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憂国の士コミュのGHQの亡霊

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防衛省次官の増田好平は日本をいい国だといった田母神俊雄を危険思想だといってクビにした。

増田は自衛官が同じ思想に汚染されていないか調査もさせた。G・オーウェルの『動物農場』に出てくる豚みたいな男だ。

その調査で陸自の親睦誌「修親」が標的になったという噂があった。同誌には曽野綾子さんらが寄稿していた。それを保阪とか半藤とかに代えさせられるという噂だった。

そして七十五日。出てきました。「『われわれ日本人は』と言うなかれ」という一文が巻頭に載った。寄稿者は国際日本文化研究センターの牛村圭。

なんとかセンターなのに肩書きは教授というのがよく分からないが、書いていること分かりやすい。「我々日本人は」と言うな。言えば個々の顔が見えなくなる。没個性の日本人は、例えば民族の均質性など独自の優位性を誇って「文化的ナショナリズム」にはまり、それが昂じて他民族を見下し、世界侵略の誇大妄想に走り出す。

そこにいくと多民族国家の米国は個々に個性があるから典型的な米国人などいない。「我々米国人は」と彼ら言わないと。

この主張が懐かしく響くのは昔GHQが「日本人は残虐だった」とする戦争犯罪宣伝プログラムの一環に持ち出した理論だからだ。朝日新聞などは今もそれを信奉していて例えば中山成彬が「日本は単一民族」と言っただけで危ない発言とかアイヌは切り捨てかと因縁をつけている。

日教組が「個性を重んずる」とかいって子供をだめにしてきたのもこのGHQの理論が根っこにある。まるで山上の垂訓なみに扱われたお言葉だが、それはホントだろうか。

手近のヘラルド・トリビューン紙をめくるとロジャー・コーエンが「我々米国人は」と一括りにしてイラン問題を論じていた。

米国人は嘘つきでも括れると英国の歴史家クリストファー・ソンはいう。独立宣言で人はみな幸福に生きる権利をもつと言いながらインディアンを殺し黒人を売買していた。

米西戦争では独立を餌にフィリピン人をスペインと戦わせた挙句、約束を反故にして植民地にした。文句を言う者は皆殺しにした。

人道が口癖のF・ルーズベルトは有色人種の増え過ぎを憂いて「ヒトラーにならって彼らを電気椅子仕掛けで不妊化したらいい」と補佐官のC.タウシッグに語っている。

同じく人道を囃す米国人は、送り返されれば殺されるのを知りながら亡命ユダヤ人の船を追い返した。

ソーン流に言えば、日本人も一括りにできる性格がある。まず日本は世界で唯一奴隷を持たず、その制度を憎んで開国するやペルーの奴隷船問題で国際裁判もやった。

米国がユダヤ人を追い払ったころ、日本はユダヤ人に門戸を開いた。奴隷制と同じに人が人を迫害するのを日本人は大いに嫌ったからだ。

日本人はまた環境を考える民だった。慈円に「わが立つ杣に墨染めの袖」という歌がある。杣は薪炭用に植林する山を言う。木を切ればその分、木を植える。「杣」は環境のかの字も知らない支那の字ではなく日本で作られた字だ。

要するに多民族国家かどうかは関係なく「米国人」で括れる米国人はいる。同じように「我々日本人は」と言える日本人もいる。それなのになぜこんな嘘をGHQは拵えたのか。

嘘つき米国人の得意な嘘に「我々は文明人」というのがある。ところが日本人が出てきて真の文明人の形を示された。自分たちが野蛮人と知らされた彼らが白を黒にすり替えたのがあの戦争犯罪宣伝プログラムだった。

ついでに米国人はよくても日本人だけを悪くする方策もGHQは考えた。それが日本人の独自性を咎める「我々日本人は」という言い方の否定だった。

自衛官に日本人意識を捨てろと命ずる論文も怖いが、それを語らせるGHQ指令がまだ元気に息づいていることの方がもっと怖い。


週刊新潮2009年9月10日号 (『変見自在』高山正之著より)

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