)

プレミアム合計
期先・ロング＝1780ドル→2120ドル マイナス90ドル
期近・ショート＝1710ドル→2135ドル 　プラス640ドル

ネット
プラス85ドル

?5月13日に、レンジ修正したポジションの損益

期先(9月19日満期)

ロング
行使価格600ドル・プット(プレミアム900ドル→470.00ドル) マイナス430ドル
行使価格820ドル・コール(プレミアム870ドル→1,370.00ドル) プラス500ドル


期近(6月20日満期 )

ショート
行使価格692.5ドル・プット(860ドル→70.00 ) プラス790ドル
行使価格760ドル・コール(プレミアム850ドル→1,410.00) マイナス560ドル

プレミアム合計は、
期先・ロング＝1770ドル→1840ドル　プラス70ドル
期近・ショート＝1710ドル→1480ドル 　プラス230ドル

ネット　プラス300ドル


なお、「シカゴ・オプション売買戦略マニュアル」
http://americanoption.kir.jp/
には、「アメリカ・シカゴのオプション取引を日本からでも」という趣旨で、今までの日本のオプション解説書には書かれていなかった、このようないろいろな戦略などが書かれています。