AMACHANコミュの「現わる」

最近電車の広告で「脳内革命〜脳から出るホルモンが生き方を変える〜」という文字を目にした。現在170万部の売り上げを誇る春山茂雄氏のベストセラー著書ということだが、これを「体内革命〜音楽から出るホルモンが生きざまを変える〜」と書き替えてみると、妙に馬渡松子の現在に当てはまる気がして、なんとなく書き留めておいた。彼女は今、自分自身の音楽から自己革命を起こそうとしている。彼女の言葉を借りて言い直せば「以前とは血液型が違うくらい全然違う生活」を求めているのかもしれない。
　1992年5月21日にメジャーデビューを果たした馬渡松子が、４年経った今、「ライヴハウスでアマチュアバンドと名を連ねてライヴをやりたい！」と言い出したのにはそれなりの理由があった。去年の６月、全国７大都市ツアーが終わり、その後何本かイベントに出演したものの、主だった音楽活動を行っていなかった彼女は、久々に曲作りやレコーディングなどに束縛されない”自由な時間”を手にしていた。彼女は音楽と少し距離を置いて、自分自身を見つめ直す時間をたくさん作っていたようだ。しかし、この空白の時間が、かえって彼女と音楽の結びつきを強いものにすることになる。「もう一度、原点に戻ってやってみたい。純粋に音楽が好きで、がむしゃらに音楽をやっていた、アマチュア時代のハングリー精神を取り戻したい」そんな彼女の思いがついに爆発した。
　「今はアマチュアよりもスゴくて、プロなんだけどプロじゃない”本当の音楽人”になりたい。だから今はライバルがアマチュア、かな。（ファンクラブ会報インタビュー記事より）」半年前この言葉が、今まさに実現されようとしている。
　１９９６年５月、体内革命はこのライヴハウスツアーから始まる。


◆◆◆馬渡の人物像に迫る◆◆◆〜第一回　馬渡松子の実態〜

その１：大嘘つきでアル
「ウソツキマツコ」と異名をもつほどのシロモノで、今まで数々の嘘をついてきた。しかし根本的に致命的な嘘をつかないのが馬渡松子である。許される限界のウソ…それが彼女の程よいキャラクターとして世間に浸透しつつあると勝手に解釈しているのだが、実際のところはわかったものではない。

その２：時間にルーズでアル
今日のこのライヴに、もし予定の時間通りに入っていたら奇跡的である。ましてや時間より早く入っていたら、何かが間違っている。以前、こんな出来事があった。まだ彼女の肌にハリがあった頃（といってもほんの２年前のことだが）、某ラジオ番組にゲスト出演することになった。ところが本番１０分前になてもスタジオに彼女は現れない。心配するマネージャーのもとに本番ギリギリで電話が入り、そのまま電話で出演となった。この事件の後「生放送の番組に出演する時は、必ず彼女の家まで迎えに行く」と、マネージャーは心に誓ったという。もしあなたが「してやられたぜぇ〜！！」という気持ちになりたい時は、彼女と待ち合わせると良い。９９％期待に応えてくれるだろう。

その３：夜型人間でアル
太陽が沈む頃ヌクヌクと起き出して、朝日を浴びながら眠りにつく。レコーディング中は勿論、普段の生活に至るまで、彼女の生活は全て夜型のリズムになっている。ということは、今日のライヴは彼女にとって「早朝ライヴ」ということになるのだろうか。「早起きは三文の得」となることを願いたい。

その４：酒豪でアル
バリバリの九州女（宮崎県出身）である彼女。酒は大好きというだけ合って、やたら強い。馬渡松子のツアーやイベントの打ち上げは朝まで飲み明かすのは当たり前である。この世界、特に彼女の周りに集まるミュージシャンは酒好きが多い。おかげで酒の席は情報交換の場でもあり、音楽のブレーンを広げる一つのコミュニケーション手段にもなっているらしい。しかし、一時のドカ飲み時代に比べ量はかなり減ってきたと言う。やはり歳にはかなわないのか。

その５：女でアル
「女にしかわからない、女のカッコよさを引き出したかった」彼女の３ｒｄアルバム「AMACHAN」は、スーザンロジャースという女性のエンジニアを起用してミックスダウンを行った。とにかく音楽の面では、自分の中の”女”を意識するのに普段の自分は「女として失格」などと厳しく評価する。「女とは」・・・・彼女の永遠のテーマであり、悩みなのかもしれない。馬渡松子は紛れもなく”女”である。
それだけは間違いない。