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サム・ペキンパーコミュの“THE GETAWAY ”逃避行

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これは僕の日記にも記載したものですが、サム・ペキンパーファンの方々にも読んでいただきたくてこちらにも転送しました。
「ゲッタウェイ」は今だ色あせぬ名作です。
僕も大好きな作品の一本ですが誕生するまでには様々な問題があった作品でもあります・・・・。


パラマウントのロバート・エバンス(「ゴッドファーザー」や「チャイナタウン」のプロデューサーでありアリ・マックグローの旦那)は二つの企画をフリーのプロデューサーと交渉していた。

そのプロデューサーの名はケネス・ハイマン。ペキンパーの「ワイルドバンチ」や「砂漠の流れ者」の共同プロデューサーの一人だった。
二つの企画はペキンパーが長年あたためていたもので一本は三年がかりで脚本もリライトを重ね次のペキンパー作品の有力候補でもあった「北国の帝王」。
もう一本はジム・トンプソンという犯罪小説家で脚本家(脚本作にキューブリックの「現金に体を張れ」など)から直接ペキンパーが許可を得た原作小説「ゲッタウェイ」だった(あまり知られていないが、テキサスで起こった実話からヒントを得ている)。

エバンスとハイマンはこれらの作品をパラマウントで製作する事に合意するが製作条件などからハイマンはエバンスに寝返り、「北国の帝王」の監督はペキンパーではなくロバート・アルドリッヂで製作はスタートする。そしてエバンスは次なる「ゲッタウェイ」には主演をスティーブ・マックイン、監督はピーター・ボグダノビッチを予定していた・・・。

この事でペキンパーは一辺に長年あたためていた二つの作品を失うこととなった・・・。

そのころボグダノビッチはマックイーンの相手役に当初付き合っていたシビル・シェパード(ボグダノビッチ前年監督作「ラストショー」に出演)をエバンスに強引に推薦していた。
エバンスは妻のマックグローにこの役をやりたかったために頑としてきかないボグダノビッチと決裂。「ゲッタウェイ」は宙に浮いた。

この作品をやりたくてたまらなかったマックインはこんな馬鹿げたやりとりに腹を立て、自らが参加する製作会社ファーストアーティスツで製作することにする。
もちろん監督にはサム・ペキンパーを迎え入れてだ。

マックインはペキンパーが好きだった。通常マックインは同じ監督とは(俳優としての育ての親ジョン・スタージェンスを省く)仕事をしたがらないが、ペキンパーは別だった。「ゲッタウェイ」の前年製作された「ジュニア・ボナー」ではウマが合ったし、ずっと以前にペキンパーが理不尽にも撮影中に下ろされ後をノーマン・ジェイソンが監督した「シンシナティ・キッド」でも組んでいた。
あの時、あの混乱の矢面に立たされ“血祭り”にされたペキンパーをこのハリウッドきってのアウトローは冷静に見ていた。
そしてアウトロー監督のペキンパーに同じ匂いを嗅ぎとってもいたに違いない・・・。

当初脚本は原作者のジム・トンプソンに委ねられたがあまりにひどい出来に当時まだ若手だったウォルター・ヒル(のちに「ザ・ドライバー」「ストリートオブファイアー」の監督)によって新に書かれる。
原作からは骨組みのみを頂きまったくの別物をうまくまとめ上げて書いた。但しペキンパーからの注文もあった。
刑務所を出たドク(マックイン)を迎えたキャロル(マックグロー)が公園に(小川に飛び込む)いる下り、ゴミ清掃車とゴミ処理場での二人の下り、ラスト国境を越えるためジャックしたトラック(ペキンパーの幼馴染みスリム・ピケンズが運転手)で走りながらの下り等、いかにもペキンパーらしいシュチュエーションをちりばめた。


アリ・マックグローはこの映画に当初難色をしめしていた。
「ある愛の詩」でスターダムには上がっていたが今やエバンス夫人となって半リタイア状態だった。
そんなアリにエバンスはイメージチェンジと演技の幅を見せるチャンスとばかりに出演を説得。
もちろんこの映画の実質的なプロデューサーでもあるマックインも彼女に一目おいていたのは後々を考えるとわかる。

こうして準備は着々と進められ、クランクインは1972年2月23日に決定された。
ロードムービーのため順撮りでストーリーにそって撮影スケジュールは組まれた。
スタッフは「ワイルドバンチ」とほぼ同じメンバーをプロデューサーのデビッド・フォスターが掻き集めてきた。


この「ゲッタウェイ」のお話は簡単にはまとめられない。あまりにも大変な事が撮影前に多過ぎたからだ・・・。

このようなハリウッドの混乱と狂乱を嫌ったペキンパーは、だからハリウッドから離れて自分の創造性に忠実に生きようとしたのだと思えてならない。
それがよくわかる一例がこの「ゲッタウェイ」撮影前の混乱だ。


「ゲッタウェイ」は直訳すると「逃避行」。まさにペキンパーの気持ちとシンクロしていたに違いない。

この撮影話は次回に続く。


コメント(4)

長文読んでいただきありがとうございます。
次回は「ゲッタウェイ」の撮影中のお話をメインで書きます。
 2023(火)

銃「ゲッタ ウェイ」
 (1972・アメリカ)
危険・警告【この作品が、オリジナル版です(リメイク版あり)】

 【TVNHK・BS3】

キノコ栗はずかしながら、ぴかぴか(新しい)初めて【美容院ノーカット版】を観ました!
腕時計2時間ごえの作品だったんですね。

ぴかぴか(新しい)おもしろかった・◎良かった・いい作品です!

 と思ったら、本脚本がウォルター・ヒル 氏。 ◎やはりね!
 【CDBlu-ray】が、ほしくなりました!

 この作品は、ある夫婦の話だと思います光るハート・・・

るんるんスピーカー(音量)ぴかぴか(新しい)音楽が、クインシー・ジョーンズ 氏も◎!!!

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