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憂国の士コミュの不屈のリーダー李登輝が迷える日本の若者に送る「10の箴言」

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※「台湾の声」に10回に渡って連載された記事を、

 一つにまとめました。示唆に富んだ内容です。

「台湾の声」より転載しています。


 ◆不屈のリーダー李登輝が迷える日本の若者に送る「10の箴言」


「サピオ」2010年1月27日号より転載

        「台湾の声」編集長 林建良(りん けんりょう) 


【箴言一】逆境は最高の修行の場


 戦前に日本のエリート教育を受けた李登輝氏は終戦後、他の台湾の知識人と

同様、「日本の教育に汚染された人間」として蒋介石国民党政権に扱き下ろさ

れ、苦悶する日々を送ることとなった。


 更に1947年での知識人を中心ターゲットとした大虐殺、その後20年間

続いた知識人狩りなどの恐怖政治下では李登輝氏は弾圧される側にいた。だが

彼はこの暗黒時代では、弾圧を逃れながら読書と自己修練に励んでいた。


 後に彼が書いた経済論文は時の権力者、蒋経国の目に止まり、いきなり無任

所国務大臣に抜擢されるのだが、「権力的地位に対して、私は一貫して平常心

を保持し、大喜びすることは決してなかった」と自身は振り返る。実は台湾人

の敵である独裁政権に身を置くことで矛盾と苦悩の毎日を過ごすことになった

のだ。だがこうした心の葛藤が彼を偉大な政治家へと成長させたのだ。



【箴言二】大器晩成を目指せ


 できるだけ早く出世することが普通の人間の願望だが、スケールの大きい人

間なら、良い教育や訓練以上に時間との熟成した要素が不可欠になる。


 李登輝氏は早咲きの政治家ではなかった。61歳で蒋経国に副総統を任命さ

れた彼には、当時政治力がまったくなかった。お飾りの傀儡と見られる中で彼

は、独裁者蒋経国の言動をつぶさに観察しながら、持て余す時間を使い、中国

問題、そして軍事をはじめ、電子学、生物学、材料学など、それまで疎かった

分野での勉強を熱心に行った。専門分野である農業や経済学では、専門家たち

を交えた討論会を定期的に開いた。副総統の四年間では李登輝氏は「蒋経国学

校」の良き生徒だった。


 彼は権力を追求することなく自己教育に心がけ、知識への探索は怠ることな

かった。失敗経験や苦悩こそが成長の糧になる。時間をかけてこうした糧を熟

成させることは大器になる必要条件なのだ。



【箴言三】安易にカードを切るな


 実力や自信のない人ほど手持ちのカードを切りたがる。しかし、それは自ら

の弱点を晒しかねず、自らを潰す危険が孕んでいる。


 蒋経国の急死によって副総統から総統に昇格した当時の李登輝氏には全く実

権がなかった。そもそもあの時代の政治状況で、台湾人に最高の権力を与えら

れることなどあり得なかった。彼にある唯一のカードといえば国民からの熱烈

な支持であったが、国民党の一党独裁の時代では、国民の支持と国家権力の行

使とは全く無関係だった。


 李登輝氏は民意を利用しての旧勢力との直接対決は避けた。行政、軍、警察、

情報など国家統治機構の人事を変動させることなく相手を安心させた。だが彼

はひそかに台湾の国家像を描いていた。


 二年後に再度総統に選出されると、素早く、そして着々と台湾の民主化を進

め、六回の憲法改正を経て、それを不動のものにした。カードは時機が熟して

から切る。これが李登輝流の戦い方であるのだ。



【箴言四】金で解決できることはすべて小事


 李登輝政権当時の国会議員のほとんどは中国で選出され、蒋介石と一緒に台

湾に逃げて来た中国出身者だった。彼らは中国の各省を代表する建前だから、

中国を奪還しない限り改選もできないということで、実質的には終身議員だった。


 当時の台湾では終身議員の退陣要求がかなり高まっていたが、終身議員が多

数を占める国会で、自分たちを退場させる法案を通せるはずもない。そこで李

登輝氏は強引に終身議員を引退させるのではなく、終身議員一人ひとりの自宅

を訪ね、一人あたり五百万台湾ドルの退職金を提示して、引退するよう説得に

乗り出した。当時大卒新人の月給は約一万台湾ドルだったから、数百名の終身

議員に払う出費が如何に高額であるかが分かる。


 しかし、それは民主化のコストと割り切ることができたのが李登輝氏であっ

た。無用な理屈や紛争をさけ、このぐらいの出費で台湾の民主化が一歩前進な

ら安い買い物だというのだ。



【箴言五】小さく群れるな


 気心の通じる仲間だけで群れ、側近を持ちたがるのが普通の政治家であるが、

李登輝氏は側近を持つことはなかった。


 本物のリーダーは私利や私情を排除しなければいけない。だから群れること

を避け、孤独を耐えなければならない。


 しかし、側近を持たないことは決してブレーンを使わないことを意味しない。

彼はあらゆる分野で、さまざまな違うブレーンを持っている。総統になった彼

は外交、経済、国防など、各分野ごとに必ず政府と民間出身者による二つのチ

ームを編成し、それぞれの立場から政策の草案を作らせ、時には一堂に集めて

議論させたりもしている。そしてそれによって、彼は側近政治の弊害を避け、

高い視野で物事を判断できるようになった。


 派閥や側近を持たず小さく群れないことによって、李登輝氏はもっと広く人

