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ヘルマン・アーベントロートコミュの教授の シベリウス フィンランディア

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 ベルリン国立歌劇場管弦楽団(1936年)

 聞き終わってこの曲ってこんなに安っぽい曲だったっけ?と思ってしまう演奏であった。え?シェルヘン並にカットがあるのかな?録音も悪いし、若干ピッチが微妙なのかな・・・などと思うが、どうしても、何ともこんなに安っぽい曲だっけ?と思ってしまう。
 しかし、なんたる描き方かとおもってしまう。

 音の悪さも手伝い、冒頭の何たる陰鬱な遅さ。情感もなにもない、虚無感脱力感のファンファーレである。何とも、昔の映画にでてくるような「葬送」である。そこまではいい。むしろ、そこでこの作品はおわってるのか?
 
 その後が・・・劇的にテンポをあげ展開していく様が全くない。バサバサと音を刻んでいく。バロック音楽のように扱っているのか?なんたる冷徹さだ。

 え?そこそんなに早くていいの?
 え?
 え?

 旦那の葬式の後に喜び勇み保険金を受け取りにいく奥方のようである。しかも、なんらの罪悪感もなく・・・しかも、不倫相手の男のもとに保険金を受けれる喜び勇んで走るように・・・
 
 僕のこの反逆的名作を文学的に捉えてしまう脳はそのあとをどう物語ったらいいんだ?

 そう、おもいつつ次の展開に耳を傾ける。

 保険金により大金を得た喜び、そして、あの崇高な感謝・・・
 
 今までの旦那への愛は、偽りであったとしても、誠心誠意尽くしておりました・・・おいおい、ブレヒトーワイルの三文オペラ的な音楽に、この名曲をおとしいれるのか??

 この崇高な感謝はコラールであった。その感謝が何とクールにかつ多少のポルタメントをいれ描かれているか。微妙なポルタメント?らしきものは、多少の人気集めか・・・だめだ、懐疑心がうずく。。。そして、媚たような減速。って、そんなにためず?あのブラームス1番の交響曲のあれがなんなの・・・・
 
 その後の突然のテンポの加速、一応、感謝を強調、そしてアーメンですか・・・
 
 教授、あなたは、この曲に何を見たのですか・・・


 この曲をきいて、アーベントロートに教えられたことがある。
 
 僕は、シベリウスのフィンランディアは名作だと思っていた。しかし、それは、僕が単に文系だったからなんだということを知った。曲の展開としては、かなりのツギハギ音楽だったのですね・・・
 
 wikiによると教授は、「楽譜・作曲家の意図に対し忠実ながらも、時に激しく劇的な表現を見せ、幅広い層のファンに支持された」そうだ。
 シベリウスのフィンランディアを保険金をえた奥様の喜びだと思わせてくれたのは、アーベントロートである。そして、「楽譜・作曲家の意図に対し忠実」僕は、アーベントロートをイタコだとはおもっていない。
 指揮者という仮面をかぶった「音を作り出す作曲家」だとしか思えない。この人がワルターが嫌ったジャズなどに関心を寄せていたら素晴らしいジャズを奏でただろうなーと、妄想するのです。

 アメリカから2回の原爆を受け、しかも今回は原発事故、そんな国に生まれた自分には、このフィンランディアは、あまりに、詩的でありました。

 そう思いつつ、アダムズのドクターアトミックを聞きつつ、何か物足らないと思うのです。

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