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呑み・食うコミュのえっと、第三弾

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今回は鮭の話です。

私本来の専門は、外国産の天然物鮭、特に紅サケ専門に扱っています。 鮭についてはいろいろな思い入れがあります。今回は少しばかり鮭の講釈を、あくまでも独断と偏見です。 

日本の市場で一般的に売られる、天然物の鮭類は大別すると次のようになります。白鮭・紅鮭・銀鮭・キングサーモン(マスのスケ=スケ鮭=業界用語)・鱒の5種類です。養殖されているのは、銀鮭(主に日本・チリ)・キングサーモン(北米・オーストラリア・ニュージーランド)・トラウトサーモン(チリ・北欧)・アトランティックサーモン(チリ・北欧)ってとこです。

放流事業が成功しているのは、白鮭と鱒、人の手が入っているのは、概ねこんなところです。紅鮭だけは養殖・孵化事業とも事業ベースでの成功例はありません。これは紅鮭の餌と産卵条件に克服できない問題があるためです。紅鮭の餌は基本的に、プランクトン類と言われ、給餌が困難と言う事です。今一つは遡上する河に二つの湖が必要と言う条件がある為と言われています。

日本向けの養殖モノは基本的に、餌に発色する原料を混ぜ、不自然に身色を赤くして居ます。西欧向け鮭では、このような不自然な作業は許されず、販売も不可です。まぁ要注意ですね。

抗生物質の問題もありますし、お子さんに食べさせるのは、お勧めではありません。 

で、種類別お勧めの鮭です。鮭は基本的に余命が長い、と言うか、産卵まで時間がある魚が美味い、と言うのが原則です。

まずは[白鮭]、業界では鮭と言えば白鮭を指します。一番身近で、ポピュラーな魚ですね。これは春先から初夏にかけ漁獲され、道東に水揚げされるもの(春鮭鱒と言う)が、唯一上物と言える鮭です。鮮魚・塩・冷凍の形で販売されます。 

秋鮭(アキアジ)は、産卵の為に帰ってくる魚ですので、卵や白子に栄養が盗られ、正直言ってお勧めできるモノではありません。まぁ旬の味ですから好き好きと言うことですね。

春先の白鮭は、別名トキシラズ、と言い業界でも高価な魚です。

目を瞑って食べれば、正直言って紅鮭より美味いと思います。でも見た目も味の内、特に日本人はどうも赤い身色が好みの様ですから、なんとも言えませんが......普通、鮭は、秋に漁れる物なのに春先に時を間違えて沿岸に寄ってくる、そんな意味でトキシラズと言うわけです。

[紅鮭]の上物は同様に春鮭鱒の紅(鮮魚・塩蔵・冷凍で販売)。外国のモノでは、例年5月15日に漁が始まるカッパーリバー(アラスカ)の紅(空輸の鮮魚・冷凍で販売)。これは粗脂肪率が世界一(惜しむらくは脂肪が皮側に多いのが特徴)です。

それとカナダの船凍品の紅(冷凍・塩蔵で販売、塩モノは日本で加工ケースが殆ど稀に現地で塩蔵)です。身色はオレンジ系だが味は最高、この3種がお勧めできる紅鮭の最高峰です。私的には、なんと言っても鮭と言ったら紅鮭!!

[銀鮭]は春鮭鱒のものがやはり一番、それ以外のお勧めは思い浮かびません。 基本的に紅と白の中間って感じの鮭で、身質もちょっと柔目で個人的には好みではありません。主に関東地区でしか売れない魚ですね。

[キングサーモン]春鮭鱒で漁れるスケは、大助と言われ高級品です(塩蔵・冷凍)。でもなんと言ってもY1(アラスカ)のキングサーモンが別格です(冷凍のみ)。 Y1(ワイワン)、文字通りの読みですが、これはユーコン河の河口で漁れる鮭ですが極上の鮭です。普通河口まで来た鮭は水を飲み、体色が赤く婚姻色にそまり、脂が抜け落ちる理屈です。なにせユーコンは全長3500kmもある大河、先が長いためそんな劣化は全く無いのです。 

漁場は河口を遡りY2・Y3までありますが、さすがこの辺まで上ったモノは品物が落ちます。とにかくY1は鮭の最高峰・別格の魚で、一般に市販される事は、まずありません。

[鱒]は春鮭鱒のモノと(塩蔵・冷凍)、同時期に漁れる「たいこ鱒」が上物です(鮮魚のみ)。 中でも、たいこ鱒は絶品。 最終的にどの河に遡上するのかは判っていません、いわゆる通り魚(どっかの河に帰る中途)です。鮮緑色で、異様に体高が高い魚で、紅鮭に見まがうような美しい魚です。 どういうわけか鮮魚でしか扱われませんが美味、滅多に手に入りません。

以上が鮭屋としてのゴタク・お勧め、ダイジェストです。

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