材を登用することができた。これが閉塞感のない政治を展開を可能にした最大

な要因と言えよう。



【箴言六】人事の要諦・奥さんを観察せよ


 人事は組織の成否に関わる最重要な要素である。良きリーダーになるため、

人を見抜く洞察力が不可欠である。


 蒋経国氏が李登輝氏を台北市長に抜擢してから最初の三ヶ月間、毎日李登輝

氏の自宅へ訪ね、彼の帰宅を待っていた。それは李登輝氏の生活環境を観察す

ると同時に、奥さんをも観察するためであった。


 つまり、一人の人間を知るためには、つねにその近くにいる奥さんをも観察

しなければいけないのだ。虚栄心に満ち、金銭欲も強い奥さんであれば、本人

も金銭や権力に誘惑されやすく、汚職に手を染めやすい。しかし、李氏一家の

生活ぶりは質素そのものだった。それが蒋経国の氏に対する信頼の礎となった。


 この人間観察術は李登輝氏が学んだ人事の第一歩とも言える。今でも李登輝

氏はいろんな場面で奥さんを観察する重要性を強調し、彼の人材登用の大切な

判断材料にしている。



【箴言七】恩讐を越え、大事を成し遂げろ


 国民党主席であった李登輝氏は、敵であるはずの民進党を一方的に攻撃する

ことはしなかった。それところが、台湾の民主化を進めるために政党政治の正

常化の必要を考えた氏は党内の反対意見を押しきり「人民団体法」法案を制定

し、一党独裁下では違法の存在だった民進党を合法化させた。


 それだけでなく国益に一致するのであれば、自ら進んで民進党と意見交換し

たり、相手の言い分を聞いたりしていた。当時の李登輝氏の念願は、台湾は全

中国を代表するという国民党が堅持していた虚像を打破し、台湾を中国の一省

にしている「台湾省」を凍結することだ。


 そのためには憲法改正が必要であったが、国民党の守旧派の激しい抵抗にあ

った。そのとき李登輝氏を助けたのが、野党の民進党だった。李登輝氏の国家

正常化に向けた熱意が民進党の黄信介主席を感激させたからである。結果とし

て民進党の協力の下で1997年の四回目の憲法改正が無事に通過し、台湾の

国家正常化の前進となった。



【箴言八】敵を使える知恵と器量を持て


 敵とは競合関係にある存在で、こっちが得をすればあっちが損をするという

ゼロサム関係にもある。しかし、敢えて敵を使う知恵と器量を持つのが李登輝

氏である。


 かつての李登輝氏にとって、自分を引き下ろそうとする党内の中国人勢力こ

そが手ごわい敵であった。その代表格が軍のストロングマンである参謀長のカ

ク柏村氏である。ところが李登輝氏は敢えてカク氏を首相に任命したのである。


 軍のトップであったカク氏を軍籍を離脱させるためには、首相という最高の

ポストで釣る以外になかったのだ。カク氏の軍籍離脱で李登輝氏は、他の人間

を参謀長に任命し、その軍への影響力を完全に排除した。


 一方、首相になったカクは相変わらずのストロングマンぶりを見せたが、そ

の国民に眼中にない傲慢な国会答弁が国民の顰蹙を買っただけでなく、自分の

無知を国会でさらけ出す羽目にもなった。これで彼の神話が一気にはじけ、蒋

介石時代以来の軍事ストロングマンもついに消えた。これもまた民主化の一歩

前進であった。



【箴言九】トラブルメーカーに成ることも必要


 日本では衝突を起こさず、協調していくことが徳とされている。しかし現状

を打破する時には衝突はむしろ避けられない課題である。


 1995年李登輝氏は母校コーネル大学から講演の依頼があり、彼も母校へ

の訪問に意欲を示した。当時、中国も米クリントン政権もそれには強く反対し

たが、李登輝氏は米中の意向に妥協の素振りもみせなかった。


 結局アメリカの議会の圧力で、クリントン政権も李登輝氏にビザを出さざる

を得なくなったが、中国は李登輝批判キャンペーンを激しく展開し、台湾をト

ラブルメーカー呼ばわりしながら、報復として台湾近海にミサイルまで発射した。


 その暴挙が民主国家台湾と独裁国家中国との違いを一層浮き彫りにさせ、台

湾の民主化を全世界にアピールしてくれる結果となった。国も個人も危機状況

に陥る時、ただの良い子に甘んじてはいけない。トラブルメーカー呼ばわりさ

れても、一歩も引かない強い姿勢も必要なのだ。



【箴言十】信仰心を持つことはリーダーの最重要条件


 人間なら、だれしも迷う時がある。そして人間である限り、力や知恵の限度

もある。だから信仰心を持つことは不可欠なのだ。信仰は迷い時の心の支えに

なる。


 李登輝氏がよくあげる例は、彼自身の台北近郊にある観音山への登山経験で

ある。観音山は決して高い山ではないが、山頂が険しく、一人で立つのがやっ

との危険な場所でもある。そこでは何があっても人には助けてもらうことはで

きない。


 李登輝氏は観音山の山頂で、頂点に立つリーダーと同様な、孤独と無力感を

強く感じたと著書に書いている。


 更に「これまでの人生を振り返ると、いかなる厳しい環境に置かれた場合で

も、意志を貫くうえで力の源は信仰であった」


 「人間は心(精神)と肉体から構成されるが、精神的弱さはさらに高い次元

の存在を必要とする。総じていえば、指導者に限らず、私たちは誰もが全知全

能の神を必要とするのである」とも語った。リーダーにこそ、神が必要なのだ。

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