大耳ネットワークコミュの【表現塾の宿題発表】：さちん

ふりしてる、ふりしてる

普通なふりして　狂ってる　ふりして普通　なふりして狂ってる　ふりして　
普通なふりして　狂ってる　ふりして普通　なふりして狂ってる　ふりして
普通なふりして　狂ってる　ふりして

知ってるふりして　知らんぷり

そうだ　プリンを買って帰ろう
繰り返す毎日にも小さな変化がある、と思うか
小さな変化しかない繰り返しの毎日だ、と思うか

考えながら駅へ向かえば通勤通学の人ひとヒト

最近大きな目の人が増えているのは、人間が夜行性の生き物として
進化をとげているからだと思いませんか?
夜でも光を見るために、ぱっちり大きくなってったのです。

例えば一緒に
どうでもいいような邦画の大作を見て
その酷いCG描写やら予告編だけで十分なストーリー展開に
何故か感動して興奮して熱く熱く語られてもどうでもいいし、
この映画を見てた2時間と、その映画について熱く語られる2時間が
もったいないしどうでもいいし、
どうでもいいような味しかしないベローチェのコーヒー代すらもったいないし
絵とか描いたり踊ったり本読んだりしている方が有意義に違いない
けど、私はちゃんと話を聞いている
ふりして壁にかかってる絵を見ている、ふりして横のサラリーマンを見ている
振りして手首がかゆい　ふりして腕時計を見てる、夕方5時26分。
いい加減ぐったりうんざり来てるんですけど何で気づかないのかなぁ…

…なんてことを思うにちがいないので、ちょっとやそっと惚れたくらいじゃ
ぜったい告白したくないんです

ふりしてるふりしてふりしてふりして　プリプリプリプリプリプリプリプリ
そしたらお腹ん中発酵しちゃってまたまたプリプリブリブリ

プリプリプリプリしながらチョコレートポリポリボリボリポリポリボリボリ
ホームでかじるブラックサンダー　ちら見して通り過ぎる
お目めの大きな夜行性の人ひとヒトが朝帰りの電車の中で
うつらうつら舟をこぐ
さらにこれから進化進んだら夜行性の人間はもはや光をあきらめて
線のように細い一重まぶた
小さな小さな目すら閉じて
白い肌のうぶ毛の一本一本触覚にして感覚で生きはじめんだ。

触れたらそれだけで
ふりなのか　普通なのか　ふりのふりなのか　ふりのふりしたふりなのか
狂ってるのか　普通のふりしたふりなのか　ふりしたふりしてふりしてるふりなのか
いとも簡単に見抜いてしまう
もう光へ向かう必要もなくなった新しい人間へ向かって
くり返しくり返しぐるぐるまわりの小さな変化を
積み重ねて積み重ねて積み重ねて積み重ねて昇ってく

ふりしてふりしてフリフリレイヤードなお洋服が重たいからって
プリプリプリプリしながらチョコレートポリポリボリボリなんかしていたら
やがて胃の中発酵して穴ほげて爆発して滅びていくでしょうから
夜行性への進化を試みるが
夜はやはり眠いので昇っていくのを見ている。
ぐるぐるまわる　ループを見上げて新しい世界へ昇るのを下から見上げてる。

ふりしてまだあきらめきれない　けど、下から見上げるだけ見上げている。